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偏読書評

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「偏食」ならぬ「偏読」気味の本好きによる、文芸やマンガ作品紹介。
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#推薦図書

Numero TOKYO おすすめの4月の本(の補足など)

Numero TOKYO おすすめの4月の本(の補足など)

『Numero TOKYO』でのブックレビューが公開されました。今回は『ピエタとトランジ〈完全版〉』(講談社)、『ザリガニの鳴くところ』(早川書房)、『彼女の体とその他の断片』(エトセトラブックス)の3作品をご紹介しています。

藤野可織さんの『ピエタとトランジ〈完全版〉』ですが、わざわざ私が言うまでもないですが、本当に最高です。岸本佐知子さんが帯に寄せている「最強最高の女子バディ物語。」の言葉に

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〈偏読書評 番外編〉「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」補足版(英語圏篇)

〈偏読書評 番外編〉「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」補足版(英語圏篇)

2019年10月末に発売された雑誌『Numero TOKYO』2019年12月号(扶桑社)の巻頭特集「いいね! がつなぐ未来」内「あの人がナビゲートする、知る喜び」にて書かせていただいた「『翻訳者で選ぶ』新しい読書体験」の記事がウェブでもお読みいただけるようになりました。

とはいえ原稿を書いていたのが9月だったので、この3ヶ月で各翻訳者さんが手がけた新刊が発売されたり、今後の刊行予定の情報が公開

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〈偏読書評〉 『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治リサイタル&リミックス—』(新潮社)

〈偏読書評〉 『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治リサイタル&リミックス—』(新潮社)

原稿を送って数週間経つのに、いまだ公開される気配がないブックレビュー(追記:と、半ばぼやくように投稿していたのですが、数時間後に記事が公開されました)、紹介する3作品の中で(約300文字という短い原稿とはいえ)特に力を入れて書いたのが、自分が尊敬し、かつ表現者としても人としても最も信頼している(信頼できる存在だと作品や活動を通して感じている)古川日出男さんの最新刊『グスコーブドリの太陽系—宮沢賢治

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〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

〈偏読書評〉 『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)

原稿を送って数週間経つのに、いまだ記事が公開される気配のないブックレビュー(追記:と、半ばぼやくように投稿したのですが、数時間後に記事が公開されました)。その中で紹介している3作品のひとつが、ただいま各所で話題沸騰中の『なめらかな世界と、その敵』(早川書房)です。

この作品については、刊行前から早川書房さんのnoteで色々な投稿がされていました(未読の方は以下からどうぞ)。ちなみに著者である伴名

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〈偏読書評〉 『掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集』(講談社)

〈偏読書評〉 『掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集』(講談社)

毎月(正確には年10回)、とあるファッション誌の公式サイトにて新刊紹介を書かせてもらっているのですが、原稿を送って数週間経つというのに、9月分の記事がいっこうに公開される気配がありません(追記:と、半ばぼやくように投稿していたのですが、数時間後に記事が公開されました)。でも、今月分の記事で取り上げている作品は、どれも激推ししたいものだし、早く紹介したい。ということで、久々に〈偏読書評〉名義での投稿

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(『Numero TOKYO』での新刊紹介、8月分が公開されました。今月は『三体』(早川書房)、『神前酔狂宴』(河出書房新社)、『それでもデミアンは一人なのか?』(講談社タイガ)の3作品をご紹介。お時間あるときに、ぜひどうぞ。📚)
https://numero.jp/book-news-20190800/

(【お仕事】9月もあと数日で終わりますが、『Numero TOKYO』サイト内「おすすめの9月の本」が公開されました。今月は『静かに、ねぇ、静かに』『最初の悪い男』『変わったタイプ』の3作品をご紹介。お時間あるときにぜひ!)
https://numero.jp/book-news-20180926/

(マンバ通信での連載「マンガで(ひとまず)満たす『◯◯◯欲』」、最新記事が公開されました。今回は中村明日美子さん&榎田ユウリさんの『先生のおとりよせ』シリーズをご紹介しています。食欲の秋のおともに、ぜひどうぞ〜!)
https://magazine.manba.co.jp/2018/09/13/hayashi-sashiire2/

【お仕事】『Numero TOKYO』10月号掲載 村田沙耶香さんへのインタビューと新刊『地球星人』について

【お仕事】『Numero TOKYO』10月号掲載 村田沙耶香さんへのインタビューと新刊『地球星人』について

8月28日発売の『Numero TOKYO』10月号(扶桑社)。

巻頭特集「Beauty Rules 美しい人よ」の中で、芥川賞作家の村田沙耶香さんへのインタビュー記事を書かせていただきました。

ちなみに(編集さんがつけてくださった)記事タイトルは「『美しい』は変化する! 新しい価値観を手に入れるには」で、見出しを引用させていただくと……

少しずつ多様性が認められる世の中になってきた。となる

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〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

今週、仕事用・私用ふくめて入手した本の中で、度肝を抜かれた書籍の装幀をいくつかご紹介します。

まずは本谷有希子さんの短篇集『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)。インスタグラムやネットショッピングなど、SNSに人生を翻弄されてしまっている人々を描いた3篇が収録されています。ちなみにタイトルをローマ字表記にすると「Shizuka ni, Ne-e, Shizuka ni」(=頭文字を並べるとSNS)と

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(【お仕事】「Numero TOKYOおすすめの8月の本」が公開されました。今月は『戦時の音楽』『ギケイキ②』『うなぎばか』の3冊をご紹介。 お昼休みにでもチェックいただけると、うれしいです……っ!!)
https://numero.jp/book-news-20180823/

【お仕事】マンバ通信「マンガで(ひとまず)満たす『◯◯◯欲』」第3回「こんな職場で働きたい欲」

【お仕事】マンバ通信「マンガで(ひとまず)満たす『◯◯◯欲』」第3回「こんな職場で働きたい欲」

マンガを語りたい人たちのキッカケ作りをお手伝いするサイト『マンバ通信』での連載「マンガで(ひとまず)満たす『◯◯◯欲』」第3回目がアップされました。

毎回ひとつの欲望をテーマに設け、その欲望と飢えた心を満たしてくれる(であろう)マンガを、やや独断も交えながら紹介していく「マンガで(ひとまず)満たす『◯◯◯欲』」、今回は「こんな職場で働きたい欲」をテーマに……

■古典も世界史もどんとこい、「オタ

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