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日本以外のアジアに関する本のレビュー集

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日本以外のアジア諸国、地域に関する本のレビューを集めてあります。日本については、「日本史に関する本のレビュー集」に集めました。
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#幻獣

人魚伝説 (「知の再発見」双書)

人魚伝説 (「知の再発見」双書)

人魚伝説 (「知の再発見」双書)

 人魚という幻想の存在について、いろいろと解説した本です。

 不思議なことに、人魚という存在は、世界の各地で、語り継がれてきました。ヨーロッパと日本のように、遠く離れた地においてさえ、ある程度、共通したイメージがあります。

 けれども、「半分がヒト、半分が魚」という、人魚の実在が証明されたことは、これまで、一度もありません。
 証明されたように見えた時

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ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

ドラゴン~世界の真龍大全~ (HOBBY JAPAN大全シリーズ)

 ドラゴン・龍のたぐいの図鑑です。
 類書の中では、最も詳しいといえるかも知れません。さすが、辰年【たつどし】の二〇一二年に出たばかりだけのことはあります(^^)

 どういうわけか、人類は、世界の各地で、ドラゴンや龍と呼ばれる生き物を、空想してきました。
 空想動物の中で、ドラゴンや龍は、王者といえる存在ですね。どこでも

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龍の100の物語―あなたは龍を見たか

龍の100の物語―あなたは龍を見たか

龍の100の物語―あなたは龍を見たか

 題名どおり、龍に関わる物語を、100話集めた本です。

 物語は、すべて、日本の話です。他の国のものは、一切、ありません。その点が、もの足りないと感じる方もいるでしょう。

 そのかわり、日本の龍の話で、主なものは、網羅されていると思います。
 日本の龍の説話を知りたいなら、本書ほど優れたものは、少ないでしょう。

 本書には、日本の古典文学から集

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幻獣辞典

幻獣辞典

幻獣辞典

 古今東西の、架空の生き物たちを集めた本です。妖怪辞典、怪物辞典ということもできますね。

 日本語で読めるこの手の本としては、古くから出ているものの一つです。新紀元社の『Truth In Fantasy』シリーズが出る、はるか前に出版されました。
 私が持っている版は、一九七四年初版、一九八五年十八刷、となっています。これを見てわかるとおり、長く、たくさん売れ続けている本です。

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世界大博物図鑑―Atlas anima (5) 哺乳類

世界大博物図鑑―Atlas anima (5) 哺乳類

世界大博物図鑑―Atlas anima (5) 哺乳類

 世界に冠たる大博物図鑑の、第五巻です。世界中の哺乳類が載っています。
 しかも、美しいカラー図版が、てんこ盛りです。

 可能ならば、評価の星を、六つ星くらいあげたいです。この図鑑の内容を評するに、五つ星では足りません。

 本書が刊行された、一九八八年時点での、最高峰の哺乳類図鑑です。
 刊行当時に知られていた哺乳類は、すべて載

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日本の美術 第510号 特集「龍」

日本の美術 第510号 特集「龍」

日本の美術 第510号 特集「龍」

 『日本の美術』という雑誌の、「龍」の特集号です。
 日本の美術品のうち、龍が登場するもので、有名な作品は、ほぼすべて、本書で見ることができます(^^)

 登場する分野は、絵画、彫刻、陶芸など、多岐にわたります。やはり、絵画と彫刻が多いですね。
 カラー図版も多いですが、すべてがカラーでない点は、残念です。

 薄い本のわりには、解説も、充実していま

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聖なる幻獣 (集英社新書 ヴィジュアル版 16V)

聖なる幻獣 (集英社新書 ヴィジュアル版 16V)

聖なる幻獣 (集英社新書 ヴィジュアル版 16V)

 幻獣、つまり、実在しない動物について、書かれた本です。
 『聖なる』とあるとおり、魔的なものではなく、神聖だとみなされる幻獣を取り上げています。

 ただし、神聖なものと魔的なものとは、容易に入れ替わります。ですから、本書に載っている幻獣たちも、時には、魔的なものとみなされることもあります。

 近年、幻獣を紹介した本は、多いですね。

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図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

図説 龍とドラゴンの世界 (遊子館歴史選書 6)

 東洋の龍と、西洋のドラゴンについて、解説した本です。
 龍とドラゴンに関する、さまざまな説話や、美術品や、図版を紹介しています。『図説』というとおり、ほとんどのページに絵があるのは、嬉しいですね(^^)

 ただし、西洋のドラゴンについては、少し触れられるだけです。
 東洋の龍、それも、中国と日本の龍について、多く書かれています。事実上、

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世界の龍の話

世界の龍の話

世界の龍の話

 世界の龍に関する民話を集めた本です。全部で、九十話あります。

 ただし、世界といっても、ほとんどがユーラシア大陸のものです。アジアとヨーロッパですね。アフリカ・オセアニア・北米の話は、一つもありません。

 南米の話も、三つだけです。それらは、すべて、ヨーロッパ文化に影響された龍の話です。

 この本の編著者の考えでは、「龍とは、ユーラシア大陸の文化に登場するもの」だそう

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