つる・るるる

エッセイ集『春夏秋冬、ビール日和』『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』、202…

つる・るるる

エッセイ集『春夏秋冬、ビール日和』『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』、2023年の新刊『羽ばたく本棚』などを文学フリマやSTORES「つるる書店」にて販売中。ぬか漬けが好きです。 ヘッダー画像はKaoRu IsjDhaさんの作品です。素敵〜!

マガジン

  • 俳句幼稚園 ~壱~('22.11.6.まで)

    • 7,205本

    '22.11.7.より、新マガジン「俳句幼稚園~弐~」へ移行いたしました。

  • 夏ピリカグランプリ応募作品(全138作品)

    • 124本

    2022年・夏ピリカグランプリ応募作品マガジンです。 (募集締め切りましたので、作品順序をマガジン収録順へと変更いたしました)

  • 交友日記

    noterさんと交流した話や、企画参加などの記事をまとめています。

ストア

  • 商品の画像

    羽ばたくセット

    福袋が売りたい!そんな衝動に任せて、数量限定でお得なセットをご用意しました。①羽ばたく本棚(1200円)②橘鶫さんの「イヌワシのつがい」ステッカー(100円)③KaoRu IsjDhaさんの「乙姫つるる」ポストカードセット(500円)④限定小冊子『別冊「羽ばたく本棚」』(200円)以上、合計2000円相当の商品を1500円で販売します!限定小冊子『別冊「羽ばたく本棚」』は、『羽ばたく本棚』の座談会で鶫さん、KaoRuさんが推していた本を読んで書いたエッセイを収録。・背徳のホームズ、忘却のワトスン(シャーロック=ホームズシリーズ)・「何かが起こり狂う」小説は好きですか?(巨匠とマルガリータ)
    ¥1,500
    つるる書店
  • 商品の画像

    つるる&とき子の本を作る理由

    【内容】文学フリマで一緒に本を売ったり、互いの本にエッセイを書き合ったりしているつる・るるるととき子が「文学フリマ」をテーマにした小冊子を作りました。つるは「文庫本が110円で手に入る時代に、本を買ってくれる人がいること」を大幅リライト版、とき子は書き下ろし「文学フリマでお会いしましょう」を執筆。表紙のイラストは、KaoRu IsjDha。A5判、16ページ。【著者紹介】つる・るるる: 1994年生まれ、湘南育ち。みみっちい日常を綴りがちなぬか好き。著書にエッセイ集『春夏秋冬、ビール日和』『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』『羽ばたく本棚』がある。文フリの思い出は、「ヨモツシコメがお客を呼んできた」。https://note.com/tsururururuとき子:1977年生まれ、茨城育ちの転勤族。北海道、九州、四国を経て現在大阪在住。何弁でもすぐマスター出来る自信あり。著書にエッセイ集『なけなしのたね』『にじいろの「はなじ」』。文フリの思い出は、「文フリの片隅で悲喜交々を叫びがち」。https://note.com/toccodoccoKaoRu IsjDha:1980年生まれ、2002年9月よりチェコ共和国在住。元アニメーターの絵描き。文フリの思い出は、「ボソっと一言」。https://note.com/dinor1980
    ¥200
    つるる書店

記事一覧

眠れる森の三十代

「30を越えたあたりから、全然眠れなくなったよね」 初めてそう耳にしたのは、母親と親戚の会話だったように記憶している。 登校ギリギリまで眠っていたい子どもだった私は…

75

分けなかった家事のゆくえ

なんか、私ばっかりトイレットペーパーを買ってる気がする。 そう気がついてしまったのは、noteのお題「#家事分担の気づき」がきっかけだった。 主催者もこんな「気づき」…

つる・るるる
1か月前
98

スカイブルーが似合いたい

もしかしたら、水色の服を持っていないかも。 そうハッとしたのは、ミッチーこと及川光博氏が「今年のツアーのテーマカラーは、スカイブルー(水色)です」と発表したとき…

つる・るるる
1か月前
76

包み紙をラミネートする時代【文フリ広島 前日編】

「文フリ広島の日さ、あっちゃんの家に一緒に泊めてもらおうよ!」 「え、大丈夫ですか?あっちゃんさんがいいならありがたいですけど……」 「あっちゃんOKだってー!!!…

つる・るるる
1か月前
62

【お知らせ】
結婚エッセイ『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』残18冊となりました。
完売後はKindle版を作成するかもしれませんが、書籍版をご希望の方はご注文or取り置きのご連絡をいただけると嬉しいです。
https://tsuru-rururu.stores.jp/

つる・るるる
1か月前
40

モーゼに割られた海の気持ち【文フリ広島 当日編】

東京から夜行バスで12時間かけて降り立った広島で、まさか自分がこんな気持ちになるとはまったく想像していなかった。 一週間前の記事では「めっちゃいい位置!イエーイ!…

つる・るるる
1か月前
88

私たちはどうイキるか

文学フリマ広島まで、残り約一週間。 本日2月17日、土曜日。 あと8日後の2月25日(日)には、我々は広島にいる。 嘘でしょう? ついこないだまで「あけおめ、ことよろ」と…

つる・るるる
2か月前
95

短所が思いつかねんだ

6月から勉強していた図書館司書の資格をついに取得し、約5年ぶりに就活に勤しんでいたある日のこと。 第三志望の図書館から面接の案内が届いた。 zoomでグループ面接と小論…

つる・るるる
2か月前
144

もらった本を継いでいく

「よさくの本をもらう会」 そのお誘い記事はまるで、おいしい餌のついたでっかい釣り針のようだった。 釣り人は、読書家でありマラソンランナーでもあり5月の文フリ東京に…

つる・るるる
2か月前
103

文を蓄える #2024ねんのゆめ

2024年は、とにもかくにも文を蓄える一年にしたい。 蓄えたい文章は二つある。 一つは「自分の文章」、もう一つは「人の文章」だ。 まず蓄えたいのが、自分の文章。 一人…

つる・るるる
3か月前
103

つるるとき子書店・広島進出のお知らせ

先日コソッと予告してしまったのですが、文学フリマ広島にとき子さんと出ます! 文学フリマ広島6 開催日:2024年2月25日(日)11:00~16:00 開催場所:広島県立広島産業…

つる・るるる
3か月前
62

病めるときも健やかなるときも、人形になったときも

私たち夫婦には、共通の趣味がない。 二人ともどちらかといえばインドア派とはいえ、休日の過ごし方は全然違う。 私はたいていお酒を飲むか本を読むか文章を書くかあるいは…

つる・るるる
3か月前
77

分け合う健康

何か、自分にできることを。 そう焦燥感を覚えたときに真っ先に献血が浮かぶのは、紛れもなく父の影響だ。 「血はお金じゃ買えないんだぜ」 得意げな父の笑顔が蘇り、赤十…

つる・るるる
3か月前
89

日記に書くほどでもない記憶

そういえば昔、私は肝油ドロップが好きだった。 そう思い出したのは、年末の30日に胃腸炎にかかって病院に押し込まれ、処方箋を薬と引き換えてもらいに薬局に入ったときの…

つる・るるる
3か月前
87

【注意喚起】ネットショップに届いた怪注文

「こういうことがあったので、ネットショップをやっているみなさまお気をつけて」的な記事を書きたいのに、「怪注文」ってなんなんだよって感じですよね。ごめんなさい。 …

つる・るるる
3か月前
60

本を作る理由、売る理由

自力で本を作ってからというもの、本づくりに興味がある人から相談されることがずいぶん増えた。 noteで繋がっている人も、リアルな知人も。 もう作ると決めている人の質…

つる・るるる
4か月前
105
眠れる森の三十代

眠れる森の三十代

「30を越えたあたりから、全然眠れなくなったよね」
初めてそう耳にしたのは、母親と親戚の会話だったように記憶している。
登校ギリギリまで眠っていたい子どもだった私は、その言葉にしびれるような羨ましさを覚えた。
当時の私は、横に猫のぬくもりを感じれば寝て、宿題に飽きては寝て、いい感じの日なたがあればそこに座布団を引きずっていって寝ていた。

そんな私でも、30歳になれば眠れなくなるのだろうか。
それ

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分けなかった家事のゆくえ

分けなかった家事のゆくえ

なんか、私ばっかりトイレットペーパーを買ってる気がする。
そう気がついてしまったのは、noteのお題「#家事分担の気づき」がきっかけだった。
主催者もこんな「気づき」は求めてないだろうに。

一緒に住み始めてから約二年、私と夫はお互いのこだわりに合わせて家事を炊事と掃除に大別し、そこそこ円満に暮らしてきた。
「安上がりに健康に」がモットーの私が玄米とぬか漬けを軸に据えた食事を作り、花粉を憎悪し猫ア

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スカイブルーが似合いたい

スカイブルーが似合いたい

もしかしたら、水色の服を持っていないかも。
そうハッとしたのは、ミッチーこと及川光博氏が「今年のツアーのテーマカラーは、スカイブルー(水色)です」と発表したときのこと。ミッチーのワンマンショーでは、観客のかなりの割合がテーマカラーを身に着けて踊り狂うのが恒例だ。
ところがクローゼットを開けると予感的中、スカイブルーどころかそもそもパステルカラーの服が一枚も存在しなかった。

動揺を静めるべく、いま

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包み紙をラミネートする時代【文フリ広島 前日編】

包み紙をラミネートする時代【文フリ広島 前日編】

「文フリ広島の日さ、あっちゃんの家に一緒に泊めてもらおうよ!」
「え、大丈夫ですか?あっちゃんさんがいいならありがたいですけど……」
「あっちゃんOKだってー!!!」
「マジですね?それならお言葉に甘えてしまうけど、本当の本当にいいんですね?」

そんなあまりにも軽やかなノリに流されて、私は文学フリマの前日にとき子さんのお友だちのあっちゃんのおうちに泊めてもらうこととなった。
あっちゃんにとっては

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【お知らせ】
結婚エッセイ『「お邪魔します」が「ただいま」になった日』残18冊となりました。
完売後はKindle版を作成するかもしれませんが、書籍版をご希望の方はご注文or取り置きのご連絡をいただけると嬉しいです。
https://tsuru-rururu.stores.jp/

モーゼに割られた海の気持ち【文フリ広島 当日編】

モーゼに割られた海の気持ち【文フリ広島 当日編】

東京から夜行バスで12時間かけて降り立った広島で、まさか自分がこんな気持ちになるとはまったく想像していなかった。
一週間前の記事では「めっちゃいい位置!イエーイ!」とか書いていたのに、お客さんたちが、私たちを真ん中に綺麗に両サイドに流れていく。
なすすべもなく見ていると、モーゼに割られた海のような気持ちになった。
よりにもよってなぜここを干上がらせようと思ったのだろうか。

目の前でお客さんが左右

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私たちはどうイキるか

私たちはどうイキるか

文学フリマ広島まで、残り約一週間。
本日2月17日、土曜日。
あと8日後の2月25日(日)には、我々は広島にいる。
嘘でしょう?
ついこないだまで「あけおめ、ことよろ」とか言ってたくせに。
光陰矢の如しとは言うけれど、せめて矢じゃなくて紙飛行機くらいに速度を落としてくれないものだろうか。

文学フリマ広島は、規模としてはこれまで私たちの出たことのある東京や大阪ほど大きくはない。それに加え駅から会場

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短所が思いつかねんだ

短所が思いつかねんだ

6月から勉強していた図書館司書の資格をついに取得し、約5年ぶりに就活に勤しんでいたある日のこと。
第三志望の図書館から面接の案内が届いた。
zoomでグループ面接と小論文をおこなうらしい。履歴書や職務経歴書を再読したりしていたら、あっという間に当日になった。

途中までは、すこぶる順調だった。

「図書館司書を志望した理由は」
「前職ではどのような経験を」

私は予想通りの質問の数々に内心ほくそ笑

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もらった本を継いでいく

もらった本を継いでいく

「よさくの本をもらう会」
そのお誘い記事はまるで、おいしい餌のついたでっかい釣り針のようだった。

釣り人は、読書家でありマラソンランナーでもあり5月の文フリ東京に出ると噂のよさくさん。
先日の文学フリマ東京で、「ああ!釣りのアイコンの人!」と大阪のハーマイオニーに叫ばれた、あのよさくさんである。
ハーマイオニーの呪い呪文が強すぎて、もはやアイコンを見るたびに「釣り……じゃ、ないんだよね」と認識す

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文を蓄える #2024ねんのゆめ

文を蓄える #2024ねんのゆめ

2024年は、とにもかくにも文を蓄える一年にしたい。
蓄えたい文章は二つある。
一つは「自分の文章」、もう一つは「人の文章」だ。

まず蓄えたいのが、自分の文章。
一人暮らし、二人暮らし、本の話を本にして、さて四冊目は何をテーマに作ろうかとぼんやり考えていたところ、ほんのひとときさんのコンテスト「#わたしの旅行記」で賞をいただいた。

生まれて初めて「受賞コメント」なるものを書いて、正直めちゃくち

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つるるとき子書店・広島進出のお知らせ

つるるとき子書店・広島進出のお知らせ

先日コソッと予告してしまったのですが、文学フリマ広島にとき子さんと出ます!

文学フリマ広島6
開催日:2024年2月25日(日)11:00~16:00
開催場所:広島県立広島産業会館 東展示館 第2・第3展示場
ブース名:つるるとき子書店
入場料:無料

ポスターはこちら!

とき子さんのファースト作品集『なけなしのたね』はもともと、一昨年の文学フリマ広島で披露されるはずでした。
ところがコロナ

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病めるときも健やかなるときも、人形になったときも

病めるときも健やかなるときも、人形になったときも

私たち夫婦には、共通の趣味がない。
二人ともどちらかといえばインドア派とはいえ、休日の過ごし方は全然違う。
私はたいていお酒を飲むか本を読むか文章を書くかあるいはそれらすべてを同時に楽しんでおり、夫はゲームに全身全霊を熱く熱く傾けている。

出会ってから9年、結婚して1年。

これまで通りでも別に困らないっちゃ困らないけど、何か一つくらい一緒にできることがあってもいいよね。
そんな話をした数日後、

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分け合う健康

分け合う健康

何か、自分にできることを。
そう焦燥感を覚えたときに真っ先に献血が浮かぶのは、紛れもなく父の影響だ。
「血はお金じゃ買えないんだぜ」
得意げな父の笑顔が蘇り、赤十字のアプリから空き時間に予約を入れた。

私の父は、献血に行くことを「イサド」と呼んでいた。
宮沢賢治の『やまなし』に出てくる、あの「イサド」である。

まごうことなき脱線なのでうんと雑にまとめると、『やまなし』はこんな話だ。

「クラム

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日記に書くほどでもない記憶

日記に書くほどでもない記憶

そういえば昔、私は肝油ドロップが好きだった。
そう思い出したのは、年末の30日に胃腸炎にかかって病院に押し込まれ、処方箋を薬と引き換えてもらいに薬局に入ったときのこと。

見るまでは記憶の奥底にしまい込まれていた、肝油ドロップ。
初めてその名前を聞いたときには、「肝油」のべたべたした響きと「ドロップ」の甘美な響きのギャップがすさまじくてお世辞にも魅力的とは思えなかった。
しかし年末に母方の祖父母の

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【注意喚起】ネットショップに届いた怪注文

【注意喚起】ネットショップに届いた怪注文

「こういうことがあったので、ネットショップをやっているみなさまお気をつけて」的な記事を書きたいのに、「怪注文」ってなんなんだよって感じですよね。ごめんなさい。
ただ注文主の意図が私にはわからないうえに、注文主が悪意のない超絶不器用さんの可能性もなきにしもあらずなので(むしろそうであってほしい)、こんなぼやっとした書き方になっています。ご了承ください。

【怪注文の概要】私のネットショップでクレカ決

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本を作る理由、売る理由

本を作る理由、売る理由

自力で本を作ってからというもの、本づくりに興味がある人から相談されることがずいぶん増えた。
noteで繋がっている人も、リアルな知人も。

もう作ると決めている人の質問は実に具体的だ。
「印刷所はどうしてここにしたの?」「経費はどのくらいかかった?何部作ったの?」「noteに書いてた文フリの準備についてもう少し詳しく聞きたいんだけど」等々、前に進むための情報集めという感じがする。

「印刷所は栄光

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