ろこさん

25歳、看護師の傍ら物書き中。

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記事一覧

彼女がわたしにくれたもの【note創作大賞】

看護師になり6年目。 余命宣告をされた患者様の「残りの人生を豊かにしたい」建前のような志望動機で訪問看護に入社した。 病院で積極的な治療を終え、在宅に戻る患者様は…

ろこさん
4日前
4

4分休符

本当の大切さに気づくのは、 毎回ワンテンポ後からで。 自分の中で、何度も何度も言い聞かせるけど、 今の尊さに気づくのは 結局またワンテンポ遅い。 たぶん、この遅刻を…

ろこさん
1か月前

父母58歳にしての真実。

父と母は同じ中学に通い、仲の良い友達だったらしい。 父は勉強もスポーツもできる上、 少し不良だったことからモテモテだったとのことだが、 母は性格が取り柄でお洒落に…

ろこさん
1か月前
9

映画「4月になれば彼女は」

※ネタバレを含みます 「愛を終わらせない方法は、手に入れないこと」 それよりも、もっと刺さった言葉。 「誰かを愛し、誰かから愛される人生を諦められない」 私はこの…

ろこさん
3か月前
24

東京報道新聞にてpart3

遅くなりました。 今回も 東京報道新聞 第4回ライティングコンテスト に応募させていただきました。 前回の記事を見てくださった方は ご周知されてるとおもいますが、 3…

ろこさん
4か月前
2

ジェンガ

なぜ、私達は大切にしたい人ほど 傷つけてしまうのだろう。 放つ一言一言が、知らぬ間に相手や自分自身に 沢山の棘を刺していることに気づけもしない。 気づけないまま、…

ろこさん
5か月前

今日

同じ地球の上で、同じ時間を刻んでも、 ままならないことばかりだ。 青天の霹靂のような出来事に心を砕かれたり、 立ちはだから壁に打ちのめされたり、 あるいは存在意義…

ろこさん
5か月前
2

知らない景色を

高校生で出会い、もう10年の仲になる友人と 旅行に行った。 小さな島の田舎町で出会った、数少ない親友。 今まで、沖縄•東京、石川や静岡、 レンタカーを借りて2人で見…

ろこさん
6か月前
5

お誕生日おめでとうの意味

2024年1月13日、23時59分。 携帯を閉じ、目を瞑る布団の中。 1年間を振り帰り、去年の今と何が変わったか考える。 1分して目を開ける、携帯で時間を確認する。 2024年1月1…

ろこさん
6か月前
2

能登半島大地震

今年の始まり、正月。 多くの命が失われ、過ごしてきた街が変わってしまい、 計り知れない哀しさと悔しさを残した1月1日。 今日、昨日と変わらない日常を過ごせることの …

ろこさん
6か月前
1

寂寞

雨が降ったら、あなたのことが心配になります。 何故か分からないけどあなたが大丈夫か気になります。 きっと、あなたのことを心配しているように装って、 私が不安定にな…

ろこさん
6か月前
1

2023

2023年が終わる、今年も早かった。 私は毎年、年末に春夏秋冬を思い返す。 春は大きなことに挑戦した。 何度も挫け何度も泣いたが前進し続けた。 夏は永遠を感じた。「永…

ろこさん
6か月前
1

他者

「優しい」を認めて付き合ったはずなのに、 「優しすぎる」が原因で振られた、と彼女は言った。 日本語って、そんな便利さの中に 気難しい一面があると思う。 「親切」も…

ろこさん
7か月前
2

手間

朝の通勤路、満員電車。 蒸し風呂のようなバスの車内。 私の目線の先にいる人は皆、揃って下を向いたまま、 一点を凝視している。 スマホ片手に親指一本で退屈を埋められる…

ろこさん
7か月前
3

いつだって大切なことを教えてくれるのは 親や先生ではない。 それに気づくのはいつだって「大人」という類に 紛れ込んでからだ。 旅行先で初対面のおじさんとの二言三言…

ろこさん
8か月前
9

東京報道新聞にてpart2

第3回ライティングコンテスト、 第2回に引き続きまたまた佳作でした、、、🥲  https://note.com/tokyonewsmedia/n/n28a38b5f3e8a?sub_rt=share_b 作品は「目には見えな…

ろこさん
8か月前
5
彼女がわたしにくれたもの【note創作大賞】

彼女がわたしにくれたもの【note創作大賞】

看護師になり6年目。
余命宣告をされた患者様の「残りの人生を豊かにしたい」建前のような志望動機で訪問看護に入社した。
病院で積極的な治療を終え、在宅に戻る患者様は、
「癌末期」がほとんどだ。
私には、看取りを学ばなければいけない理由があった。

入社してすぐだった。
私と2つの共通点がある、ある患者様に出会った。

毎週火曜日、14時30分。彼女の玄関近くになるとレコードからビートルズの音楽が聞こ

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4分休符

4分休符

本当の大切さに気づくのは、
毎回ワンテンポ後からで。
自分の中で、何度も何度も言い聞かせるけど、
今の尊さに気づくのは
結局またワンテンポ遅い。

たぶん、この遅刻を死ぬギリギリまで繰り返す。

こうだよねって確認し合うのではなく、
お互いに分かっていると信じて、
それぞれが思うだけでいい。
それが1番あたたかくて、心に残る。

父母58歳にしての真実。

父母58歳にしての真実。

父と母は同じ中学に通い、仲の良い友達だったらしい。
父は勉強もスポーツもできる上、
少し不良だったことからモテモテだったとのことだが、
母は性格が取り柄でお洒落にも興味が無かったらしい。
父と、母の可愛い友人が付き合えるよう、
母がキューピットになったこともあったと。

また、父の家はブランド品を持つような商売人で、
母は畑で育ち1人で虫と遊ぶような毎日だったと。
全くも違う2人が、高校を卒業し、

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映画「4月になれば彼女は」

映画「4月になれば彼女は」

※ネタバレを含みます

「愛を終わらせない方法は、手に入れないこと」
それよりも、もっと刺さった言葉。
「誰かを愛し、誰かから愛される人生を諦められない」
私はこの言葉が印象に残りました。

今、恋人がいる人も、好きな相手がいる人も、
より相手を大事にしようと思えるような映画。

まだ未熟だったけれど、本気で人を愛した頃の自分を
思い出し、素敵な経験だったなと。
長く付き合っているからこそ、
相手

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東京報道新聞にてpart3

東京報道新聞にてpart3

遅くなりました。
今回も 東京報道新聞 第4回ライティングコンテスト
に応募させていただきました。

前回の記事を見てくださった方は
ご周知されてるとおもいますが、
3回目の応募にて、また、また、また、また!
の佳作でした。

正直またか〜と思うと同時に、
本当に自信が無かったので少し嬉しかったです。
(ここで満足してちゃダメだ、!!)

https://note.com/tokyonewsmed

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ジェンガ

ジェンガ

なぜ、私達は大切にしたい人ほど
傷つけてしまうのだろう。

放つ一言一言が、知らぬ間に相手や自分自身に
沢山の棘を刺していることに気づけもしない。

気づけないまま、「貴方とは分かり合えない」と嘆く。まるで自分には非が無いかのように。
分かり合えないのではなく、分かり合おうと
しなかったのだと気づいた頃には、
伝えたい相手はもういない可能性だってある。

素直になれず言えなかった「ごめん」や「あり

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今日

今日

同じ地球の上で、同じ時間を刻んでも、
ままならないことばかりだ。

青天の霹靂のような出来事に心を砕かれたり、
立ちはだから壁に打ちのめされたり、
あるいは存在意義を見失ったり。

それでもなお、上を向こうとする人がいる。
生きる意味を見出そうとする人がいる。
失ったものたちのために今日から目を逸らさず、
明日を見つめようとする人がいる。

それを強さと呼ばずになんと呼ぼう。

この世界は不平等だ

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知らない景色を

知らない景色を

高校生で出会い、もう10年の仲になる友人と
旅行に行った。

小さな島の田舎町で出会った、数少ない親友。

今まで、沖縄•東京、石川や静岡、
レンタカーを借りて2人で見たことのない景色を
たくさん見に行った。

今回はどこに行こう?と話した結果、
私の希望で、雪を見に岐阜旅行に。

いつもの旅行とは違い、特に予定を決めることなく
レンタカーは借りず、
新幹線とバス•電車を乗り継いで長旅をすることに

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お誕生日おめでとうの意味

お誕生日おめでとうの意味

2024年1月13日、23時59分。
携帯を閉じ、目を瞑る布団の中。
1年間を振り帰り、去年の今と何が変わったか考える。
1分して目を開ける、携帯で時間を確認する。

2024年1月14日、0時0分。私の26歳の誕生日。
今年も誕生日を迎えれたことに自分を労い、
来年も祝えますようにと懇願する。

高校生の頃は、0時ぴったりに
「お誕生日おめでとう!」と通知が来るものの、
この歳になるとそんな通知

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能登半島大地震

能登半島大地震

今年の始まり、正月。
多くの命が失われ、過ごしてきた街が変わってしまい、
計り知れない哀しさと悔しさを残した1月1日。

今日、昨日と変わらない日常を過ごせることの
有り難さを日々実感しています。

暖かい場所で眠り、温度のある食事が摂れること。
大切な人と対話が出来ること。
当たり前ではないのだと何度も思わされました。

今回のような痛みや苦しみの全てを理解できることは、
きっと、経験しない限り

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寂寞

寂寞

雨が降ったら、あなたのことが心配になります。
何故か分からないけどあなたが大丈夫か気になります。
きっと、あなたのことを心配しているように装って、
私が不安定になっているだけです。

近づきすぎたのかもしれません。
知りすぎたのかもしれません。
あなたにとっての私を知らないまま、
私にとってのあなたを知らないまま。
可愛くなれないなら、せめて強くいなきゃね。

友人から言われた言葉です。
「その選

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2023

2023

2023年が終わる、今年も早かった。
私は毎年、年末に春夏秋冬を思い返す。

春は大きなことに挑戦した。
何度も挫け何度も泣いたが前進し続けた。
夏は永遠を感じた。「永遠」など信じないが、
それに似た何かがあるように感じた。
今年は秋が無かった。彷徨ううちに終わった。
ただ、六甲山牧場の紅葉はおすすめだ。
そして、冬は思考を巡らせた。
正解か不正解かわからない感情を知り、
今だに自分の決断にゆらゆ

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他者

他者

「優しい」を認めて付き合ったはずなのに、
「優しすぎる」が原因で振られた、と彼女は言った。

日本語って、そんな便利さの中に
気難しい一面があると思う。
「親切」も度がすぎると「お節介」、
「賑やか」もヒートアップすれば「うるさい」。

以前、彼女を見て
「優しいご両親に育てられたから貴方は優しすぎる程
思いやりのある子に育ったのね」と言った人がいた。
でも、私はそうと限らないと思った。

本当は

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手間

手間

朝の通勤路、満員電車。
蒸し風呂のようなバスの車内。
私の目線の先にいる人は皆、揃って下を向いたまま、
一点を凝視している。
スマホ片手に親指一本で退屈を埋められる時代。
先人達はありとあらゆる知恵を絞り出し、
文明を開花させてきた。
その甲斐もあって、前よりずっと暮らしやすくなった
世の中は、何故かどこか窮屈で息苦しい。

今もこうしてキーボードを叩いて言葉を綴っている。
「簡単で楽に」
そんな

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呟

いつだって大切なことを教えてくれるのは
親や先生ではない。

それに気づくのはいつだって「大人」という類に
紛れ込んでからだ。

旅行先で初対面のおじさんとの二言三言だったり、
初めての美容院のお兄さんの陽気な一言だったり。

人間だけではない。景色や音楽、絵画。

そんな言葉にならないものたちも、
私達は心の目で見て感じることが出来る。

そう考えていると、毎日がオーディションのようだ。

誰と

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東京報道新聞にてpart2

東京報道新聞にてpart2

第3回ライティングコンテスト、
第2回に引き続きまたまた佳作でした、、、🥲 

https://note.com/tokyonewsmedia/n/n28a38b5f3e8a?sub_rt=share_b

作品は「目には見えない、地元最大の取柄」です。
大好きな淡路島のことを思う存分に書かせていただき、
現在地元に住んでいる家族が私以上に大喜びでした(笑)
そしてなにより、地域活性化を仕事とし

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