マガジンのカバー画像

OMOI-KOMI 我流の作法 -読書の覚え-

1,490
私の読書の覚えとして、読後感や引用を書き留めたものです。
運営しているクリエイター

2024年7月の記事一覧

白鳥殺人事件 (内田 康夫)

白鳥殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ”の制覇 にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

もっとみる
中学生から大人まで楽しめる 算数・数学間違い探し (芳沢 光雄)

中学生から大人まで楽しめる 算数・数学間違い探し (芳沢 光雄)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。

 芳沢光雄さんの著作は、かなり以前に「数学的思考法」を読んだことがあります。

 私は “文系人間” ですが、はるか昔、中学・高校時代は数学や理科の方が好きだったこともあり、この歳になってもこういったテイストの本(タイトル?)には惹かれてしまうんですね。

 期待に反せず、なか

もっとみる
盛り場で生きる 歓楽街の生存者たち (フリート横田)

盛り場で生きる 歓楽街の生存者たち (フリート横田)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。

 フリート横田さんの著作は初めてです。
 対象者へのインタビューをベースにしたノンフィクション作品ですが、取り上げた舞台がユニークだったので気になりました。

 期待どおり興味を惹いたところは数多くありましたが、その中から特に印象に残った部分を書き留めておきます。

 第4章の

もっとみる
おっさん社会が生きづらい (小島 慶子)

おっさん社会が生きづらい (小島 慶子)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に出演している小島慶子さんの著作です。
 小島さんは元TBSアナウンサー、今はフリーとして多方面で活動中ですが、その小島さんと5人の識者の方々(清田隆之さん・多賀太さん・熊谷晋一郎さん・平野啓一郎さん・上野千鶴子さん)との対談集です。

 テーマは、現世に蔓延る “おっさん性”。
 「男性

もっとみる
佐渡伝説殺人事件 (内田 康夫)

佐渡伝説殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

もっとみる
テロリストのパラソル (藤原 伊織)

テロリストのパラソル (藤原 伊織)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、読破にチャレンジしている内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” に偏っているので、ちょっと息抜きとして、今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと思っています。

 手始めに、これまた今まで意識的に避けていた「有名な文学賞」を受賞した作品からあたろうと考えて本作を選んでみ

もっとみる
名画の中で働く人々 ─「仕事」で学ぶ西洋史 (中野 京子)

名画の中で働く人々 ─「仕事」で学ぶ西洋史 (中野 京子)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聴いているピーター・バラカンさんのpodcast番組に著者の中野京子さんがゲスト出演していて紹介された著作です。

 内容は、中世から現代にかけての西洋絵画を材料に、そこに描かれている人物からその人の職業や当時の社会の姿を解説したものです。
 取り上げられた職業にまつわるエピソードはどれもとても興味深いものでしたが、それらの中から特

もっとみる
ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか? (堤 未果)

ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか? (堤 未果)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。

 堤未果さんの著作は、かなり以前に「ルポ 貧困大国アメリカ」を読んだことがあります。

 本書は、通勤途上の書店でも平積みされていて、テーマも今日的で身近なものだったので気になっていました。
 予想どおり興味を惹いたところは数多くありましたが、その中から特にこれはといった部分を

もっとみる
黒石 新宿鮫Ⅻ (大沢 在昌)

黒石 新宿鮫Ⅻ (大沢 在昌)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に著者の大沢在昌さんがゲスト出演していて、本書の紹介をしていました。

 大沢さんの「新宿鮫シリーズ」は第一作目から読み続けています。
 最初の頃のインパクトは強烈でしたね。主人公の個性的なキャラクタに加え、脇で登場する人々が魅力的で大いに楽しめました。
 ただ、やはり本シリーズも例外では

もっとみる
津和野殺人事件 (内田 康夫)

津和野殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

もっとみる
枝雀らくごの舞台裏 (小佐田 定雄)

枝雀らくごの舞台裏 (小佐田 定雄)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 ちょっと前に、同じ小佐田定雄さんによる「米朝らくごの舞台裏」を読んだのですが、さすがに落語作家だけあって噺の機微にも精通しているうえに、米朝師匠とも親しかった小佐田さんの解説はとても興味深いものがありました。

 ということで、今度は私の大好きな噺家さん「二代目桂枝雀」師匠をとりあげた著作を読んでみたということです。

 こちらの本でも、

もっとみる
昭和史の人間学 (半藤 一利)

昭和史の人間学 (半藤 一利)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 会社の近くにある図書館の新着書の棚で目についた本です。

 著者の半藤一利さんは私の好きな作家のひとりで、今までも「戦争というもの」「日本のいちばん長い夏」 「昭和史をどう生きたか」等をはじめとして何冊か読んでいます。

 本書は、半藤さんの共著も含めれば100冊近い著作の中から “昭和史を彩る人物” を評したくだりを採録したもので、登場

もっとみる
高峰譲吉文集 いかにして発明国民となるべきか (鈴木 淳(編))

高峰譲吉文集 いかにして発明国民となるべきか (鈴木 淳(編))

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。

 高峰譲吉氏は、嘉永7年(1854年)生まれで、明治~大正期に活躍した化学者、実業家です。タカジアスターゼ、アドレナリンを発見したことで有名ですね。

 本書は、その高峰氏が自らの半生を振り返りつつ、研究・起業等への情熱を綴った文集です。
 研究者として、実業家としてアグレッシブに活躍

もっとみる
10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」 (森山 至貴)

10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」 (森山 至貴)

(注:本稿は、2023年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcast番組に著者の森山至貴さんがゲスト出演していて、本書の紹介をしていました。

 そこでのやりとりを聴いて、最近のジェンダーや●●ハラスメントに関する社会的問題を考えるにあたっての基礎的な知識を改めて確認できそうだったので、早速読んでみたというわけです。

 本書で紹介されている “問題のある言葉

もっとみる