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コーチング

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#驚く

楽しむから自主的自発的になる

学習は自発的、自主的であるほうがいい、と思っている人がほとんど。ところが自主的自発的でないからやむなく無理やり強制、命令するしかないのだ、という人も多い。自主的自発的に学ぶのは、ごく限られた一握りの人間だけができることなのだ、と思われているフシがある。しかし。

私は不思議に思う。(早教育を強いられている子を別として)小学校就学前の幼児はまず間違いなく学習意欲のカタマリだから。学ぶことが大好き。「

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「教える」の多くは幼児的欲求?

面白い体験を伺った。とある女性が初めてテレビゲームをやってみたら、普段からやってる息子が「そこはこうしたほうがいい」「次はこうなるから気をつけて」と教えてくれて、かなりうっとうしかった、と。他方、やったことのない夫は一緒にドキドキしながらうまくいくと驚いてくれて、嬉しかったという。

その経験から、人間には教えたがる本能があるのではないか、という指摘がなされていた。これは大変面白い話だと思う。教え

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子育ては文化人類学者のように

子どもの工夫や発見に驚くことをオススメしたら、「驚くはずがない、それは芝居に違いない、芝居は子どもに見抜かれ、むしろ悪影響だ」という意見が複数。私からしたらなんで驚けないのかが不思議。その点について考えてみたい。

息子が赤ちゃんの頃、ヒモを引っ張るのが好きだった。そのためか、蛇口から出る水の糸をつかもうとした。ところがつかめない。確かにつかんだはずなのに?と、手のひらの中を見つめたり。何度も何度

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目標から逆算し、先回りされると意欲を奪われる

私の塾は基本、成績のあまりよろしくない生徒が来ていたのだけれど、たまに勘違い(?)した親が、ものすごく成績の良い子を連れてきて「お願いします」と言ってくる場合があった。中学受験に失敗し、高校受験で挽回したい、という熱意を母親が持っていた。面接のとき、母親は子どもに語りかけた。

「あなた、同級生の○○ちゃんが合格して、泣いて悔しがったでしょう?高校受験で挽回する、って誓ったじゃない!?○○ちゃんは

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「期待」が不安→恐怖→嫌悪を招く・・・期待に代わる方法の提案

歌手の一青窈さんは最初のヒット曲の後、「癒やし系」と呼ばれ、「ぜひ次も癒やし系を」と期待されたとき、その期待に応えようとして潰れてしまったという。自分が何をしたいのかわからなくなって。

「前畑頑張れ」で有名な水泳の前畑選手は、「ぜひ次のオリンピックで金メダルを」と期待されたとき、その期待に応えようとして、そのプレッシャーに押しつぶされたという。

フィギュアスケートの真央選手は、オリンピックなど

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「ほめる」「伸ばす」をやらない理由

えらくバズってるツイートに対し、何人かの方から、この才能を伸ばすべく、「ほめてあげて」「伸ばしてあげて」というコメント。もちろん善意から言ってくださってると思う。ただ、ほめるのも伸ばすのも子どもの意欲を潰し、かえって伸びなくなると私達夫婦は考えている。ちょっと変わった考え方かもしれない。

ほめるとそこで止まってしまうことが多い。「あのときのあれ、すごいでしょ!」と、過去の栄光にすがりつき、過去の

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能動性という、内面に起きた奇跡に驚く

私は子育てや部下育成について「驚く」ことをオススメしてるけれど、驚くことはしばしば、スゴイことをしたときに驚くものだと思われている。すごくない、実にささやかな変化は驚くに値しないと考え、驚かない人も多い様子。そうした人から見ると、「驚く」と「ほめる」の違いがわかりにくいみたい。

私は、子どもや部下がスゴイことをしても驚くとは限らない。外側に起きたことに驚くのではないから。子どもや部下の内面に起き

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結果をほめるとつけあがることが、プロセスをほめると「頑張り無罪」になることが。ではどうすれば?

子育てでも部下育成でも、「ほめて育てる」本がかなり出ている。しかしほめると「つけあがる」という現象がしばしば起き、まるで勉強しなくなったり働かなくなったりする。ほめる言葉は子どもや部下のやる気を高めるどころかますます動かなくなる原因になったりする。これはなぜなのだろうか?

「100点ばっかりなんてすごいね」と、結果ばかりほめたり、「営業成績トップなんてすごいね」と成績はかりほめたりすると、逆にや

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会話を盛り上げるコツ

「ためしてガッテン」で面白い実験が。「出番があるまでこの部屋でお待ちください」と、数人の男性ばかり入れられた部屋、女性ばかり入れられた部屋。その中で何が起きるのかを観察。
男性ばかりの部屋では沈黙が続き「遅いですね」「そうですね」と二言がやり取りされたのみで、沈黙が続いた。

他方、女性ばかりの部屋では。「どちらからいらしたの?」とかの問いかけからはじまり、どんどん会話が膨らみ、実ににぎやかに話が

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願望のタネを蒔く

息子(小三)の箸の持ち方は少し変。箸がクロスしてる。
時折、正しいとされる箸の持ち方に挑戦してるようだけど、「まだ手指が小さい間はムリだよ。中学生くらいになってからかなあ」と言っている。
この声かけには一応、狙いがある。

今すぐ直せ、と周りがヤイノヤイノ言うと子どもは意固地になり、むしろ「何が正しい箸の持ち方だ!」と反発して、大人になっても箸の持ち方を改めなくなる可能性が高くなる。
「中学生にな

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学ぶこと=遊ぶこと

漢和辞典を眺めてる息子(小三)。何してるの?と聞いたら、遊んでるという。どうやって?と聞いたら、万葉仮名を部首索引から探す遊びだという。「ほら、於(お)を見つけた」。
息子は遊びと学びの区別がない。

学ぶことって、最高の遊びだと思う。そして遊びの中には、学びが必ずあると思っている。息子は数学のことも好きで、図形や代数のことをよく考えている。一つを知ったらその奥にまた新しいのが顔をのぞかせる様が、

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