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お金について考える その7 お金から平和へ(前編) 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

統一通貨=平和の固定化


経緯
 その1では、父が持って帰ってきた造幣局が作った貨幣の歴史に関する本がキッカケで、変動相場制、ニクソン・ショック(ドル・ショック)などをリアルタイムで経験しつつup to為替相場まで、これらの激しい変化も全てお金が仮想化されているからしなやかに吸収できているんだなぁと理解。そんな知識整理が人生の早い段階で整い始めたという経緯で、お金について考える時には仮想化ということを何時も意識する様になっているというお話でした。

 その2は、経済という切り口でのお金への理解。仮想化されたお金というパラメータが日常生活から世界経済まで等しく機能しているという理解のお話でした。

 そもそも経済とは市場が生産活動を調整するシステムこことで、古典ギリシア語の οικονομία(家政術)に由来するので日常生活からというのは当たり前過ぎなのですが、それこそ意識しなくなっていることでした。 

 その3は、お金について考え抜いたから基幹産業での人生を選び、その考え抜いた結果を確実に実践できたサラリーマン人生だったというお話でした。

 その4は、国という概念や民族という概念が厄介で、自国通貨も国という概念から出てきていて、国内的には各人の能力に応じて納税という形で社会貢献に使われることが最大の機能の1つだと理解して居るというお話でした。

 その5は、物理屋的な視点では、
お金について考える=為替について考える
ということというお話でした。

 その6は、物理屋からは、お金について考えと、世界経済が投機に委ねられているのは大きな課題だと見えているというお話でした。

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 今回は、EUの挑戦というお話です。

 相変わらずザックリ捉えるというスタンスで、平和に対してのお金の果たし得る役割についてという切り口で。

 本邦でも天下統一という形での戦国時代からの卒業という挑戦が有りました。物品貨幣から始まって、先進国の中国をお手本に富本銭、和同開珎と自国貨幣を作ったところで一段落していました。その後は中国からの貨幣が流通。そこに戦国大名、例えば武田信玄や豊臣秀吉が再び自国貨幣(全国というよりは自分の手の届く範囲。地理的のみならず機能的にも…)としての限定的な用途向けに金貨幣·銀貨幣を作り始めます。そして天下統一が叶って世の中が安定した江戸時代、徳川家康が貨幣制度を統一し、全国で使用可能な金貨·銀貨を作ったのでした。詰まり貨幣制度を統一することで天下統一を固定化していったのです。これってざっくりした私の理解ですが、お金について考える時には重要な歴史認識だと思います。

 これのアナロジーとしての壮大な統一通貨への挑戦としてのユーロも考えてみたいと思います。

 統一通貨ユーロ導入への道のりもEU地域の天下統一みたいなもんですよね。ざっくりとその歴史を眺めるとこんな感じ。

統一通貨ユーロ導入への道のり

出典
わかる!国際情勢
EU(欧州連合)~多様性における統合 
外務省

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol53/index.html

 これを海外畑で欧州も担当していた1990年代後半頃以降2010年前辺りまではある意味でインサイダーとしてこの流れを見てきました。特にイギリスに欧州統括の拠点を構えハブにしていたのでイギリスの国内の雰囲気も何となく肌で分かる程度にはなっていました。ですからイギリスのEU離脱の温度感も分かった気になっています。
 1990年代後半頃はEUの挑戦の進捗はまだまだ。各国通貨は健在でした。数国を巡回する感じでしたのていちいち両替することが面倒でそのまま各国通貨を持っていました。それで今でも当時の通貨は手元に結構残っています。(笑)

 (蛇足 何も考えないと各国の特色が各国通貨が存在することで綺麗に温存されている、何とも文化的に良い感じと素直に思います。まぁ西田幾多郎の円とか青い鳥じゃないですが人類の民度が高まってそんな文化も楽しめるレベルに早くしたいなぁ(初めは早くなって欲しいと書いたのですが。いい歳こいて他人事かい、否。と自問自答して「したいなぁ」としました。)

欧州連合(EU) 概況|外務省

https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/eu/data.html



 話を戻して…

 細かな事は別報に譲りますが、統一通貨としてのユーロは大分定着してきていると思っています。


 ある意味でユーロによってEU域内は固定相場制を経て各国通貨が統一通貨へと統合されるという流れに乗っています。

 第一次世界大戦、第二次世界大戦等含めて人類も行くところまで行って目が覚めて、欧州では経済を切り口に国というややこしい戦争の種を少しずつ潰すことに成功しているのだと理解しています。

 ということで…

 ウクライナやイスラエル等へのあからさまな軍事侵攻が足元で未だに起こっています。そんな世界情勢のソリューションを考える時、上述のお金と平和という切り口で考察は良いヒントになると考えています。

 そしてソリューションとしてのEUの行動力は、人類にとって良いリファレンスと理解しています。

つづく

ご参考
 現在EUに加盟候補国としてはアルバニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、モルドバ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビア、トルコ、ウクライナの8カ国。ウクライナも加盟候補国と成れたのですね。









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