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「すべてのバレーボーラーに学びを。」をミッションとして、様々な視点からバレーボールに関する記事を投稿します。 ライター:雑賀雄太 / 布村 忠弘 / 縄田 亮太

マガジン

  • 育成

    育成に関連する記事をまとめています。

  • コーチング

    コーチングに関連する記事をまとめています。

  • LTAD

    LTAD(Long Term Athlete Development /長期的視点でのアスリート育成)をコンセプトとして据えおき、未来のバレーボーラーを5年、10年、15年といった長期的スパンで育成していくための一貫育成メソッドを策定します。 このマガジンでは当メソッドの制作プロセスを随時公開していく予定です。

  • アタック

    アタックに関連する記事をまとめています。

  • バレーボールを考える

    バレーボールとは何かを考える記事をまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

バレーボーラーのための学習プラットフォーム構築にむけて: その1「バレーボールとはどんなスポーツか?」

みなさま、こんにちは。 日本バレーボール協会から出版された教科書「コーチングバレーボール基礎編」の基本技術の章に「動作原理」を書いた布村です。この度、仲間と一緒に、バレーボーラーのための学習プラットフォームの構築を始めようということになりました。 「コーチングバレーボール」が出てから5年になりますが、「この続きをどうするか、実際に現場の指導に役立つにはこれだけでは足りない」という話を、基本技術の編集に一緒に携わった愛知教育大学の縄田亮太先生としてきました。なかなか行動に移

    • 育成における留意事項#22

      「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第22回です。前章では、標準化成長速度曲線を用いてプレーヤーの身体的成長プロセスについて解説をしてきました。本記事では改めてLTADにおけるプレーヤーの成長段階を包括的に理解できるようにしていきたいと思います。 LTADの成長段階を理解し、活用できる準備をする本シリーズの「#8」から「#15」まで8回に渡り、LTADの各段階におけるトレーニングの在り方についてまとめてきました。少し時間が経っているかと思いますので、改めて各段階にお

      • 育成における留意事項#21

        「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第21回です。前章までは、育成の3本柱についてまとめて解説をしてきました。本記事からは育成における具体的な留意事項について考え、まとめていきたいと思います。 標準的な成長プロセスを理解する子どもは小さな大人ではない。 これはフランスの哲学者ルソーの言葉で、子どもには子ども時代特有の世界があり、精神的にも肉体的にも大人とは全くもって異なる存在であることを主張しています。そして、これは大人たちは子どもたちの成長プロセスをしっかりと理

        • ゲームで学び、ゲームを学ぶ(12)-「3対3」のゲーム①

          前回までの記事では「1対1」「2対2」における戦術学習に焦点を当て、具体的な方法論や選手に意識させたい点や、指導者が観察したい点などを説明してきました。また、「1本目返球」「2本目以内返球」「3本目以内返球」など「返球条件」の違いによって、学習できる内容が変わっていく、増えていくことを説明してきました。 これは、「ゲームで学び、ゲームを学ぶ」シリーズの第2回、第3回で解説したゲーム・ラリーの要素に加えて、様々なゲーム・ラリーの条件を設定することによって、学習課題が変化するこ

        • 固定された記事

        バレーボーラーのための学習プラットフォーム構築にむけて: その1「バレーボールとはどんなスポーツか?」

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        記事

          育成の3本柱(その3)#20

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第20回です。前章では、育成の3本柱の一つである「勝利と育成の両立を志向する育成」について解説をしてきました。 本記事では引き続き、育成の3本柱についてまとめていきたいと思います。 育成の3本柱本メソッドでは、育成の考え方について下記の通り3つにまとめています。 ここからは「3. セルフコーチングができるプレーヤーの育成」について詳しく解説をしていきたいと思います。 3. セルフコーチングができるプレーヤーの育成育成の3本柱

          育成の3本柱(その3)#20

          ブロックが「流れる」ことについて

          上の記事にも書きましたが、コーチングバレーボール基礎編(日本バレーボール協会編)では次のように述べられています。 現在世界で最も一般的に使われているブロック戦術は「ゾーン・バンチ・リード・システム」であり、リードブロックとは「セッターがセットしたボールを見て、どこでどんな攻撃がされるかを判断して動き、ジャンプする」ものです。判断してから動いて間に合うために「最短時間で目標に到達する」ということがとても重要になります。そのために「スパイクジャンプのように(助走を活かし)しっか

          ブロックが「流れる」ことについて

          育成の3本柱(その2)#19

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第19回です。前章では、育成の3本柱の一つである「世界トップレベルの当たり前から逆算した育成」について解説をしてきました。 本記事では引き続き、育成の3本柱についてまとめていきたいと思います。 育成の3本柱本メソッドでは、育成の考え方について下記の通り3つにまとめています。 ここからは「2. 勝利と育成の両立を志向する育成」について詳しく解説をしていきたいと思います。 2. 勝利と育成の両立を志向する育成育成の3本柱の2本目

          育成の3本柱(その2)#19

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(11)-「2対2」の「3本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-②

           前回の記事では「2対2」の「3本目以内返球」のゲームについて、「守り-組み立て-攻め」という機能が独立するという特徴に焦点を当てて説明し、常に得点意識をもつことの重要性について解説しました。今回は「2対2」の「3本目以内返球」で学べることについて具体的に詳しく説明していきたいと思います。 プレーの機能が独立 「連係プレー」が2回(1本目から2本目、2本目から3本目)できるため、1つのプレーの機能が独立します。例えば、1本目返球の場合では「攻守一体」と呼ばれ、「守り」と「攻

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(11)-「2対2」の「3本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-②

          育成の3本柱(その1)#18

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第18回です。前章では、本メソッドにおけるコーチング行動指針について解説をしてきました。 本記事ではLTADをベースにした本メソッドにおける育成の3本柱となる考え方についてまとめていきたいと思います。 育成の3本柱本メソッドでは、育成の考え方について下記の通り3つにまとめています。 ここからは、育成の在り方について詳しく解説をしていきたいと思います。 1.『世界トップレベルの当たり前』から逆算した育成本メソッドはLTAD(L

          育成の3本柱(その1)#18

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(10)-「2対2」の「3本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-

           前回の記事では「連係プレー」を学ぶことができる最少人数の「2対2」で「2本目以内返球」のゲームを「味方へパスできる」条件という特徴に焦点を当て、具体的な実践方法を紹介してきました。今回は「2対2」の「3本目以内返球」のゲームを「守り-組み立て-攻め」という機能が独立するという特徴に焦点を当て、戦術学習がどのように行われていくのかを説明していきたいと思います。 「3本目以内返球」の特徴 前回の「2本目以内返球」のゲームに加えて、味方コートでさらにもう1度だけパスができる「3

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(10)-「2対2」の「3本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-

          コーチング行動指針#17

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第17回です。 前章では、本メソッドにおける育成理念(ミッション・ビジョン・バリュー)について解説をしてきました。 本記事ではコーチング行動指針について考えていきたいと思います。 行動指針とはコーチング活動を行っていく上での行動指針について、ここでは考えていきたいと思います。行動指針とはバリューをより具体的に明文化したものとなります。本育成メソッドにおけるバリューは以下のように定義されています。 上記3つの文章はある程度の方

          コーチング行動指針#17

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(9)-「2対2」の「2本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-(2)

           前回の記事では「2対2」の「2本目以内返球」ゲームについて、特徴は「パス」(連係プレー)が生じるということを述べました。導入段階では、たくさんボールに触れて「パス」を経験できることが最優先されるべきであり、「パス」が成立しやすい環境を考慮しなければならず、無理なくパスが続き、ボールの接触回数が増えるためには「コートの広さ」が重要であることを解説しました。今回は、「2対2」の「2本目以内返球」ゲームにおいて「パス」(連係プレー)を経験する中で具体的に何を学ぶのかについて解説し

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(9)-「2対2」の「2本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-(2)

          育成理念(ミッション・ビジョン・バリュー)#16

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第16回です。 前章までは、LTADモデルの各発達段階におけるトレーニングの在り方について第一ステージから第七ステージまで詳しく解説してきました。 本記事では、本メソッドにおける育成理念(ミッション・ビジョン・バリュー)について解説を進めていきたいと思います。 育成のあるべき姿を言語化するまず育成理念という言葉を一言で表わせば「育成のあるべき姿」ということになりますが、それだけでは抽象度が高すぎて、机上の空論と化してしまうでし

          育成理念(ミッション・ビジョン・バリュー)#16

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(8)-「2対2」の「2本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-

           前回の記事では「2対2」の特徴を「1対1」のゲームとの比較から説明しました。また「2対2」の1本目返球のゲームを通じて「ゲーム様相」の変遷(攻撃の工夫と守備の工夫が相互に解決しながらゲーム性が高まり、それに伴って必要な手段(技術)が身につく過程)を、攻防の処理のプロセスの視点から紹介しました。今回は、前回の記事で推奨していた「2本目以内返球」のゲームを「味方へパスできる」条件という特徴に焦点を当て、具体的な実践方法を紹介していきたいと思います。 「2本目以内返球」の特徴 

          ゲームで学び、ゲームを学ぶ(8)-「2対2」の「2本目以内返球」ゲームで何を、どうやって学ぶか-

          各発達段階におけるトレーニングの在り方(STAGE7:Training to Win)#15

          「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第15回です。 前章ではLTADモデルの発達段階におけるトレーニングの在り方『Learning to Win(勝利することを学ぶ)』について8項目に沿って解説をしてきました。本章では『STAGE7:Training to Win(勝利することを訓練する)』について解説をしていきたいと思います。 STAGE7:Training to Win(勝利することを訓練する)まずは、LTADモデルにおける第七ステージである『Training

          各発達段階におけるトレーニングの在り方(STAGE7:Training to Win)#15

          「正解」を見つけるためには「指標」が大事 -いいパスとは?-

          いいパスとはどんなパスか?「正しいパス」を教えられて、その通りにしようと頑張るというのが普通かもしれませんが、それは「正しいパス」があらかじめ決められているということになります。しかし、実際に必要なのは「ゲームに勝利するためのスキル」であり、そのやり方がそのチームにとって本当に正解なのか?勝利に結びつくのか?ということが重要です。「理想のパス」については従来の日本のやり方に疑問が投げかけられているところですが、「勝利に結びつくのか?」というところから始めてそのチームにとっての

          「正解」を見つけるためには「指標」が大事 -いいパスとは?-