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社会を考える。

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現代社会我々は様々なことに直面する。日々生きていく中考えたことをまとめたもの。
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記事一覧

バービー問題から見る日本人と核兵器問題。

バービー問題から見る日本人と核兵器問題。

  今回は昨今話題のバービー問題について語ってみたい。しかし、その視点はバービー映画広報の問題行為を倫理的に糾弾する内容ではない。正直日本人として、単純に不愉快な出来事ではあるが、主題は別にある。この手の炎上は度々起きているが、現実問題日本は、核保有国に囲まれ、核保有国と同盟を結び、しかもその相手は核を投下した国家でありその核兵器による抑止力に頼っているのである。しかし、この現状に対して一切といっ

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第0講 キューバ危機概略

第0講 キューバ危機概略

キューバ危機概略
 キューバ危機は人類が滅亡に近づいた最も危機的状況であったと言えよう。キューバ危機を契機として米ソ対立は極限に達し、核戦争に至ってもおかしくない状況であった。ソ連はアメリカの裏庭であるキューバへ「攻撃的」兵器を持ち込み、アメリカはいかなる手段を持ってもこれを除去する算段であった。キューバ危機はケネディの冷静さによって回避されたと述べられる事があるがこれは正確ではない。キューバ危機

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アメリカという国

アメリカという国

本稿アメリカという国はどのような国なのかトピックをいくつか挙げて解説をしていく。あくまでも大枠を確認してもらうのが目的であり、各参加者は当事者視点を考慮しつつ自らのアメリカ像を確立してほしい。本章はその手助けとなるように3個のトピックを挙げて解説を行っていく。

1.富
 アメリカは今日に至るまで過去数十年通じて経済大国であり続けている。GDPは一人当たりの生産量とその人口によって出力されるがアメ

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1960年代のアメリカ政治

1960年代のアメリカ政治

1960年代のアメリカ政治
 
1960年までには、政府が国民の生活においてますます強大な力を持つ存在となっていた。 1930年代の大恐慌時代に、米国民の生活のさまざまな側面に対処する多くの行政省庁が新設された。第2次世界大戦中には、連邦政府に雇用されている民間人の数が100万人から380万人に増え、その後1950年代には250万人で安定した。連邦政府支出は、1929年には31億ドルであったが、1

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日本のナショナル・アイデンティティ
~羅針盤無き日本丸の行方~
2章 諸外国との比較 ドイツ編

日本のナショナル・アイデンティティ ~羅針盤無き日本丸の行方~ 2章 諸外国との比較 ドイツ編

 これは続きものです前回はこちらです。

 本章においては諸外国におけるナショナル・アイデンティティを俯瞰し、日本におけるナショナル・アイデンティティへの橋頭堡としたい。個人的に興味を持ってきた3つの国と地域を独断と偏見によって取り上げる。まずは同じ第二次世界大戦の敗戦国であるドイツから見ていこう。この章は過去の投稿した記事からの流用も含んでいるのでそちらも合わせて読むとよりよいかと思います。

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日本のナショナル・アイデンティティ~羅針盤無き日本丸の行方~1章

はじめに
1章  問題意識
2章  諸外国との比較、ドイツ・アラブ
3章  明治日本から戦後日本、征夷大将軍たるマッカーサー
4章  三島事件と日本
5章  日本の現在地
6章  日本の羅針盤、多文化主義・平和主義・超平和主義・皇室・星条旗・亜細亜

はじめに
たかが一大学生がこのような大仰な題名をつけて駄文を書き散らすに至った課題認識は1章において取り扱おうと思う。ここでは超個人的な問題意識につ

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憲法9条改正の是非
~解釈問題を中心として~

憲法9条改正の是非 ~解釈問題を中心として~

0.はじめに

大学の課題を少し編集して投稿。先生もしこれ見つけても盗用じゃないです!許してください!

本レポートで考察する憲法改正に関しては、一番議論に挙げられる憲法9条について中心的に取り扱う。ただ単に「憲法改正」という時指している対象は、憲法9条といっても過言ではないほど国民の注目を集めている。また、自民党案においては自衛隊明記が主張されている。このような背景を踏まえ、憲法9条解釈を議題に

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民主主義の失敗(端書き)

民主主義の失敗は様々な側面として存在する。東西冷戦終結後世界は急速に民主化が進んだ。東欧諸国は相次いで民主化を果たし、アフリカや南米においても多くの独裁政権が倒れ民主化した。
しかし、現在では世界各地で民主主義の課題が突きつけられている。米国においては移民排斥を訴えるトランプ政権が誕生し、ハンガリーやポーランドでは極右が勢力を伸ばした。中東・マグレブ諸国では、アラブの春によって一見民主化が果たされ

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シリーズ 「アラブナショナリズムとエジプトとスエズ危機」第4回 ナセルの覚醒、エジプトの覚醒

シリーズ 「アラブナショナリズムとエジプトとスエズ危機」第4回 ナセルの覚醒、エジプトの覚醒

はじめに

 王政は末期症状を見せており、エジプトには新たな指針が必要とされていました。その選択肢の中には、2011年のエジプト革命で政権を握った「ムスリム同胞団」や共産主義そして汎アラブ主義がありました。当初革命は王政打倒だけを目標にしていましたが、政治の停滞から軍が政権を運営することとなります。その中で頭角を現していた天才ナセルが徐々に力をつけついに大統領になります。これが中東に与えた影響は計

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シリーズ 「アラブナショナリズムとエジプトとスエズ危機」 第1回 スエズ運河

シリーズ 「アラブナショナリズムとエジプトとスエズ危機」 第1回 スエズ運河

はじめに

 今回連載を始めてみた「シリーズ アラブナショナリズムとスエズ危機」ですが、これは以前自分提供した資料を再編集したものをベースにしています。なぜこれをnoteに公開をし始めた理由は2つあります。

 1つ目は単純に自分が大学生活において中東情勢に深く興味を持ち取り組んでいるのでそのおさらいもかねて掲載をしています。また、そろそろ自分の学んできたことを一度形にして行こうかなと思ったからで

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質の高い教育とは~各国の教育事情~

質の高い教育とは~各国の教育事情~

この書き物は昔資料として提供したものの抜粋です。

質の高い教育とは 
 質の高い教育と一言にいっても各国の経済状態や政治状況、地理的要因、言語的な背景から普遍的な「質の高い教育」といったものは存在しない。そもそも国によっても市民が広範に教育を受けられているのか、特定の集団だけ教育を受けられる、経済的な格差から教育の質が異なるといったように教育問題は様々である。いくつかの国や地域の教育における状況

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表層消費文化社会論~タピオカ・映画・令和・安倍政権・スマホ~

表層消費文化社会論~タピオカ・映画・令和・安倍政権・スマホ~

 

 0.目次1.きっかけ

2.表層、社会、文化、我々の生きる世界について

3.日本における流行の構造。

4.表層消費文化社会

 a.タピオカ

 b.映画

 c.元号・安倍政権

d.スマホ

5.まとめ

1.きっかけ
 事の始まりは高校3年生の夏、「君の名は。」の試写会に友人を誘ったときからだ。当時、新海誠は知る人ぞ知るくらいのアニメ監督であまりポピュラーとは言えなかった。

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非モテ男子過激派テロ、宗教でも人種でも政治でもない新たな社会分断リスク。

非モテ男子過激派テロ、宗教でも人種でも政治でもない新たな社会分断リスク。

 この見出しを見て何のこっちゃと感じる人が大半だと思う。一種の冗談と感じるかもしれない。だが、私は非モテ男性のテロや社会分断はありうると本気で思っている。実際にインセルと呼ばれる人々によるテロ行為は事件として起こっているからだ。

目次

1.非モテ男子

2.日本の非モテ男子

3.なぜ非モテ男子は過激化したのか?

4.総括

1.非モテ男子 皆さんは「インセル」と呼ばれる男性たちをご存知だろ

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日本の安全保障とミサイル防衛 前編:核兵器とミサイル防衛

この記事は寄稿したものをnote用に再編集したものです。原本は脚注等を入れているのでそちらが見たい方は、メールを頂ければPDFファイルでお送りさせていただきます。

まえがき
1.ミサイル防衛とは

2.核という力 

3日本を取り巻く核.と世界の核

3.5 前編のまとめ

4.日本のMDと欧州のMD(後編)

5.MDの課題とこれから(後編)

最後に(後編)

まえがき

 ミサイルや核と

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