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素晴らしいクリエイターさんの思考、考え方など。
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デザインの質は「批判の質」

デザインの質は「批判の質」

デザインの質は「批判の質」で決まると考えています。

「批判」という言葉だけ聞くとなんとなくネガティブな印象を抱かれるかもしれませんが、B&Hでは着実なアウトプットや成長のために必要な「良質な問い」として、どちらかというとポジティブな意味合いで捉えています。

ビジネス文脈で語られる「批判的思考(クリティカルシンキング)」もおそらく本質的には同じことだと思います。それをブランドやデザインの文脈で私

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グラフィックデザインの時代は、終わった。

グラフィックデザインの時代は、終わった。

れもんらいふをつくって11年、
スタートから手伝ってくれていた社員の
ゆいゆいこと永瀬由衣が先日、卒業した。
寂しさもあるが、日向坂46のCDジャケットやTBSのドラマなど、ゆいゆいならではの特徴をつかみ卒業できたことは、れもんらいふの10年も間違ってなかったんだなと心強く思います。
卒業祝いにサプライズで作ったドラマは、近々チャランポランタンのYouTubeで配信予定なので、ぜひお楽しみに😂

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わきまえていないのは #4-3

わきまえていないのは #4-3

 日本で最も大きな夏フェスのひとつが中止になった。

 率直に言って、とても残念だ。ほとんど空白とも言える2020年を経て、また、大きな緊張を抱えて臨んだゴールデンウィークのフェスを乗り越えて、少しずつコロナ禍の先に新しい日常を見出すための、はじまりの季節だと、この夏を捉えていた。

 当時の逡巡についてはこちらの投稿を読んでほしい。音楽関係者の困惑や憤り、そして努力についてもここに書いた。

 

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大きな世界と小さき者

大きな世界と小さき者

車の窓を開けると心地よい風が車内に流れ込んできた。
森や畑は青々と茂っており生命にあふれた風景が広がる。
同じ風に吹かれて原っぱに風の足跡が見て取れる。

視線を前に戻すとタブレットにはプロジェクトメンバー。
助席でビデオ会議をしながら目的地へと向かう。

道中、プロジェクトパートナーと最近のあれこれを話す。
何度この道を往復したかね。行きは仕事の話で、帰りは人生の話が定番コースだ。
公私共に付き

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カリフォルニアン・イデオロギー

カリフォルニアン・イデオロギー

The Californian Ideology

 いまの時代を捉える重要なワードのひとつと思うので、まずこの項目から始めたい。折にふれて更新し、バージョンアップを期す予定。以下は引用とリンク。

サブカルニッポンのレベルロック (1)
https://plaza.rakuten.co.jp/ken5551/diary/200904140000/

【書籍化記念・無料公開】宇野常寛『若い読者のた

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40歳手前のクリエイティブに対する姿勢

40歳手前のクリエイティブに対する姿勢

年々、仕事の内容が変わる。冷静に考えると不思議なことだ。定まらないとも言えるし、成長しているともとれる。自分で会社をやるようになった10年前からずっとこの感じだ。常に変化し続けている自分を感じる。

むかし、僕は広告を作っていた。3ヶ月か長くて半年の寿命の表現と話題を作り続けて、それはそれで楽しかった。誰もがひた隠しにしていた本当のことを言っちゃおうよ、みたいなクリエイティブってそういう性質があっ

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オンスクリーンタイポグラフィの基礎と実践

オンスクリーンタイポグラフィの基礎と実践

ポートフォリオサイトを作った。
badbadnotgood.design

会社や、家や、お洒落なカフェや、ドトールや友達の事務所や、いろんな場所でmacbookのキーボードを叩く。
コードやデザインに感情を込めている。いや、それは願いかもしれない。
己の思想や内側にある生き方を表現にしてコードに載せる。多くの人はクライアントの意向を再現するものとして捉えているかもしれない、私の場合は自分が見たい

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高齢者まで12年。

高齢者まで12年。

高齢者。

社会制度的には、あと12年も経てば自分もそう呼ばれることになる。ある日そのことに気づき愕然とした。

もともと年齢という概念には疎い方だ。ひとりっ子だし、運動部に属していたわけでもなく、組織ではたらいていた期間もさして長くはない。というか、むしろ新卒がまったく入ってこない職場だったので、「永遠の若手」として「プロジェクト」という名のありとあらゆる雑用に駆り出されていた。そのせいか、日頃

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君は君の道を行け。

君は君の道を行け。

「サイクリング行こうか」と日曜日の朝に娘を誘う。土曜日、前から頼んでいた自転車が届きウキウキしていたのを知っている。二つ返事でどこか遠くへ行こう!と笑顔。

今までは子供用自転車だった。まだサイズ的には小さくはあるが、きらきらしたピンクとかスカイブルーなものは嫌がりアイボリーのお姉さんっぽい自転車を選んでいた。そういうところからも少しずつ大人の階段の下段くらいを上っているんだなと思う。

家の前で

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ライスワークとライフワーク。僕はライフワークだけで生きていきたい。

ライスワークとライフワーク。僕はライフワークだけで生きていきたい。

眠気がこない。今は朝の3時半。こういう時は焦って寝ようとすると逆効果なので諦めて日記を書き出した。なんか音楽でも聴いて思いのまま書く。今日を閉じていく作業に日記はもってこいだ。

昨年の秋頃からスケジュールに振り回されて余裕がなかった。余裕がないなりに危機感はあり、端的にいうと「これって誰の人生よ?」と思いながら日々を駆け抜けていた。

自分の軸を取り戻さないと。

ふと12月ごろにこのことを思っ

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売上を下げ、社員を増やし、週休3日にする決断の背景

売上を下げ、社員を増やし、週休3日にする決断の背景

先日、弊社の方針をサクッとTwitterで投稿すると色々反響があった。
このような判断に至った理由が知りたいという連絡を受けたので自分なりの考えを今回はまとめたいと思います。理由はとてもシンプルで「利益よりクオリティ重視」という点。

これら3つの方針は、それぞれ連関しあって作用しています。一つずつその決定に至った考えをまとめます。

売り上げを下げる理由まず法人組織は拡大していくことが必然的な目

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世界を前進させる挑戦者へ送る。Goodpatchのブランドムービーに込めた想い。

世界を前進させる挑戦者へ送る。Goodpatchのブランドムービーに込めた想い。

Design to empower all challengers 

本日10月1日にGoodpatchとして初めてのブランドムービーを公開しました。不確実な時代に強い意志を持ちながら社会課題に挑戦する挑戦者たちをデザインでエンパワーし続けたいという想いを動画にしました。今日はそのムービーの背景を書き記しておこうと思います。

未曾有の事態に変化が求められる時代この2020年という年は世界中の多

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青い想いを忘れない。意志が繋いだグッドパッチ上場ストーリー

青い想いを忘れない。意志が繋いだグッドパッチ上場ストーリー

2020年6月30日
株式会社グッドパッチは東証マザーズに上場いたしました。

証券コードは7351。"波来い!"で覚えてください。

多くの皆様の支えのお陰でここまで来ることができました。後ほどまた感謝の言葉を述べますが、応援してくださった皆様、本当に有難うございます。

2011年9月にGoodpatchを立ち上げた時には全く想像もしていなかった未来を僕は過ごしています。

これまで上場に関し

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Whyとは何か?を言語化してみる

Whyとは何か?を言語化してみる


Whyとは一体何なのか 🧐近年、多くの会社で聞かれるようになった「Why」の重要性。
Goodpatchも例に漏れず、会社のカルチャーの根底に「Why」があります。

今となってはWhyって大事だよねーと抽象的概念で重要性が伝わりますが、実はWhyとは何かという言語化はあまりされてないことが多いと思っています。

今日はそんなWhyを少しだけ深掘って自分なりに言語化してみたいと思います。

G

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