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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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2022年12月の記事一覧

大河ドラマのバトンリレー

大河ドラマのバトンリレー

鎌倉殿の13人え!?

と固まったままエンドクレジットを呆然と眺めてしまったラストでした。

あまりにも意外な義時の最期に、ただただ意表を衝かれた感じです。

義時の「執着」と政子の「スイッチ」

義時はまだまだ死ぬ気はなかったということですね。

床にこぼれた薬を、必死に這いつくばってまで舐めようとする姿は、もはや「人」ではなく、本能のままに「生」に執着する獣のようにしか見えません。

これ以上

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虚脱―終戦直後の日本人

虚脱―終戦直後の日本人

第二次世界大戦が終わるまで、「虚脱」という言葉は医学用語に過ぎなかった。
しかし、1945年8月15日の玉音放送を聞いた際の日本人の精神状況は「虚脱」という言葉こそぴったりであった。以後、「虚脱」は民衆全体の喪失感を指すようになり、広く使われるようになる。

アメリカ人にとって日本人との戦争は3年8か月だったかもしれないが、日本人は中国人との戦争を、満州事変から数えれば1931年から始めていた。1

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フロイスが見た日本のクリスマス

フロイスが見た日本のクリスマス

早いもので、もうクリスマスの時期となりました。

まずはm.Aさんの記事を紹介させていただきます。

彼女は主に西洋史関連の記事を書かれていて、サバサバした文体で無駄な言葉は一切なく、端的で解りやすい記事なのです。
日本史しか知らない私にとって、いつも興味深い学びがあり、見識が広まります。

本日の学びは「ビーダーマイヤー時代=わびさび時代」でした!
詳しくは是非とも記事を読んでくださいね。

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空飛ぶ虎の考察@寅年も残りわずか

空飛ぶ虎の考察@寅年も残りわずか

皆さん今年も残りわずか。仕事を始めるとなかなか長いnote記事に取り組む時間が(めんどくさくて)取れずにいます。いろんなものを両立するnoterの皆さんすごいなぁ。

そんなわけで。いろんアイデアを記事にするのを先延ばしにし続け、イベントは時期を逃し続けました。ですが、これだけは寅年のうちに考察しときたいと思ったのでした。

それは、

「虎は空を飛ぶのか!?」です。

イケオジたちの付け髭に注目

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歴史とは不都合な真実の隠ぺいなのか?

歴史とは不都合な真実の隠ぺいなのか?

歴史とは不都合な真実の隠ぺいなのか?
(父や祖父たちから聞いた戦争秘話)

私はいつからか、はっきり思い出せないが、
学校で教わる授業(とくに歴史)に疑問を感じていた。

というのも、とくに先の戦争において、
祖父や父、そしておじさんやおばさんから
聞いてきた話とあまりにも矛盾しているから。

父は終戦当時(おそらく6~7歳だったと思う)、
父が生まれ育った町で平和に暮らしていた。
 その町は、細

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吉田茂と広田弘毅の「運命の岐れ路」

吉田茂と広田弘毅の「運命の岐れ路」

吉田茂と広田弘毅はともに東大出身で、外務省の同期入省で、外相、首相を務めている。だが前者は戦後の民主主義国家日本を建設した首相として知られ、後者はA級戦犯として文官唯一の絞首刑に処される。

共通点もあるが、むしろ対照的な人生といえる。

吉田茂は2歳にして実業家・吉田健三の養子に迎えられ、11歳にして今日の数十億円の遺産を相続した。「若さま」と呼ばれ、多くの召使にかしずかれて育った。東京帝国大学

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鬼の目にも涙

鬼の目にも涙

三谷流の「北条政子の演説」は見事でした。

「頼朝さまの御恩は天よりも高く、海よりも深く…」と読み始めたので、さすがにここは通説通りかと思ったとたん、演説文を捨てて自分の言葉で言い放った政子。

正直、このセリフには「おぉ!」と身を乗り出してしまいました。

「吾妻鏡」によると、安達景盛が代読したとあります。
安達景盛といえば、2代・頼家に妻を寝取られて、ひと悶着あった人でしたが、チラリとも出番は

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「直違の紋に誓って」~こぼれ話3(後編)

「直違の紋に誓って」~こぼれ話3(後編)

前編は、こちらからどうぞ!

丹波との対峙ラストに向けてちょくちょく伏線が張られていたのが、丹羽丹波です。
お気づきだったでしょうか?

ところで、二本松藩の人には怒られそうですが……。
丹波様、家老座乗の割に存在感が抹消されていませんか?

いや、マジで。
一応他藩の戊辰戦記(長岡藩、仙台藩、仙台藩など)も読みましたが、家老座乗(代表格)がこれだけ正史(二本松藩史)でちゃんと取り上げられていない

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新選組総長『山南敬助』は「やまなみ」なのか「さんなん」なのか

新選組総長『山南敬助』は「やまなみ」なのか「さんなん」なのか

新選組結成当初からの隊士であり副長・総長を務めた『山南敬助』。
最終的に脱走という局中法度違反の罪で切腹という最期をむかえたと言われています。

武闘派ばかりの新選組内で数少ないインテリなイメージ、遊女明里との逸話などから、活躍するシーンは少ないながらもかなりの人気を誇る幕末の人物です。

そんな『山南』さんですが、「やまなみ」なのか「さんなん」なのか読み方がはっきりとしていません。
私はずーっと

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「直違の紋に誓って」~こぼれ話3(前編)

「直違の紋に誓って」~こぼれ話3(前編)

全ての話を公開いたしました。約三ヶ月余り、長かった^^;
書いている側も、途中で何度も涙した作品です。
第三章は前二章から飛躍して大人になった剛介を描いており、父親としての姿も入れてみました。

この作品を書くに当って、当初から決めていたことがあります。
それは、「単なる戊辰の悲劇モノ」にはしない、ということ。
カクヨムのキャッチコピーにしていた拙句は、その思いの現れでもありました。

そうでない

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■【より道‐121】「尼子の落人」と家訓が残るほどの物語_鹿之助と牛之助

■【より道‐121】「尼子の落人」と家訓が残るほどの物語_鹿之助と牛之助

1566年(永禄九年)尼子一族は、尼子経久の孫、尼子晴久の死からわずか五年の月日で滅亡してしまいました。

このような状況を室町初期に活躍した、ご先祖さまたちは、予想していたでしょうか。さすがの佐々木道誉も、100年後の日本という国がこれほどまで、混乱の世になるとは、想像もしていなかったはずです。

それでも、佐々木一族のDNAは、最後の最後まで足掻き続けました。それは、尼子再興軍を結成して、月山

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