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ウェブ系おしごとの会社員で3児の母。 日々の読書記録を中心に。 ジャンル問わず、読みた…

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ウェブ系おしごとの会社員で3児の母。 日々の読書記録を中心に。 ジャンル問わず、読みたいと思える本と出会えることがよろこびです。 #読書感想文 #ワーママ #アラフォー

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    本の読み方、本の整理法、本の選び方…… 今の自分と本について、あれやこれや書いた記事たち

記事一覧

本能を抑制しながら付き合えるか──『スマホ脳』読書感想文

人類はこれまで環境に適応して進化し、生き延びてきた。 適応してきた環境とは、人類が誕生して以降20万年の大半にわたって生活してきた下記のようなものだ。 少人数の集団…

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1日前
18

海、湖、川、プールなどなど夏満喫🍉
読書はかなりぼちぼちでしたが、楽しい夏休みでした〜

さんさ
1日前
4

今日から子どもたちは夏休み🍉
夏をめいっぱい楽しむ予定なので、8月末まで読書感想文投稿はお休みします。
また、読書の秋にお会いしましょう!

【読書予定の本たち】
黄色い雨、逆ソクラテス、現代哲学の最前線、蒐集物語、絵のない絵本、さかさ町、詐欺とペテンの大百科、砂糖の世界史…

さんさ
1か月前
13

幸せは主体的な姿勢から──『世界一流のエンジニアの思考法』読書感想文

わたしと同じく日本国内の企業で働く知人や友人の仕事話を聞いていると、「主体的・自律的に仕事をするということが許されていないのかな?」と思うことが多い。 それは組…

さんさ
1か月前
14

ことばを死友にしたいものだ──『いつかたこぶねになる日』読書感想文

「すごくよかったです!」ときっぱり一言で済ませたいところですが。 これだけだと、後から思い出せないので笑 ……何がよかったか、振り返ってみます。 なっとくの喩え著…

さんさ
1か月前
12

尋常じゃない蔑視の中で──『女盗賊プーラン』読書感想文

この話の主人公であるプーラン・デヴィは実在の人物だ。 本人の語りを元にしたという自伝。 世界の不条理をすべて背負って生きているような、とにかく凄まじい話だった。…

さんさ
1か月前
12

詩が私に染み込む時──『詩の中の風景』読書感想文

ある詩が、自分の中にすうっと入ってくる時がある。 最大のなぐさめをそこに見出せるほどに、自分の心に沿ってくれることがある。またある時は、その詩にどうしても拒否感…

さんさ
1か月前
24

マーケティングのその前に──『戦略ごっこ』読書感想文(1)

かなりボリュームがあり、かつ学びのある内容だったので、部ごとに記事を3回に分けて紹介します。今回は第1部の「WHO以前の問題」。 マーケティングをかじっていると方法…

さんさ
1か月前
7

[エッセイ]ごく側にある関係がくれる幸せ──ママ友リスペクト

世間の人たちは「ママ友」というものに対して、どういうイメージを抱くのだろうか? 私にとっては、 子どもたちを育てるために「なくてはならなかった存在」であり、 多忙…

さんさ
1か月前
19

2024年上半期読書 4-6月(一言感想つき)

2024年4〜6月までに読んだ本一覧です。 ※個別に記事化したものは除く。 引っ越し&新生活でバタバタだった3〜4月。 単身赴任だった夫と合流し、家族そろった生活がスター…

さんさ
1か月前
28

藝大生の生態に迫る?!──『最後の秘境 東京藝大』読書感想文

東京藝大で開催された『大吉原展』に行った翌日、本を売りに立ち寄ったブックオフで棚置きされているこの本を見つけました。 「おお、なんだか運命的だな」と思って、迷わ…

さんさ
2か月前
13

人生は苦と理解することがはじまり──『大河の一滴』読書感想文

書名はもちろん聞いたことがあったのですが、ずっと勝手に小説だと思いこんでいました。 本を開いてはじめて「エッセイかっ!」と気づきました。 この世を見る目線幼い頃…

さんさ
2か月前
28

半導体を制するものが世界を制する──『2030年半導体の地政学』読書感想文

その半導体をめぐる国際政治と産業の変容を地政学の視点で考えていくのが、本書である。 序文の締めの言葉の通りだ。 半導体を制するものが世界を制する。 では、この世…

さんさ
2か月前
19

学ぶための本を正しく理解するプロセス──『本を読む本』読書感想文

最初からめちゃくちゃ私感でものを言ってしまうが、一部をかいつまんで読むことのできる本はこの世にはたくさん存在すると思う。でも、この本は“通読”するべき本だと思う…

さんさ
2か月前
22

すべてが終わったあとに残る徒労感━━『戦艦武蔵』読書感想文

大日本帝国海軍が最後に建造した巨大戦艦『武蔵』。本作ではその建造の経緯と、戦場での最後までを緻密な取材をもとに描いている。 解説で磯田氏はこう述べる。 建造の目…

さんさ
2か月前
12

noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む[2]

ほかのnoterさんの記事を読んで「この本、読みたい!」と思った本のタイトルとその記事のURLをこせこせと手元にメモっています。 ▼同じ趣旨の記事の第一弾はこちら 第一…

さんさ
2か月前
26
本能を抑制しながら付き合えるか──『スマホ脳』読書感想文

本能を抑制しながら付き合えるか──『スマホ脳』読書感想文

人類はこれまで環境に適応して進化し、生き延びてきた。
適応してきた環境とは、人類が誕生して以降20万年の大半にわたって生活してきた下記のようなものだ。
少人数の集団の中で一生を過ごし、出会う相手は多くても千人程度。人口の半分は十歳を迎えずになくなり、一般的な死因は飢餓、伝染病、他殺。住居は簡素で、常に周囲の危険を確認していなければならない。

このような環境に適応した人間の本能は、しかしここ数百年

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海、湖、川、プールなどなど夏満喫🍉
読書はかなりぼちぼちでしたが、楽しい夏休みでした〜

今日から子どもたちは夏休み🍉
夏をめいっぱい楽しむ予定なので、8月末まで読書感想文投稿はお休みします。
また、読書の秋にお会いしましょう!

【読書予定の本たち】
黄色い雨、逆ソクラテス、現代哲学の最前線、蒐集物語、絵のない絵本、さかさ町、詐欺とペテンの大百科、砂糖の世界史…

幸せは主体的な姿勢から──『世界一流のエンジニアの思考法』読書感想文

幸せは主体的な姿勢から──『世界一流のエンジニアの思考法』読書感想文

わたしと同じく日本国内の企業で働く知人や友人の仕事話を聞いていると、「主体的・自律的に仕事をするということが許されていないのかな?」と思うことが多い。

それは組織のあり方のせいでもあるし、個人のあり方のせいでもある。
組織のマネジメントはメンバーを「管理」することが第一義であるかのように見えることが多いし、
個人には、組織の中で自分に課されたものを把握し、達成までのプロセスを考えて実行するのは「

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ことばを死友にしたいものだ──『いつかたこぶねになる日』読書感想文

ことばを死友にしたいものだ──『いつかたこぶねになる日』読書感想文

「すごくよかったです!」ときっぱり一言で済ませたいところですが。
これだけだと、後から思い出せないので笑
……何がよかったか、振り返ってみます。

なっとくの喩え著者はフランス在住の俳人、小津夜景さんという方。私は知らなかった。
この方の文章、すごい。

例えば、海。
海なんて、そこにあるものだけど(この感性のなさがいけない)。でも、小津さんの手にかかればこう。

私は小さい頃から海がとても怖いの

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尋常じゃない蔑視の中で──『女盗賊プーラン』読書感想文

尋常じゃない蔑視の中で──『女盗賊プーラン』読書感想文

この話の主人公であるプーラン・デヴィは実在の人物だ。

本人の語りを元にしたという自伝。
世界の不条理をすべて背負って生きているような、とにかく凄まじい話だった。これが1960年前後に生まれた女性の半生かと。
なんだよこれ。辛すぎないか。

インドの「低カースト」の「貧困家庭」に「女性」として生まれ、次から次へと、考えつく限り、いや考えもつかないような貶められ方をされ、それでも生き抜いたプーランと

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詩が私に染み込む時──『詩の中の風景』読書感想文

ある詩が、自分の中にすうっと入ってくる時がある。
最大のなぐさめをそこに見出せるほどに、自分の心に沿ってくれることがある。またある時は、その詩にどうしても拒否感や嫌悪感を抱いてしまうこともある。

詩は作者の生き方や感情の「写し」だと思っているので、自然、自分の心がそこに近いときは近づけるし、遠いときは遠ざかる。
置かれたシチュエーションがまったく違っても、感情の波長がぴったりと合うことがあるのが

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マーケティングのその前に──『戦略ごっこ』読書感想文(1)

マーケティングのその前に──『戦略ごっこ』読書感想文(1)

かなりボリュームがあり、かつ学びのある内容だったので、部ごとに記事を3回に分けて紹介します。今回は第1部の「WHO以前の問題」。

マーケティングをかじっていると方法論ばかりで頭でっかちになりがちだなという問題意識がありました。根本的にその理論をどう当てはめてどう施行していけば良いのかという部分は付け焼き刃知識のほぼマーケ素人の悲しさでスマートに判断できないことも多く……。
本書はまさに「セオリー

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[エッセイ]ごく側にある関係がくれる幸せ──ママ友リスペクト

[エッセイ]ごく側にある関係がくれる幸せ──ママ友リスペクト

世間の人たちは「ママ友」というものに対して、どういうイメージを抱くのだろうか?

私にとっては、
子どもたちを育てるために「なくてはならなかった存在」であり、
多忙さで時に砕けそうになる心を支えてくれた存在であり、
良い人付き合いというものを教えてくれた存在だ。

3人の子どもたちを介して、自分でも驚くほどたくさんの友だちができた。

ルートは主に保育園と少年野球。
大人になってできる友だちなんて

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2024年上半期読書 4-6月(一言感想つき)

2024年上半期読書 4-6月(一言感想つき)

2024年4〜6月までに読んだ本一覧です。
※個別に記事化したものは除く。

引っ越し&新生活でバタバタだった3〜4月。
単身赴任だった夫と合流し、家族そろった生活がスタートし、なんだか久しぶりに「ちゃんと暮らしている」感があります。
今思うと、2023年度の一年はワンオペでよくがんばったな……(過ぎ去りし日々は良い思い出で、ぼろぼろだった自分を褒めてあげよう)。

生活は変化しましたけど、今年度

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藝大生の生態に迫る?!──『最後の秘境 東京藝大』読書感想文

藝大生の生態に迫る?!──『最後の秘境 東京藝大』読書感想文

東京藝大で開催された『大吉原展』に行った翌日、本を売りに立ち寄ったブックオフで棚置きされているこの本を見つけました。

「おお、なんだか運命的だな」と思って、迷わず購入。

著者は東京藝大生の妻(当時)を持つ作家、二宮敦人さん。
妻が平生から見せる奇行や突飛な言動に物書きとして心惹かれた著者は、一般人からしてみれば奇妙奇天烈な「秘境」である東京藝大生への取材を試みて……
本書はそのインタビューをも

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人生は苦と理解することがはじまり──『大河の一滴』読書感想文

人生は苦と理解することがはじまり──『大河の一滴』読書感想文

書名はもちろん聞いたことがあったのですが、ずっと勝手に小説だと思いこんでいました。
本を開いてはじめて「エッセイかっ!」と気づきました。

この世を見る目線幼い頃の旧満州での「引揚」が、著者の原体験になっているのだなと随所に感じさせる。死と隣り合わせだったその経験を経て、そこから人生の紆余曲折を経て、還暦を超えた著者の、この世に対する若干の諦念を含んだ振り返り。

この世を「生き抜いた」ことのある

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半導体を制するものが世界を制する──『2030年半導体の地政学』読書感想文

半導体を制するものが世界を制する──『2030年半導体の地政学』読書感想文

その半導体をめぐる国際政治と産業の変容を地政学の視点で考えていくのが、本書である。

序文の締めの言葉の通りだ。
半導体を制するものが世界を制する。

では、この世で現在進行形で起こっている流れは、いかようなものか。

複雑な半導体のサプライチェーン例えば金属や石油などの資源のように、産地と流通を抑えれば良いというわけではない。半導体の覇権争いを複雑化しているのは、その長いサプライチェーンだ。

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学ぶための本を正しく理解するプロセス──『本を読む本』読書感想文

学ぶための本を正しく理解するプロセス──『本を読む本』読書感想文

最初からめちゃくちゃ私感でものを言ってしまうが、一部をかいつまんで読むことのできる本はこの世にはたくさん存在すると思う。でも、この本は“通読”するべき本だと思う。

※“通読”の定義については、本書のものは世間一般の認識とはちょっと異なるので、ぜひ一読してみてください。

あらゆる「本」には著者の統一見解が存在する(まともな著者が書いたものなら)。
その統一見解を読者は発見し、著者に近づきながら内

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すべてが終わったあとに残る徒労感━━『戦艦武蔵』読書感想文

すべてが終わったあとに残る徒労感━━『戦艦武蔵』読書感想文

大日本帝国海軍が最後に建造した巨大戦艦『武蔵』。本作ではその建造の経緯と、戦場での最後までを緻密な取材をもとに描いている。

解説で磯田氏はこう述べる。

建造の目的は、他でもない敵味方に関わらぬ人殺しであり、戦争だった。
「愚行だ」と後世からは100%批判される行為だ。

吉村氏の筆致にも戦争賛美や美化の向きはない。「まさに!」と思ったので解説の言葉を借りるが、下記のような立場に立っていることが

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noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む[2]

noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む[2]

ほかのnoterさんの記事を読んで「この本、読みたい!」と思った本のタイトルとその記事のURLをこせこせと手元にメモっています。

▼同じ趣旨の記事の第一弾はこちら

第一弾で取り上げた本をほぼ読破したので、第二弾をアップします。
読みたい本に出会えるって、幸せですね!!
いつもすてきな本をご紹介いただき、ありがとうございます。

※以下の記事はこちらで勝手に取り上げてさせていただいております。ご

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