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2022年12月の記事一覧
もう、きみには頼まない ― 石坂泰三の世界 (城山 三郎)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
「2013年本屋大賞」に百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」が選ばれました。私も昨年読んだのですが、確かに気持ちの良い物語でしたね。一本芯の通った経営者の生き様はとても刺激的です。
本書もそういうテイストの本として手に取ってみました。
主人公は、第一生命・東芝の社長を歴任、その後長年にわたり経団連会長も務め“財界総理”との異名もとった
世界史 下 (ウィリアム. H. マクニール)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
→ 上巻の投稿はこちら
世界史 下 ・18世紀まで 下巻がカバーするのは、西暦1500年ごろから現代までです。
まず最初の一区切りは、1500年から1648年まで。
1648年は、三十年戦争が終結した年です。講和条約として締結されたヴェストファーレン(ウェストファリア)条約により、神聖ローマ帝国の影響力が薄れ、世俗的な領邦国家がそれぞ
このムダな努力をやめなさい : 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ (成毛 眞)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
変わったタイトルが気になって手にとってみました。
著者は、元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏です。ちょっと前に同氏による「日本人の9割に英語はいらない」という本も読んだところです。
本書で開陳されている成毛氏お薦めのアドバイスは、首肯でき実践できそうなものもありますが、ごく普通の会社勤めをしているビジネスパーソンには「ちょっとそこまで
ソクラテスと朝食を 日常生活を哲学する (ロバート・スミス)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
久しぶりの哲学関係の本です。読みやすそうな体裁と面白そうな切り口なので気になって手に取ってみました。
朝起きて寝るまでの1日の中から、「目覚める」「身支度をする」「通勤する」・・・といった18のシーンを取り出して、そこに著名な哲学者の思想を紹介するかたちで哲学的な意味づけを加えた読み物です。
たとえば「本を読む」ことについて。
青春とは、心の若さである。 (サムエル・ウルマン)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
本については雑食性の私ですが、詩集を読むことはまずありませんでした。典型的な「食わず嫌い」です。
今回手に取ったのは、あの有名な「青春」も採録されているサムエル・ウルマンの詩集です。なんと、恥ずかしいことに、意識して全文を読んだのはこれが初めてです。
原文は、
ウルマン氏が78歳の時の作品とのことです。
とはいえ、「詩集」とい
世界史 上 (ウィリアム. H. マクニール)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
すこし前に話題になった本なので手に取ってみました。
著者のウィリアム. H. マクニール氏は、カナダ生まれの歴史学者、シカゴ大学名誉教授です。文庫版は上下2巻で構成されていますが、上巻がカバーしているのは、古代から西暦1500年ごろまでです。
まず、冒頭「はじまり」の章、原人類からホモ・サピエンスが分化した頃の記述にこんなくだりがあ
震災日録 ― 記憶を記録する (森 まゆみ)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
いつも行っている図書館の新着書コーナーで目に付いたので手に取ってみました。
著者の森まゆみさんはノンフィクション作家ですが、地域雑誌の発行等の市民視点の地域活動も行っています。
本書は、その森さんによる東日本大震災の等身大の記録です。
森さんとその周りの人びとの震災発生後その時々の生の声を残したもので、とても興味深い内容です。
日本人は何を捨ててきたのか 思想家・鶴見俊輔の肉声 (鶴見 俊輔・関川 夏央)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
東日本大震災から2年過ぎ、何かを考えるために手にとった本です。
体裁は、鶴見俊輔氏と関川夏央氏お二人による対談を起こしたものです。
評論家の鶴見俊輔氏は、外祖父はかの後藤新平、父は政治家鶴見祐輔という家に生まれながらも、厳格・苛烈な母親に反発して、若い頃はかなり危ない行動をとっていたようです。大衆文化への造詣も深く、漫画原作者としての
日本人の教養 混迷する現代を生き抜くために (中嶋 嶺雄)
(注:本稿は、2013年に初投稿したものの再録です)
タイトルが気になって手に取った本です。
著者中嶋嶺雄氏は、国際教養大学理事長・学長で当学の創設者とのこと、その建学の志を記した本です。
まず、本書のテーマである“教養”ですが、著者が抱く“教養”は、単なる知識の集積ではなく「実践」を伴うものです。
したがって、“教養”を修得するためには、知識の獲得はもちろんですが、実行動による“体