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課題感から読むビジネス書

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目の前の仕事は課題感だらけ。 ヒントが欲しくて逆引き的に読むビジネス書から学んだことを書きます。 組織開発・プロダクト開発のプロジェクトマネジメント系多め。
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記事一覧

トラップだらけのシステム開発──『動かないコンピュータ』読書感想文

社内のエンジニアさんに勧められた本。 「動かないコンピュータ」とは、開発内容が当初の目的…

さんさ
1か月前
17

『DESIGNING CONNECTED CONTENTS』読書感想文

エンジニアリング・デザインの連携強化と、膨大なコンテンツの溢れたこの時代に合わせた情報の…

さんさ
2か月前
9

なるほどなあ!って、仕組みに感心──『リテールメディア』読書感想文

最近、マーケティング界隈でよく聞く単語。 いまいちどんなものなのか掴めなくて、日経さんの…

さんさ
2か月前
10

組織考[4]マネジメント・育成──『会社の中はジレンマだらけ』ほか読書感想文

組織がうまく回らない。 良いところが活かせず、先の見通しがつかず、悩みは堂々巡りで、焦り…

さんさ
3か月前
11

組織考[3]自律的な組織──『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』読書感想文

組織がうまく回らない。 良いところが活かせず、先の見通しがつかず、悩みは堂々巡りで、焦り…

さんさ
3か月前
3

組織考[2]非常事態に強い組織──『組織の失敗学』読書感想文

組織がうまく回らない。 良いところが活かせず、先の見通しがつかず、悩みは堂々巡りで、焦り…

さんさ
3か月前
6

他者の見ているものを理解しよう──『具体と抽象』読書感想文

「抽象」とはどういうことか。また、抽象化を用いるメリットは何か。 本書では前提として以下のように書かれる。 抽象化は「複数のものをまとめて一つのものとして扱う」ということであり、例えば「言葉」はその抽象化の産物の代表例として挙げられる。 言葉は、目に見える物理世界で用いられる場合と比喩として精神世界で用いられる場合があり(「投げる」という言葉を、「ボールを投げる」という物理的事象を表すことに用いたり、「放棄する」という精神活動の意味に転用したりという行為)、このような抽象

理想と現実のジレンマ──『エンデの遺言』

エンデの遺言といいつつ、ラストは完全に地域通貨制度のご紹介になってしまっているのが残念。…

さんさ
5か月前
5

良い意味で人たらしであれ──『イノベーションの作法』読書感想文

「イノベーター」における重要な資質・態度を、多様なケーススタディ・当事者インタビューから…

さんさ
5か月前
10

会計の基本的な流れを知っておこう!──『人事屋が書いた経理の本』読書感想文

書籍データ経理の本質とは何か。 「経営の状態を正しく把握し、戦略を立てるための指標を見え…

さんさ
5か月前
14

コモンメンバーとしての自覚と成熟──『人新世の「資本論」』読書感想文

書籍データ資本主義から生じた問題は資本主義の配下では解決しない資本主義経済がもたらして…

さんさ
4か月前
22

稀有な資質×定番の振る舞いが価値を生む──『1兆ドルコーチ』読書感想文

書籍データウィリアム(ビル)・キャンベルの仕事術紹介──いや、人物紹介かな。 内容につい…

さんさ
6か月前
2

自分ひとりでは無理──『なぜ人と組織は変われないのか』読書感想文

書籍データ免疫マップというツールを用いて、チームの意識・行動変革を促すアプローチが具体例…

さんさ
7か月前
22

成功ってなんなんだろうな──『イノベーションのジレンマ』読書感想文

書籍データ古い本だが、組織のビジネスのつまづきポイントとしてはいまだに納得感のある内容だと感じた。 要旨本書で取り上げられるイノベーションには大きく2つの種類がある。「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」だ。 しかし優れた経営者による経営の王道は、前者のシチュエーションに限定されたものが大半である。「破壊的イノベーション」においては、既存の成功事例に従い優秀な経営者が真っ当な判断をすればするほど、組織が危機に陥る可能性が高まると本書は述べている。 その「破壊