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コーチングバレーボール実践編

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ブロック練習が楽しくなるには? @JSVR29回大会オンコートレクチャー

ブロック練習が楽しくなるには? @JSVR29回大会オンコートレクチャー

~初心者からトップカテゴリーまで、ブロック動作習得とトータルディフェンスの鍵~

大会プログラム http://jsvr.org/archives/001/202403/65f443d3656f9.pdf

バレーボール学会第29回大会@明治学院大学 2024.3.18~19
オンコートレクチャー講習内容について、少し詳しくお知らせいたします。

現代バレーで求められている【リードブロック】のため

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計画の緻密さより大切なこと〜開始4秒で決まる、パッションが全ての基本

計画の緻密さより大切なこと〜開始4秒で決まる、パッションが全ての基本

プレゼンテーションを見るにつけて、一番最悪なのはパソコン画面をただ眺めること、さらに言えば謙虚さを出して逃げ道を作ること、おまけによくあるのは複雑な図や資料を出して視力検査をさせてんの? くらいの画面で計画の緻密さで乗り切ろうとすること。

事業において大切なのは、計画の緻密さよりも柔軟性です。可変性とも言える。つまりは試してみて、それでわかったことをもとに計画を見直して前に進めていくというサイク

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「一緒に」は主に女の子に有効、「驚かす」は男女ともに有効

YouMeさん、海外から来ている子どもたちに日本語を教えるボランティアをしている。それで感じるのは「男の子は基本、落ち着きがない」という。女の子は比較的大人の言うことを聞き、まじめに取り組もうとするけれど、男の子はすぐにトイレに行きたがり、勉強せずに済ませようと逃げまくるという。

そこでYouMeさん、一計を案じた。「ありゃこの課題は、君には難しいかなあ」。すると、普段落ち着きのない子が、時間に

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吸い込んだのは「完成の前に打たれた」から?

吸い込んだのは「完成の前に打たれた」から?

男子ネーションズリーグ2023は開幕から10連勝で、予選リーグ2位という素晴らしい活躍を見せています。実況と解説も、プレーの内容や戦術について分かりやすく伝えていて、ても評判がよく隔世の感がありますね。

ただ、ブロックについてはまだまだ難しいなと感じることがあり、ツイッターに連投したのでここにまとめておきたいと思います。

特に、ブロックの腕に当たったボールがネットと体の間に落ちる【吸い込み】に

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パリOQT2023注目のブロック:高橋健太郎選手の「右脚踏み切りワンレグブロック」

パリOQT2023注目のブロック:高橋健太郎選手の「右脚踏み切りワンレグブロック」

日本男子チームは2023年10月7日のスロベニア戦でストレートの勝利を収め、パリオリンピックの出場権を獲得しました。
本当におめでとうございます!
ゲームそのものもとても素晴らしいプレーの連続で、ここまで素晴らしい感動を体験できるとは思わなかったほど、本当に凄い試合でした。

上に上げたXのポストは、セルビア戦で石川キャプテンが審判に詰め寄った場面のことで、テレビを見ていても何が問題になっているの

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楽しむから自主的自発的になる

学習は自発的、自主的であるほうがいい、と思っている人がほとんど。ところが自主的自発的でないからやむなく無理やり強制、命令するしかないのだ、という人も多い。自主的自発的に学ぶのは、ごく限られた一握りの人間だけができることなのだ、と思われているフシがある。しかし。

私は不思議に思う。(早教育を強いられている子を別として)小学校就学前の幼児はまず間違いなく学習意欲のカタマリだから。学ぶことが大好き。「

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助長ではなく環境を整えること

私は、子育ては朝顔に棒の一本を添えるようなものだと考えている。あくまで育つ力は朝顔自体がもつ力。もし無理やり伸ばそうとしたら、茎が折れたり根が切れたりする。伸びる力は朝顔自身が持っていると信じ、祈るしかない。こちらができるのは、適切な位置に適切な棒を添えること。

棒が遠すぎても朝顔は巻き付けない。近すぎて根を潰されても困る。朝顔自身が棒を認知し、巻きつくことを祈って、適当な距離に棒を挿すしかない

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言語化とは、言葉を道具として使い倒すこと

言語化する上で気をつけていることがある。自分の紡いだ言葉に囚われないこと。これは一見、矛盾しているように思われるかもしれない。物事を把握するために言葉を紡いでいるのだから、言葉を重視しているように思える。でも、言葉に縛られたら言語化はできなくなる。
どういうことか?

自分は強者である、と言語化したとしよう。すると、強者であるフリを始めるクセが、人間にはあるらしい。自分の紡いだ言葉通りの存在になろ

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discipline(規律)について

discipline(規律)について

※FBでの書き込み(2012年11月25日)をそのまま転載してます.
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Jリーグが発足した当時,discipline(規律)という言葉が流行りました(たぶん広島のバクスター監督が口癖のように使うところから流行りだしたのかな?).サッカーはチームで戦うスポーツで,規律を守る,戦術を守るのが重要だという感じでしょうか.
バレーを競技としてちゃんと見るようになって率直に思ったことは,「やたらと

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「コーチングバレーボール 基礎編」(日本バレーボール協会編)

「コーチングバレーボール 基礎編」(日本バレーボール協会編)

 日本バレーボール協会から出された、バレーボールの指導教本「コーチングバレーボール(基礎編)」が発売になりました。
 日本バレーボール協会から出された指導教本としては、1977年に大修館書店より出版された、「バレーボール指導教本」初版が出て以来のことのようです。40年ぶりの、日本のバレーボールの指導教本が整備されたというのは、それだけでも意義が大きいのではないでしょうか?
 確かに、1970年代は

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「まちを変える人」に共通する3つの思考法

「まちを変える人」に共通する3つの思考法

地域分野でどこまでいっても、ずーっと「悩んでいる」状態を続ける人というのがいるのですが、それは基本的には何もやっていないんですね。状態としては何も外部に対して働きかけをしていないので、何もやっていないのと同じ。

悩むのではなく、考えることが大切なのですが、考えるというのも「うーんうーん」と自分の頭の中だけで考えるのではなく、地域を変える人は「ひとまずやってみる」というところからスタートします。

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育成年代レポ~中学生バレーボール2022‐2023シーズン総括

育成年代レポ~中学生バレーボール2022‐2023シーズン総括


(1)はじめに(導入)約3年あまりの間、私たちの活動にさまざまな制限をもたらしたコロナ禍の情勢下、大会をはじめ各種事業がそれまで通りに行うことが困難になりました。中学生バレーボールの活動(私の場合は部活動)においても、それまでのような年間指導計画を見通すことができませんでした。
しかし、2022年夏からのシーズン(1年間)は、活動制限が緩和され、練習時間や活動日数等の上限などの設定はあれでも、よ

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「1件も売れない」という深刻な意味

「1件も売れない」という深刻な意味

何事も事業には失敗はつきものですが、ときに全く理解できない不可解な失敗というものもあるものです。世の中失敗しないことなんて考えていたら何もできませんが、どのように失敗するか、どのように失敗から学ぶか、のほうが大切だと思っています。が、普通にやっていたら起こるはずもない失敗というものが定期的に起こるのが地域分野の醍醐味…w

さて以前、不可解な失敗事例として以下のようなトンデモ特産品開発事業がありま

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ウィトゲンシュタイン(言語ゲーム)

ウィトゲンシュタイン(言語ゲーム)


20世紀最大の哲学者、ウィトゲンシュタイン

 今回はウィトゲンシュタイン(1889〜1951)です。ウィトゲンシュタインはオーストリアの哲学者で、ケンブリッジ大学の教授になりイギリス国籍を取得しました。ドイツの有名な哲学者ハイデガーと並んで「20世紀最大の哲学者」とも呼ばれています。

前期ウィトゲンシュタインの「写像理論」

 ウィトゲンシュタインの哲学は前期と後期に分かれています。前期には

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