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ガルクラ第8話 言葉はどんなふうに「生きる」のか まちがっていないまちがいについて
「言葉は生き物である」という言葉がある。このページは、ガールズバンドクライという作品を手がかりに、この言葉の意味を、特に言葉が生きるとはどういうことなのかを考えようとしている。
繰り返すけど、「言葉は生き物である」という言葉がある。
最近は、言葉遣いのまちがいを(悪い言い方をすれば)正当化するために、この言葉が用いられることがある。
たとえば「延々と」という副詞。最近はYouTube
ガルクラ「空白とカタルシス」MV感想 二次元とCGの使い分けに注目して
この感想は以前書かれたものを下敷きにして、「空白とカタルシス」のMVについてどんなことが言えるか、を考えようとしている。
そこでは、第7,8話について考えられていた。<二次元⇔CG>の違いは、<過去⇔現在>あるいは<幻想⇔現実>という対立に対応している、という考えを、仁菜と桃香の回想を手掛かりにして考察したのだった。
以下はこの観点をもとにして話を進めている。このMVの二次元とCG
安和すばるはどんなふうに「嘘つき」なのか? ガルクラ第4,6,11話
はじめに
ガールズバンドクライのキャラクターたちは、それぞれに特有の鬱屈を抱えているけれども、安和すばるのそれは「嘘つき」であることだ。この「嘘つき」というキャラ付け、一見したところ他メンバーたちと比べて、特徴として弱く映るかもしれない。学校中退やら南アジア系で天涯孤独といった背景を負った他の面々と比べると、崖っぷち具合もさほど深刻ではないように見える。「安」と「和」という苗字が象徴するように
感情移入の2つのタイプ ガールズバンドクライ第8話を例にとって
仁菜は「空の箱」が背中を押してくれたと言う。けれど、それはいったいどういうことを意味しているんだろう? こんなことも言う、「なんかいちばん行き詰ったときに聞いて。今の自分の気持ちを、そのまま歌ってる、って。…負けちゃだめだって(第1話)」。
こういった状態というか現象というかを指すのにぴたりとくるワードがあるだろう。感情移入。
このページは感情移入とは何なのかをまず考えて、その考えをもと
ガルクラ第10話 すれ違うことはきっと「まちがっていない」
正直に言って、この感想を書いていくにあたって、感じたことをうまく言葉にのせられる自信がない。言い足りないところ、まちがっていると思えるところも多々あると思う。
勝手を言うけれど、できればそういう部分を、読んでくれる皆さんのなかで補い、あるいは訂正していってくれると嬉しい。ここに書かれるのは、親がどう見えるのか、無数にあるだろうその見え方のうちの、ささやかなひとつだと思ってほしい。
なぜ親
ガルクラ第3話 「ループマシン」が意味するもの、あるいはむしろ意味しないものについて
「ループマシン」について愚痴りたい。つまり、ガルクラ第3話には、これでもかと「ループ」が、「繰り返し」が登場しているんじゃないか、ということ。いくつも、さまざまなレベルで、「ループ」とか「反復」とか、言ってみれば、「繰り返し」が起こっているのではないか? という……
というのもこの第3話、やたらいわゆる「天丼」的な要素が多い。そこに「ループマシン」なんていう小道具を桃香が持ち込んできたものだ
ガルクラ第7,8話 桃香と仁菜、二次元とCG
CGのなかの二次元 CGアニメーションであるガルクラでは、「二次元」であることは、演出の一環として小道具的に用いられている。たとえば写真は二次元で表現される。現実世界でも写真は三次元を二次元に変換するけれども、それとパラレルに、ガルクラの世界ではCGの物体が二次元に変換される。
けれども写真における、こういったCGから二次元への変換にも例外がある。たとえば第7話。トゲトゲのメンバー五人で撮っ
ガルクラMV感想 仁菜と桃香について
はじめ 仁菜と桃香の関係の変化と呼応するように、1~7話まででMVでの二人の振る舞いが変化していることには気づいている人も多いだろう。たとえば第1話と第3話は「視線」で二人の関係が示唆される。第5話と第7話もちょっと「視線」が関わってくるけれども、第1話、第3話とはちょっと違ったやり方で、「視線」が演出として用いられているように思う。
MVについては、いろいろ語れることはあるだろうし、実際語
偶然と運命 ガルクラ第1話冒頭考察
ガールズバンドクライは今のところ自分にとって、見るたびに新しい発見がある作品となっている。その発見は演出のレベルでもあれば、台詞回しや物語の構成のレベルの場合もあるが、物語の構成のレベルという点では、今のところかなり緻密に組み上げられていると見える。物語全体の歯車が細部までぴったり噛み合っている感じとでも言えばいいのか。見返すたびにそれが確かめられて、その発見が心地よい。
それだけに、この物