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終わりゆく資本主義・ポスト資本主義を考えるマガジン

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#貧困

「いくらでも豊かになって良い」は貧困がなくなってから

グローバリズム、資本主義を象徴するような言葉「いくらでも豊かになって良い」。昨今ではスピ系の本やサイトなどでも見られることがあります。聞いていて心地が良くなる言葉で、欲望を無限にかきたてられるような、そしてそれを肯定してもらえるような感覚になり、この言葉に触発される人もいるのかもしれないなぁと感じます。「豊かさ」にもいろいろありますが、この場合は金銭面での意味合いが強いのではないでしょうか。「いく

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外側の理不尽から、内側を見つめて

ここのところ、政治やスポーツ界、企業の不祥事や不正ネタに事欠かなかったので、noteでもたびたび取り上げてきました。真っ当な感覚をお持ちの大多数の方は「おかしい。嘘ばっかり。もう辞めてくれ。」というような気持ちでニュースや報道をご覧になっていたのではないかと思います。例に漏れず私も同様で、いい加減利己的で強欲な性根腐った嘘つき野郎は組織のトップから退陣してくれよ…と思いながら見ていました。学校から

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「母性喪失社会」と保健室の役割

前々から書きたいと思っていた内容をまとめてみたいと思います。ちょうど1か月くらい前に、『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル』(秋山千佳著)という本を読んでいました。記者の方が学校の保健室のリアルな現状を取材してまとめた本で、読みやすいけれども中身は非常に重く、看過できない内容だったのでご紹介したいと思います。保健室にやってくる子どもたち(中高生)の置かれた状況や、学校における養護教諭の役

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貧困が他人事でない時代に学ぶこと

2018年、年が明けて一本目の記事です。今年はどんな1年になるのでしょうか。新年早々暗いことを言いますが(笑)、これからますます人々が貧しくなり、生活が苦しくなってくるものと思われます。これまで大きな反乱や暴動などが起きてこなかったのは(起きてたけど報道されていないというのもあるかも)、日本人のおとなしい国民性もあるけれど「不景気だ、お金がない」とは言っても、人々がそれなりに生活することができてい

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中身のないものを量産する資本主義

以前から書いているように、今のこの資本主義社会というのは必ず衰退していくし、これからの経済成長はあり得ないどころか、すべての人が弱者・貧困に向かっていくということは確実なように思います。あらゆる業界が斜陽化していて、これから先も絶対安泰な業界なんて一つもないように見えます。そのことがよくわかるなぁと思うのが、とにかくお金にしたいがために中身のないものや内容の薄いものが量産されている現状です。

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「自己責任」を正しく理解すること

前回、「弱肉強食社会」を支持する愚か者という記事に、「弱者は自己責任」という論理はおかしいのではないかということを書きました。強欲支配層がトップに立っているせいで、社会のしくみ・システムが狂っているから(経済的)弱者が生まれるのであって、それを「自己責任」と言って切り捨てるのはおかしいだろうと誰もが思うのではないでしょうか。問題の本質に目を向けさせず、弱者への差別意識を募らせるような世論に誘導して

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「弱肉強食社会」を支持する愚か者

前回のスカイプ対談&分離感と社会の諸問題という記事に、あらゆる社会問題の根底には根深い「分離感」の意識があるという話を書きました。現代の資本主義社会は完全な「弱肉強食社会」となっており、「自分さえよければいい」、「とにかく他社(他者)との競争に勝つ!」という思想のもとに構築されている社会です。小さいころから他人と比較され、競争や勝つことを推奨されて育ちます。「弱者は自己責任」という論理が平然とまか

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進んで身銭を切れる人はカッコイイ

先週のスカイプ対談でも少し話題に上がったことの一つに、グローバル化と経済格差、フェアトレード問題などがありました。世界の貧困や奴隷労働、食糧難など、目を背けたくなるようなことが世界中では起こっていて、私たち先進国の豊かな生活は大多数の貧困層の人々によって支えられているという事実があります。私たちが豊かに暮らしているということは、それだけで多くの犠牲を伴うものであり、私たちが支配層に感じる感情を発展

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