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【読書感想】恋を知らない僕たちは
しろくまさんからそんなメールを受け取ったのは、妻と息子が散歩に出て、ココアでも淹れようかと一息ついた晩秋の昼下がりのことだった。
もちろん、『思い、思われ、ふり、ふられ』は大好きである。私はいずれ『咲坂伊緒という天才漫画家』というタイトルで大枚の記事を書きたいと思っているのだが、日々の忙しさにかまけ、あふれ出る思いに向き合うだけの時間が取れないことを言い訳にして先送りにしている。
咲坂作品の魅力
【読書感想】大学は誰のものか――国際卓越研究大学・教職員労働問題・就活のリアル…(現代思想2022.10)
【討議】研究と教育のゆくえを問う / 石原俊+隠岐さや香
国際卓越研究大学支援法の成立による10兆円規模の大学ファンド設置を切り口に、独裁政権が横行する大学ガバナンスに更に外部の横槍が入る予測が示される。また大学政策全体を見ても、帝国大学への傾斜配分や理系偏重、あるいは地方大学の地域貢献分野への特化によって格差の拡大が進むことを懸念する。
経済安全保障の観点からデュアルユース(軍民両用)技術の開
【読書感想】ファミリーランド
近未来SFと家族に関わる問題を掛け合わせたこの連作短編集を知ったのは、『SFプロトタイピング』において、その事例の一つとして紹介されていたのが気になっていたからだった。そこでは本作は、以下のように紹介されている。
端的な短評だが、実際に読了してみると、「ホラー」というよりも「イヤミス」に近いように感じた。また、「価値観は大きく変化していない」というのも少し纏めすぎのきらいはあって、デザイナーズチ
本屋大賞のまわりをうろつく
もう随分、ハートウォーミングは妻が読んでくれているのをあとからあらすじだけフィードバックしてもらって読んだ気になっています。『かがみの孤城』辻村深月や『52ヘルツのクジラたち』町田そのこはそんな感じで概要は理解しました。
立て続けに有名ツイッタラーが本屋大賞に懐疑的な視点を向けてくれて、なんとなく嬉しかった、という話です。
羊と鋼の森/宮下奈都これは割と高評価。本屋大賞受賞作で旬俳優投入の映画