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気に入った小説(他人様)

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他のnoterさんの小説で、特に良かったものです。長編は、私が名エピソードと思うものを入れました。 小説のネタになりそうな記事、書く上で必要な技術について書かれた記事も含みます。
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2024年7月の記事一覧

【小説創作論】あなたの腕と心をダメに創作仲間

【小説創作論】あなたの腕と心をダメに創作仲間

 こんにちは、ウェブ小説家の皐月紫音です。
 今回は〝あなたの腕と心をダメにする創作仲間〟というテーマで話していきます。

 前回の挨拶の記事では、創作界隈の争いや意見の衝突、炎上からは距離を置いて自分のすべきことに集中すべきという話をしました。
 今回のテーマに前回の記事について移る前に補足しておきたいことがあります。
 前回は、そこまで考えが至らずにアクションプランを書かずに終えてしまいました

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文調の工夫 - レイアウト・重複文字 +

文調の工夫 - レイアウト・重複文字 +

 その道の”プロ”に褒められる機会を頂けること --- 喜ばしさこの上ありません😊
 また、読み手の方々に「文章を整える勉強になります」の類の反応を頂けることもあり、大変嬉しく思います。そうともなれば、学習世代(≒学生)にも見てもらいたいです📖

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 どのような文章を「読みやすい」「分かりやすい」かというと、いくつかの要点においては『読み手の主観的好み』でし

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【絵本風小説】きみがだいすき【月刊アートPJ】

【絵本風小説】きみがだいすき【月刊アートPJ】

 ぼくのあさは、おじさんがつけてくれるあかりではじまる。

 おはよう、おはよう、ってまわりのおともだちにこえをかける。

 しばらくすると、ちいさなこどもたちが、おかあさんにてをひかれて、やってくる。

 ぼくたちをキラキラしたまあるいおめめで、みて、ぺたぺたさわって、おかあさんにいうんだ。

「ママ~! これ!」

 おかあさんが「しょうがないわねえ」といって、おともだちをつれていく。

 そ

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そもそも魔王って倒さなきゃ駄目なのか?【第3章 ラスン救済篇 1】

そもそも魔王って倒さなきゃ駄目なのか?【第3章 ラスン救済篇 1】

前話はこちら

第1章はこちら

第2章はこちら

―リベール街道―

【マサアキは薬草をつかった!】

にが…

【マサアキはHPが回復した!】

マサアキ
HP 76
MP 0
LV.8

ふぅ…いつ食べても慣れないなこれは

村娘との修行中はよくお世話になった…というより、もうほぼガムの感覚で常に口に含んでいたものなんだが

「マサアキさん、あと10分位でラスンに着くっすよ、荷物などまとめる

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【小説】もうひとりの転校生 第12話

【小説】もうひとりの転校生 第12話

   第12話

「今から二年前、やはり展示会で、その頃の最新だった競泳用スイムスーツが盗まれたのです」

 会場の奥にある更衣室を借り、拘束した板野をひとまず閉じ込めた。太田と小島に見張りを頼み、他の後輩たちには元の仕事に戻ってもらった。

「その時の犯人も、あの板野って男なんですか」
 俺の問いに、名古屋の支店長が苦い顔で首を振る。

「いえ、彼はその責任を取って辞めさせられた者です」

 俺

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【小説】もうひとりの転校生 第13話

【小説】もうひとりの転校生 第13話

   第13話

 スマホから呼び出し音が響く。なんだか緊張してきた。そっと目を瞑り、唾液を飲み込む。

『よう、どうした。トラブルか』
 上司の呑気な声がして、少しホッとした。

「秋元さん、実は──」
 板野のことを話した。スイムスーツが盗まれそうになったこともすべて。上司は黙ったまま最後まで聞き終えると、

『そうか……』
 電話の向こうでため息をついた。

『確かに、あれは後味の悪い事件だ

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【連載小説】Especial Pink《6》『カクメイ』

【連載小説】Especial Pink《6》『カクメイ』

#創作大賞2024 #恋愛小説部門

↓前回までのストーリーです↓

↓そして登場人物の紹介はコチラ↓

     《1》 
 これまでの千春は、綺麗な顔、そして『天真爛漫と履き違えた無神経さ』によって、人間関係を上手く渡って来たのだろう。
 もっとも私だけでなく、梨花子や深雪も陰では怒っているので、『上手く』というのは語弊があるのかもしれないが……。

「………………」

 ナチュラルに見下して

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【連載小説】Especial Pink《Last》『コレカラ』

【連載小説】Especial Pink《Last》『コレカラ』

#創作大賞2024 #恋愛小説部門

↓前回までのストーリーです↓

↓そして登場人物紹介はコチラ↓

  ↓相関図作りました↓

     《1》
「優生、演劇部公演のポスター見たよ。本格的なステージに立つんだね」

 後期授業終了間近の2月。自分の席で『銀河旋律』を読んでいた私に梨花子と深雪が話しかけてきた。

「あ、見てくれたんだ? あのポスター、実は安藤くんが手掛けたんだよね」

「えっ?

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『りぼん』に載りそうな1ページ。

『りぼん』に載りそうな1ページ。

あれは、中学2年生のころ。

初めて好きな人ができた。
彼は同級生で、少しオタク気質だけど、背が高く顔がかっこいい人。
仲のいい男友達の親友だった。

とはいえ、当時の私はまともに恋愛するのも初めてだから、彼がこちらを向いただけでキャーキャー騒ぐぐらいしかできない。
男友達を介して話す機会を作ってもらっても、緊張して全く喋れなかった。
毎日、違うクラスの彼を友達と見に行っては、目が合うと騒いでとい

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