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気ままに物書きする,博士課程の学生(理系)/邦楽ロック, 読書, 旅行が好き

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    旅先で撮った写真中心の、個人的でささやかな備忘録。

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    2019年9月1日~3日 青森を鈍行列車とバスを使ってひとり旅した記録。

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固定された記事

知ることは生きること

理系の代表格と言っても過言ではない、数学と物理が大の苦手だ。 本当に、ビックリするほど出来ない。 中学受験で(当時の自分にしては)やたら難しい算数を叩き込まれたか…

なか
3年前
35

昨日はあまりに暑すぎて、かき氷を求めて甘味処へ。
からだの芯から冷えて、甘さにも満たされて、理にかなった正しい「夏」という感じがした。

なか
2年前
4

今日という日のこと

今日で三回忌。 GWが近づくにつれてどうも心がざわざわしていたし、研究が年度初め早々に忙しくなったのもあってしばらくは情緒が不安定だった。 そういえば去年のこの日…

なか
3年前
6

卒業によせて

実際のところを言うと、自分が修了する実感は正直湧いていない。春からの生活環境がこれまでと大差ないからだ。 無事に学部の単位を取得し、卒業が確定したと同時に大学院…

なか
3年前
13

久しぶりに自分の何かが枯れるくらいの涙が出てきた。
寒い日もあるけれど、私の春はひと足先に来ている。

なか
3年前
1

愛しい退屈達よ

学部の最高学年ということもあって、1月末にもなると何となく別れの季節を意識する。 執行猶予というべきか、モラトリアムというべきか。私にはもうあと2年の学生生活があ…

なか
3年前
10

卒業研究中間発表会までを振り返る

 今年もあと数時間。例に漏れず振り返りをすると、思い出すことの大半が卒業研究に付随した話ばかりだったので、忙しさで忘れないうちに現時点での所感を残しておきたいと…

なか
3年前
11

今年も来年もまた、自分のために書き続ける

11月は手帳の季節だ。 12月はじまりの手帳を使う私は、せっかちな質だから、毎年11月になったとたんに新しい手帳を買い求めている。 紙媒体の手帳をきちんと使うようにな…

なか
3年前
21

空と雲を見るたび、こんなにも広いのかといちいち驚く。そしてこの目で見る夕焼けが一番美しい。天高く馬肥ゆる秋。

なか
3年前
2

宇宙飛行士募集の記事を見る。
腹の底からぐつぐつと湧き出る何かを感じる。

前回の要項では何もかもが足りなかった。
かつての憧れが甦った今、知らぬまにほんの少しだけスタートラインに近づいていた。

目指すにしてもそうでないにしても、こういうエネルギーに引っ張られて生きていきたい。

なか
3年前
3

金木犀の香りがする。

人気がないのをいいことに、こっそりマスクをずらしてくんくんしてしまう。

逆に言えばマスクをしているのに金木犀があると分かるのだから、やはり相当に香り高い植物である。

加えて、今日は柿とりんごを買った。
つかの間の秋は幸せの季節。

なか
3年前
4

霧たちのぼる山奥、図書館の思い出

感染症対策による規制の緩和により、後期になってようやく自由に大学図書館に入れるようになった。 水を打ったような館内、木立に見える本棚、土ともまた違う古い紙の匂い…

なか
3年前
6

突然の電話から始まる河川敷での花火。
前回は花火が見当たらなくて結局は飲み会になってしまったから、今回はリベンジで。
それはそれで"いとをかし"だけれど。

濃い夏の1日は駆け足で過ぎていく。

なか
3年前
1

最後の夏休み、私たちはきっと大丈夫だと思った

学部生最後の夏休み。 このご時世ゆえに久しぶりに仲間と宅飲みをした。 締まらない乾杯の音頭を取って、まずはそれぞれの進路について話す。 みな概ね順調で、うち一人は…

なか
3年前
13

私の『人生はまだまだ続く』

20と数年生きていて、その大小はあれど、「人生の曲がり角」というか、ターニングポイントだったと思う日がいくつかある。 - - - 高校2年生の私は、学校帰りにいくらかの…

なか
3年前
6

先日、友達と河川敷で流星群を見たことで、ようやく今年も夏が来たことを認識した。

けれども、夕方になると、ヒーリングチェアをベランダに出して快適に読書ができるくらいには風が涼やかで、もう秋が近いのだなと感じる。

うだるような暑さは続いているが、今年の夏はやけに短いように思う。

なか
3年前
9
知ることは生きること

知ることは生きること

理系の代表格と言っても過言ではない、数学と物理が大の苦手だ。

本当に、ビックリするほど出来ない。
中学受験で(当時の自分にしては)やたら難しい算数を叩き込まれたからか、すっかり苦手意識がついてしまっている。
あの忌々しい金色の表紙のテキストのことは忘れられない。
ゆえに高校時代はテストの結果はいつも真っ赤っか。逆に現代文と地理は絶好調。

理系/文系という概念がそもそもナンセンスだという議論はさ

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昨日はあまりに暑すぎて、かき氷を求めて甘味処へ。
からだの芯から冷えて、甘さにも満たされて、理にかなった正しい「夏」という感じがした。

今日という日のこと

今日という日のこと

今日で三回忌。

GWが近づくにつれてどうも心がざわざわしていたし、研究が年度初め早々に忙しくなったのもあってしばらくは情緒が不安定だった。

そういえば去年のこの日もメンタルがやられていた。
感染症拡大の不穏な空気感や人と会えないことが悪さをしていて、無人の公園で新緑と傾く夕日を眺めながら、ひたすらぼんやりしていたことを覚えている。
散った桜と咲きこぼれる藤を見て、時は待ってくれないのだと感じた

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卒業によせて

卒業によせて

実際のところを言うと、自分が修了する実感は正直湧いていない。春からの生活環境がこれまでと大差ないからだ。
無事に学部の単位を取得し、卒業が確定したと同時に大学院への進学も決まった。暮らす家もキャンパスもこれまでと同じで、院生が使う部屋は学部生の部屋のすぐ隣。研究室も現在進行形で所属するところから変化なし。
4年間を無事終えられることへのめでたさは、卒業袴の撮影会ですれ違った大学の清掃員さんに「おめ

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久しぶりに自分の何かが枯れるくらいの涙が出てきた。
寒い日もあるけれど、私の春はひと足先に来ている。

愛しい退屈達よ

愛しい退屈達よ

学部の最高学年ということもあって、1月末にもなると何となく別れの季節を意識する。
執行猶予というべきか、モラトリアムというべきか。私にはもうあと2年の学生生活があるが、大半の同級生たちはこの春大学を卒業していく。

多くの卒業生の例に違わずこれまでを振り返ってみれば、大学生という肩書きをもって暮らした4年間は本当に濃い時間だった。

サークル活動そのもので得た感情の7割くらいは「悔しい」だった。

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卒業研究中間発表会までを振り返る

卒業研究中間発表会までを振り返る

 今年もあと数時間。例に漏れず振り返りをすると、思い出すことの大半が卒業研究に付随した話ばかりだったので、忙しさで忘れないうちに現時点での所感を残しておきたいと思う。

研究活動開始 まず真っ先に述べるとすれば、新型感染症拡大の影響を色濃く受けたということ。大学に設置されている機器の使用が難しいのはもちろん、研究そのものが通常よりも2ヶ月ほど遅れたスタートで、かつ学部棟にいる学生も少ない。人と話す

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今年も来年もまた、自分のために書き続ける

今年も来年もまた、自分のために書き続ける

11月は手帳の季節だ。
12月はじまりの手帳を使う私は、せっかちな質だから、毎年11月になったとたんに新しい手帳を買い求めている。

紙媒体の手帳をきちんと使うようになったのは高校3年の12月ごろ。大学受験のスケジュール管理はもちろん、日記帳を兼ねて記録をつけはじめたのが一番最初だった。

当時は来る日も来る日も考え事をしていて、そういうものを鍋の底が焦げるまで強火でぐつぐつと煮込んでいた。
同時

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空と雲を見るたび、こんなにも広いのかといちいち驚く。そしてこの目で見る夕焼けが一番美しい。天高く馬肥ゆる秋。

宇宙飛行士募集の記事を見る。
腹の底からぐつぐつと湧き出る何かを感じる。

前回の要項では何もかもが足りなかった。
かつての憧れが甦った今、知らぬまにほんの少しだけスタートラインに近づいていた。

目指すにしてもそうでないにしても、こういうエネルギーに引っ張られて生きていきたい。

金木犀の香りがする。

人気がないのをいいことに、こっそりマスクをずらしてくんくんしてしまう。

逆に言えばマスクをしているのに金木犀があると分かるのだから、やはり相当に香り高い植物である。

加えて、今日は柿とりんごを買った。
つかの間の秋は幸せの季節。

霧たちのぼる山奥、図書館の思い出

霧たちのぼる山奥、図書館の思い出

感染症対策による規制の緩和により、後期になってようやく自由に大学図書館に入れるようになった。

水を打ったような館内、木立に見える本棚、土ともまた違う古い紙の匂い。
いつも霧のたちのぼる山奥を連想する。

この場所は、私の人生からは切り離せない場所。
久々の空間に心が踊ってしまう。

- - -

小学校にある図書室の本の並びを、今でもありありと思い出すことができる。

貸し出しカウンターに近い入

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突然の電話から始まる河川敷での花火。
前回は花火が見当たらなくて結局は飲み会になってしまったから、今回はリベンジで。
それはそれで"いとをかし"だけれど。

濃い夏の1日は駆け足で過ぎていく。

最後の夏休み、私たちはきっと大丈夫だと思った

最後の夏休み、私たちはきっと大丈夫だと思った

学部生最後の夏休み。
このご時世ゆえに久しぶりに仲間と宅飲みをした。

締まらない乾杯の音頭を取って、まずはそれぞれの進路について話す。
みな概ね順調で、うち一人はひとり暮らしをしている部屋をじきに引き払うそうだ。

ほろ酔いの勢いで、「今年はまだ一度もしていないから」と言って半ば強引に線香花火をした。
ぬるい夜風が強く吹くから、ろうそくに火が全然つかない。
仕方ないのでチャッカマンと花火で火を直

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私の『人生はまだまだ続く』

私の『人生はまだまだ続く』

20と数年生きていて、その大小はあれど、「人生の曲がり角」というか、ターニングポイントだったと思う日がいくつかある。

- - -

高校2年生の私は、学校帰りにいくらかの軍資金を携え、商品が雑多に入り乱れる某遊べる本屋の前に立っていた。
と言っても本を買いに来たわけではない。当初買う予定のなかったCDの初回限定盤を手に入れるためだった。

親の教育方針により、まともにお小遣いをもらうようになった

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先日、友達と河川敷で流星群を見たことで、ようやく今年も夏が来たことを認識した。

けれども、夕方になると、ヒーリングチェアをベランダに出して快適に読書ができるくらいには風が涼やかで、もう秋が近いのだなと感じる。

うだるような暑さは続いているが、今年の夏はやけに短いように思う。