ちくま新書

著者が語る:『東大生の論理』<最大多数の最大幸福>!

本書は、私が2009年度夏学期に東京大学の教養課程で行った「記号論理学」の講義内容と、200名近くの受講生との知的交流を描いている。といっても、専門的な「記号論理学」そのものをカバーするものではなく、毎回の講義の導入のために「論理的思考」に関連した話題を取り上げた際のエピソードが中心になっている。本書を読み進めるうちに、読者は、東大で全15回の講義を彼らと一緒に受講しているイメージを味わうことがで

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『知っておきたい感染症【新版】――新型コロナと21世紀型パンデミック』

『知っておきたい感染症【新版】――新型コロナと21世紀型パンデミック』

著者:岡田晴恵

出版社:筑摩書房 (ちくま新書)

発行年:2020年8月10日

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 4か月かけて読みました。読み終えた後、もう一回第1章の新型コロナウイルスを読み直しました。今回のことで感染症が身近過ぎる存在

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ありがとうございます!

連載:「新書こそが教養!」【第6回】『避けられた戦争』

2020年10月1日より、「note光文社新書」で連載を開始した。その目的は、次のようなものである。

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?

★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、哲学者・高橋昌一郎が「

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【第6回】なぜ日本は戦争を避けなかったのか?

■膨大な情報に流されて自己を見失っていませんか?
■デマやフェイクニュースに騙されていませんか?
■自分の頭で論理的・科学的に考えていますか?
★現代の日本社会では、多彩な分野の専門家がコンパクトに仕上げた「新書」こそが、最も厳選されたコンテンツといえます。この連載では、哲学者・高橋昌一郎が「教養」を磨くために必読の新刊「新書」を選び抜いて紹介します!

戦争を避けるチャンス

歴史に「もし○○し

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アランちゃんも喜んでいます!
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考えあう技術(苅谷剛彦・西研)

考えることの協創

 社会教育学者と哲学者の「考えることの協創」です。

 議論は「教育」を題材にしています。その内容はともかくとして、バックボーンが異なる人同士の思考の展開(拡大と収斂)の様が読んでいて興味深いものです。
 「学校へ行くこと」の意味づけを憲法に謳われているいくつかの権利との関わりで考えてみるといった「新たな思考の切り口の提示」等はとても参考になります。
 また、以下のような技術論

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教えることの復権(大村はま・苅谷剛彦/夏子)

 以前読んだ「知的複眼思考法」の苅谷剛彦氏の関わっている著作ということで手にとりました。

 この本を読むまでは大村はま氏については全く存じ上げなかったのですが、(本書を読んで)自らの信ずる教育方針の実践者としてすばらしい方だと思いました。
 もちろん私は教育関係の専門家ではありませんので、その教育方法等についての是非を判断する資格はありませんが、少なくとも私にとって共感できる点が数多くありました

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組織戦略の考え方 (沼上 幹)

組織と人

 私がお世話になっているかたのBlogで紹介されていたので手に取りました。

 「はじめに」を読んで、この本にこめられた著者の意気込みが伝わってきます。この手の本にはめずらしく、結構企業内部で見られる「現実」的な実態を把握したうえで論述しています。
 最終章の「腐敗からの回復」の項の処方はさすがにやや即物・短絡的な感がありますが、それでも、そこに至るまでの種々の実態把握・考察等は大いに

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湯澤規子著 『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか――人糞地理学ことはじめ』 読了

これはさながら、約一〇〇年前のウンコから私へ届いた手紙のように思えた。
(p081)

この一文だけでは「うん?」となること間違いなしですが、この文が出てくる第4章まで読んだら「うん!きっとそう!」ってなること間違いなしになる「どのようにして、今のウンコ観ができたのか」を解説してくれる本、『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか――人糞地理学ことはじめ(ISBN:9784480073303)』を読み

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書評『社会契約論』(重田園江著)

☆☆☆

 本書は、ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの著作を読み解きながら、社会契約論を説明したもの。

 以下、社会契約論について考えたこと。

 「社会(国家)はなぜ、どのように生まれたのか?」社会(国家)の起源に関するこの問いに対して、社会契約論は「社会(国家)は、人々が生命・自由・財産についての権利を保護する目的で、人々の同意(契約)によってつくられた」と説明する。

 この説明は、あ

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子どもにとって、ウンコは一番はじめに出会う、一番身近な「自分」であり、「他者」である。
(湯澤規子 『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』 
筑摩書房 p009)