sensei nyanko

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記事一覧

共同親権に対する男の密やかな本音と男が結婚すると保守化する現象について

SNS上に共同親権に対する女性の怒りと嘆きの投稿が相次いでいます。 まず、私の立場は明確に反対です。やべえ法改正としか言いようがない。女性はより結婚、出産に慎重にな…

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3週間前
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【映画オッペンハイマーを見て非常に怒りを覚えた話、ただし配給しなかった映画会社に】

現代最高の映画監督クリストファーノーラン最新作「オッペンハイマー」をようやく見ることができた。 結論から言うと、素晴らしい映画だ。3時間一度もダレることなくスク…

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1か月前
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北野武『首』を観た。

北野武『首』を観た。 『アウトレイジ最終章』以来6年ぶりということで待ちに待った新作。予告編では戦国時代版アウトレイジみたいな印象だったけど、実際にはオフビートな…

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5か月前
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悪質スピの「地獄マーケティング」とグロ画像広告の関係

自己啓発の界隈に脚を踏み入れると、一定程度スピリチュアル系が混じっている。別に誰がどのような思想信条を持っていようと構わないのだが、彼ら彼女らの厄介なところはや…

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2年前
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恐るべき近未来予測ドラマ「2034 今そこにある未来」

優れた物語は時に未来を言い当てる。そんな傑作がまた新たに誕生した。BBCとHBO共同製作のイギリスドラマ「2034 今そこにある未来」(原題:Years and Years)(2019年)で…

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2年前
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令和の時代に源平合戦が始まっている。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が好評だ。脚本はこれまでも「新選組!!」「真田丸」と大河ドラマでヒットを飛ばしてきた三谷幸喜。 三谷が描く大河は思わず笑ってしまう…

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2年前
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8月は働かないと決めた僕の夏休み①御蔵島でイルカと泳いだ話

7月、オリンピックが来なかった夏。なんだかいろんなことに疲れていたスギモト氏はふと思った。欧米人たちは夏になれば、1ヶ月ほどのバケーション文化がある。何故日本人に…

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3年前
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8月は働かないと決めた僕の夏休み②山梨キャンプ編

N夫妻、A一家、Sと共に奥多摩を抜けて、山梨のキャンプ場へ。 大の男たちが川遊びではしゃぐ様を見て、Aの娘は「男の子たち楽しそう」と言ったとか言わないとか。 完全に…

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3年前
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8月は働かないと決めた僕の夏休み〜完結〜静岡サウナしきじ&さわやか編

その日の晩、男たちは東京駅八重洲ブックセンターの裏手にあるレンタカー屋に集合した。 手続きをすませ、無言で車に乗り込む。 「西へ」。助手席に座った男がボソリとつ…

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3年前
8

1Q87–遍在する喜屋武とこの世界の行方

稀代の大人物かまるでだめなオッサンか…?その男の器は我ら凡夫には見えないほど広く深いのかもしれない。あるいは底に穴が開いているため、いつまでたっても満たされるこ…

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3年前
9

全力中年

私の朝は一杯のホットコーヒー(デカフェ)から始まる。 嘘である。 朝起きてまずはベランダに出て朝日を浴びながら、ヒマラヤ岩塩を溶かした白湯をコップに並々注いで飲…

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4年前
10

250円弁当とわせ弁

近所に250円弁当の店がある。店名はまだない。 いやあるのだろうが、「250円弁当!」とデカデカと書かれた文字の主張の強さのせいで、私の記憶からはすっぽりと抜け落ちて…

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4年前
7

2019年の世界と2020年の世界の狭間の夜で

令和の始まりの年が終わる日、私は坂本真綾のカウントダウンライブに参加するため東京国際フォーラムにいた。 大晦日を東京で過ごすのは初めてだったが、夜の東京は思っ…

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4年前
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共同親権に対する男の密やかな本音と男が結婚すると保守化する現象について

共同親権に対する男の密やかな本音と男が結婚すると保守化する現象について

SNS上に共同親権に対する女性の怒りと嘆きの投稿が相次いでいます。
まず、私の立場は明確に反対です。やべえ法改正としか言いようがない。女性はより結婚、出産に慎重になるだろうし、「結婚減少・少子化促進法案」と呼べばいいと思っています。

そういう個人の思いとは別として、男として今回の法改正の内容を見れば、「こんなに既婚男性を優遇してくれるんですか?自民党さん、あざーす」というのが身も蓋もない本音です

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【映画オッペンハイマーを見て非常に怒りを覚えた話、ただし配給しなかった映画会社に】

【映画オッペンハイマーを見て非常に怒りを覚えた話、ただし配給しなかった映画会社に】

現代最高の映画監督クリストファーノーラン最新作「オッペンハイマー」をようやく見ることができた。

結論から言うと、素晴らしい映画だ。3時間一度もダレることなくスクリーンに釘付けだった。明確な反戦・反核映画であり、原爆を否定的に描いている。このような映画がハリウッドから登場したことは喜ばしいし、アメリカ人やイギリス人の歴史意識の変化を表すものだ。世界中の人々に見られるべき映画であり、この映画を通して

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北野武『首』を観た。

北野武『首』を観た。

北野武『首』を観た。
『アウトレイジ最終章』以来6年ぶりということで待ちに待った新作。予告編では戦国時代版アウトレイジみたいな印象だったけど、実際にはオフビートな笑いと乾いた暴力が散りばめられた北野流アンチ大河ドラマというか、「俺が時代劇撮るならこうする!」という意欲作だった。

冒頭の死体の場面から、この映画はこのくらいのグロさでいくぜ!とアクセル全開なので、最近のコスプレ時代劇に慣れた人は振り

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悪質スピの「地獄マーケティング」とグロ画像広告の関係

悪質スピの「地獄マーケティング」とグロ画像広告の関係

自己啓発の界隈に脚を踏み入れると、一定程度スピリチュアル系が混じっている。別に誰がどのような思想信条を持っていようと構わないのだが、彼ら彼女らの厄介なところはやたらと自分の「神様」やら「守護天使」やら「ありがたい塩」とかを勧めてくるところだ。だいたい誰かのカリスマに依存しているので、「〇〇先生の講座は絶対受けたほうがいい、魂のランクが上がるから!」と言った具合に自らの”推し”への勧誘も積極的である

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恐るべき近未来予測ドラマ「2034 今そこにある未来」

恐るべき近未来予測ドラマ「2034 今そこにある未来」

優れた物語は時に未来を言い当てる。そんな傑作がまた新たに誕生した。BBCとHBO共同製作のイギリスドラマ「2034 今そこにある未来」(原題:Years and Years)(2019年)である。

あらすじ

2019年、ライオンズ家では、末妹でシングルマザーのロージーが第2子を出産。彼女の兄ダニエルは「こんな世の中に生まれてくるなんて」と生後間もない甥の将来を危惧する。2020年、トランプ大統

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令和の時代に源平合戦が始まっている。

令和の時代に源平合戦が始まっている。

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が好評だ。脚本はこれまでも「新選組!!」「真田丸」と大河ドラマでヒットを飛ばしてきた三谷幸喜。

三谷が描く大河は思わず笑ってしまう独特の軽みがあるので、ふだん時代劇を見ない層にも見やすい。歴史好きの三谷が本気で歴史エンタメをやってやろうという熱い思いが伝わってくる。

鎌倉殿とは鎌倉幕府を開く源頼朝(大泉洋)のことだ。主人公は後に第二代執権となる北条義時(小栗旬

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8月は働かないと決めた僕の夏休み①御蔵島でイルカと泳いだ話

8月は働かないと決めた僕の夏休み①御蔵島でイルカと泳いだ話

7月、オリンピックが来なかった夏。なんだかいろんなことに疲れていたスギモト氏はふと思った。欧米人たちは夏になれば、1ヶ月ほどのバケーション文化がある。何故日本人にはそれが許されないのか。

そして、決意した。8月は遊び倒そうと。

これから綴るのはアラサー男子の一夏のASOBIの記録である。

まずは、ネイチャーガイドの人見 道夫さんのツアーに参加し、伊豆諸島の御蔵島でドルフィンスイムをしてきた。

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8月は働かないと決めた僕の夏休み②山梨キャンプ編

8月は働かないと決めた僕の夏休み②山梨キャンプ編

N夫妻、A一家、Sと共に奥多摩を抜けて、山梨のキャンプ場へ。

大の男たちが川遊びではしゃぐ様を見て、Aの娘は「男の子たち楽しそう」と言ったとか言わないとか。

完全に童心に戻ってはしゃぐ男たちを女性陣は「やれやれ」と見ている。いつまで経っても男の中には5歳児がいるのだ。

BBQと食事の用意は専らアウトドアに強いA夫妻とN夫妻がやってくれた。Nは100均で揃えた道具で燻製を作っていたから驚きであ

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8月は働かないと決めた僕の夏休み〜完結〜静岡サウナしきじ&さわやか編

8月は働かないと決めた僕の夏休み〜完結〜静岡サウナしきじ&さわやか編

その日の晩、男たちは東京駅八重洲ブックセンターの裏手にあるレンタカー屋に集合した。

手続きをすませ、無言で車に乗り込む。

「西へ」。助手席に座った男がボソリとつぶやくと、運転席に座った男はコクリと頷いて車を発進させた。

車内には静かな緊張感がみなぎっていた。さながら死地へと赴くがごとき雰囲気である。

静寂を破ったのはYであった。スマホを取り出した彼はスマホに向かってこう話しかけた。

「も

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1Q87–遍在する喜屋武とこの世界の行方

1Q87–遍在する喜屋武とこの世界の行方

稀代の大人物かまるでだめなオッサンか…?その男の器は我ら凡夫には見えないほど広く深いのかもしれない。あるいは底に穴が開いているため、いつまでたっても満たされることがないのかもしれぬ。しかし、その判断は今のところ誰にもつけられない。彼に対する評価はいったん保留とするのが良さそうである…。

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私が喜屋武悠生という男と初めて出会ったのはいつだったか。こ

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全力中年

全力中年

私の朝は一杯のホットコーヒー(デカフェ)から始まる。

嘘である。

朝起きてまずはベランダに出て朝日を浴びながら、ヒマラヤ岩塩を溶かした白湯をコップに並々注いで飲む。風呂上りのコーヒー牛乳の要領で、腰に手を当てて仁王立ちになり、一気にゴクゴクと飲み干すのだ。渇いた体にミネラルと水分が沁み渡るのを感じる。朝日を浴びながら飲む水は仕事終わりに飲むビールに近い悪魔的美味さがある。私が持ち合わせている、

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250円弁当とわせ弁

250円弁当とわせ弁

近所に250円弁当の店がある。店名はまだない。

いやあるのだろうが、「250円弁当!」とデカデカと書かれた文字の主張の強さのせいで、私の記憶からはすっぽりと抜け落ちている。250円ということで「にこまる弁当」とも称されるらしいので、ここでは「にこまる弁当」としておく。

「にこまる」とは随分幸せそうな響きだが、美辞麗句で人を騙すのが悪党の常套手段である。「美しい日本」はどちらかというと「鬱苦しい

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2019年の世界と2020年の世界の狭間の夜で

2019年の世界と2020年の世界の狭間の夜で

令和の始まりの年が終わる日、私は坂本真綾のカウントダウンライブに参加するため東京国際フォーラムにいた。

大晦日を東京で過ごすのは初めてだったが、夜の東京は思ったより人が少なくて快適だった。欲望渦巻く街も12月31日には多少大人しくなるのだろう。寂しいというほどではなく、人と街の余白が好ましい。

ライブ会場に着くと、集まった人々が高揚しているのが肌で感じられる。ライブというだけで心躍るが、好

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