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田舎の主婦です。学校卒業後5年ほど就労。結婚し子育てを経験。 その間ずっと人の心につい…

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田舎の主婦です。学校卒業後5年ほど就労。結婚し子育てを経験。 その間ずっと人の心について探求してきました。鳥を見て、虫に驚き、葉の緑の美しさに心奪われる毎日を過ごしています。

記事一覧

もうひとつのその10 願いが叶う場所

 普賢菩薩勧発品第二十八の陀羅尼呪の意訳を、ここに載せる。 今の私の心を通したものである。  苦しいのは   自分の中の執われた観念が 本当の自分を覆い隠している…

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2週間前

もうひとつのその9 見つけた

 浮かんできた文章を漢字に直してみる。 ‘’ 水は 水の中で 水になって 還るの ‘’ 川の中の一粒の水は他の沢山の水の中にいて、集合体としての大きな水の流れに…

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3週間前
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もうひとつのその8 知らなかった

 地方の駅前通りにある、商店も兼ねた家。そこで私は育った。家の前にはアスファルトの道路とアーケード付きの歩道、そして街路樹の銀杏の木が一本あった。その根元の土は…

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1か月前
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もうひとつのその7 真実

 静かな心で、ただこの陀羅尼呪の単語の並びに意識を集中する。法華経解説本と文献中の意訳からその流れをイメージし、再構成を試みる。 するとふっと心によみがえってく…

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1か月前
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もうひとつのその6 確かな思い

 見つけた文献と法華経解説の本の見比べ作業をし始めて気づいたのは、先の陀羅尼の場合は多少の違いがあるにせよ、通し訳をするのにほとんど影響はないことだった。要はど…

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1か月前
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もうひとつのその5 他の意訳

 今回の陀羅尼(普賢の陀羅尼)と、先の陀羅尼(陀羅尼品の陀羅尼)の仏教的通し訳。それぞれができた時の喜びは大きかった。 けれど、‘’釈迦は呪文の類を否定していた…

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1か月前

もうひとつのその4 これじゃない

 もう一つの陀羅尼を構成する各単語の意訳は、次のようなものだった。 勿論これは、仏教経典解説の書物による。 ①無我 ②徐我 ③方便 ④仁和  ⑤甚だ柔軟 ⑥甚だ柔…

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1か月前

もうひとつのその3 無条件の愛への道

 必要条件のない愛。無条件の愛__。 これまでに私は、自身に纏わりついていたいくつもの固定観念に気づき、時間をかけてそれらを一つずつ剥がしてきた。その結果今ここ…

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1か月前
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もうひとつのその2 観えてきたもの

 事務処理等に私は全く関与していない。その全てはある人が一人で進めていた。彼はそれにずいぶん時間がかかっていたが、何かを一つ仕上げるたびに現状報告をしてくれてい…

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1か月前
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もうひとつのその1 その後のこと

 前回の投稿から一年半が経つ。 あっという間だったように思うが、濃厚な時間を過ごしていた。 一つ目の陀羅尼の訳を纏め上げようとした頃、一つの出来事が起こったんだ…

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1か月前

その15 あとがき

 このブログを書き始めた頃は、まだこのような訳になるとは思ってもいなかった。陀羅尼の意味を、‘’これだ!‘’と思ったのもつい最近のことである。 けれどそれさえ、…

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1年前

その14 今の自分の訳(構成2~5)

(構成2) 光り輝いている とても大きくて 炎のような光 私の心の灯 誰もがそうなっていくもの とても美しく 喜びに溢れ いつでも満足している それを一度でも感じられた…

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1年前

その13 今の自分の訳(構成1)

自分の心を見つめ 重く異和を感じる所があることに気付く その奥の自分の本当の思いを見つけて 物事を捉え直す その捉え方を何度も何度も繰り返し心に留めていれば そのう…

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1年前
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その12 本当の意味

 陀羅尼━━。その意訳は「総持」。総てを持つということ。 幾つかの仏教的訳の中の一つが、 「あらゆる善を持ち失わず、あらゆる悪を持ち起こさず。」 である。 この‘’…

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1年前

その11 振り返って

 高校生の時、身近な人を4人亡くした。 一人は大切な友人。入学してすぐ、突然のことだった。 一人はその悲しみの最中に生まれた、知り合いの赤ちゃん。 (どうか元気で…

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1年前

その10 心の奥

 心の奥深く……そこに霧はもう無く、鮮明に視界が広がっていた。 その表層には、透明な何かが厚く重なっている。 薄くて冷たい、まるで雪片のような記憶と感情でできた層…

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2年前
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もうひとつのその10 願いが叶う場所

もうひとつのその10 願いが叶う場所

 普賢菩薩勧発品第二十八の陀羅尼呪の意訳を、ここに載せる。
今の私の心を通したものである。

 苦しいのは 
 自分の中の執われた観念が 本当の自分を覆い隠しているから   

 それを取り除くために
 自分で その観念を変えるんだ
 様々な立場や状況を 感情を伴って経験していくことで
 その観念は 固定した絶対的なもので無くなっていき
 柔らかく それを保てるようになる

 そうなったら
 その

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もうひとつのその9 見つけた

もうひとつのその9 見つけた

 浮かんできた文章を漢字に直してみる。

‘’ 水は 水の中で 水になって 還るの ‘’

川の中の一粒の水は他の沢山の水の中にいて、集合体としての大きな水の流れになって海に還る__。そんな意味だろうか。

(きれいな言葉……。 これって、人も同じ……やね。)

‘’水‘’の部分を‘’人‘’に変えてみる。
‘’ 人は 人の中で 人になって 還るの ‘’

……気付けば、この世界に生まれていた。そし

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もうひとつのその8 知らなかった

もうひとつのその8 知らなかった

 地方の駅前通りにある、商店も兼ねた家。そこで私は育った。家の前にはアスファルトの道路とアーケード付きの歩道、そして街路樹の銀杏の木が一本あった。その根元の土は、わずかに1㎡あるかないか。私にとってそれだけが自然だった。勿論、少し移動すれば田んぼも畑もある。道路に出れば、遠くに山も見える。けれどそれらは幼い私の日常には無かった。

両親は、共にその自宅の店舗で日々忙しく働いていた。子供をゆっくり見

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もうひとつのその7 真実

もうひとつのその7 真実

 静かな心で、ただこの陀羅尼呪の単語の並びに意識を集中する。法華経解説本と文献中の意訳からその流れをイメージし、再構成を試みる。

するとふっと心によみがえってくるものがあった。今回の、条件のない愛を感じるに至る内観の過程である。それをもとに繋がりを持たせると、おぼろげながら全体像が浮かび上がってきた。
‘’体験してきたことが、陀羅尼の意訳の一部に必要なものだと感じてはいたけど……それが全てだった

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もうひとつのその6 確かな思い

もうひとつのその6 確かな思い

 見つけた文献と法華経解説の本の見比べ作業をし始めて気づいたのは、先の陀羅尼の場合は多少の違いがあるにせよ、通し訳をするのにほとんど影響はないことだった。要はどう繋げていくかの問題で、それは並行して現実に起こってきたことから得たものの助けを借りることでなんとか解決できた。けれど、今回の陀羅尼はそうじゃない。その一部が省かれていたのだ。その重要度に気づいたのは、通し訳が見えてきてからのことだった。

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もうひとつのその5 他の意訳

もうひとつのその5 他の意訳

 今回の陀羅尼(普賢の陀羅尼)と、先の陀羅尼(陀羅尼品の陀羅尼)の仏教的通し訳。それぞれができた時の喜びは大きかった。
けれど、‘’釈迦は呪文の類を否定していた‘’という情報を得たこと、現実に様々なことが起こり始めたことで、その通し訳に対し徐々に違和感を感じて始める。(‘’もうひとつのその4‘’で記した思いは、その頃の言葉にならなかった違和感が、今になって抑えられずに出てきたものである。)

そん

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もうひとつのその4 これじゃない

もうひとつのその4 これじゃない

 もう一つの陀羅尼を構成する各単語の意訳は、次のようなものだった。
勿論これは、仏教経典解説の書物による。

①無我 ②徐我 ③方便 ④仁和 
⑤甚だ柔軟 ⑥甚だ柔弱
⑦苟見 ⑧諸仏廻 ⑨諸総持廻 
⑩衆に行じて説く ⑪皆廻転す ⑫尽く集会する ⑬衆趣を除く
⑭無数 ⑮諸句を計す ⑯三世の数等し
⑰有為を越える ⑱諸法を学す ⑲衆生の音を暁る
⑳師子娯楽

そして、10年以上前に繋げていた最初の訳

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もうひとつのその3 無条件の愛への道

もうひとつのその3 無条件の愛への道

 必要条件のない愛。無条件の愛__。

これまでに私は、自身に纏わりついていたいくつもの固定観念に気づき、時間をかけてそれらを一つずつ剥がしてきた。その結果今ここを、過去の感情の中から見るのではなく、今のまっさらな感情で見ることができるようになった。そして自分に嵌めていた枠も感情の重さを感じては外し、随分楽に息ができるようになって、人への愛も深まった……気がしていたけれど。
こんなふうにそのまま丸

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もうひとつのその2 観えてきたもの

もうひとつのその2 観えてきたもの

 事務処理等に私は全く関与していない。その全てはある人が一人で進めていた。彼はそれにずいぶん時間がかかっていたが、何かを一つ仕上げるたびに現状報告をしてくれていた。勿論、彼には自分の仕事もあった。そちらの方となんとか並行して進めている。
忘れてはいないが忘れそうになるほど時間が経ってから届く報告を毎回確認し、了解の文字を送る。送る。送る……。
いや、期限が無いものならもう少し楽だったろう。けれどま

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もうひとつのその1 その後のこと

もうひとつのその1 その後のこと

 前回の投稿から一年半が経つ。
あっという間だったように思うが、濃厚な時間を過ごしていた。

一つ目の陀羅尼の訳を纏め上げようとした頃、一つの出来事が起こったんだ。自分にとってとても大きな問題で、とにかくそれに向き合うしかない状況になった。

本当は、法華経のもう一つの陀羅尼__普賢菩薩勧発品第二十八の中の陀羅尼に続けて取り組みたいと思っていた。
これの仏教的訳は、実は10年以上前に出来ていた。陀

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その15 あとがき

その15 あとがき

 このブログを書き始めた頃は、まだこのような訳になるとは思ってもいなかった。陀羅尼の意味を、‘’これだ!‘’と思ったのもつい最近のことである。
けれどそれさえ、また時を重ねれば変わっていくのかもしれない。

自分の人生において、陀羅尼は‘’鍵‘’のような役割だったと思う。自分の心を開くものだった。そしてその鍵を見つけたのは、自分自身の性格だった。
面白いものである。

しかし一体誰が、このような言

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その14 今の自分の訳(構成2~5)

その14 今の自分の訳(構成2~5)

(構成2)
光り輝いている
とても大きくて
炎のような光
私の心の灯
誰もがそうなっていくもの
とても美しく
喜びに溢れ
いつでも満足している
それを一度でも感じられたのなら
自分の心を見つめ浄化し続けよう
そうすれば、ずっとその状態に居ることができる
合わせることも
集まることもないんだ

(構成3)
全てが具わっている
張り合おうにも
張り合うものなどない
無始より永久に存在するものである

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その13 今の自分の訳(構成1)

その13 今の自分の訳(構成1)

自分の心を見つめ
重く異和を感じる所があることに気付く
その奥の自分の本当の思いを見つけて
物事を捉え直す
その捉え方を何度も何度も繰り返し心に留めていれば
そのうちそれは初めからそうしていたように
当たり前になっていく

そんな風に
心を洗い清めて整える
動じず執われない心の平静を目指して

本当の自分でないものを
心から一つ一つ解き そこから脱して
自分自身を救い出そう

皆同じ
偽りの自分が

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その12 本当の意味

その12 本当の意味

 陀羅尼━━。その意訳は「総持」。総てを持つということ。
幾つかの仏教的訳の中の一つが、
「あらゆる善を持ち失わず、あらゆる悪を持ち起こさず。」
である。
この‘’善‘’と‘’悪‘’がわからなかった。
仏教経典の中の言葉は、現在使われている日本語とはニュアンスが違うと感じるものが多々ある。また、比喩のようなものも多い。仏教に寄らない訳をするには、善悪のように相対的な概念だけれどもっとニュートラルな

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その11 振り返って

その11 振り返って

 高校生の時、身近な人を4人亡くした。

一人は大切な友人。入学してすぐ、突然のことだった。
一人はその悲しみの最中に生まれた、知り合いの赤ちゃん。
(どうか元気で、長く生きれますように……。)
そう祈ったけれど、2歳になる前に熱を出して亡くなった。
他に伯父と祖母。

「人は年齢に関係なく死ぬんだ。」
そう理解した。

確かなものは何もない。
友人が風邪をひき発熱するだけで、動揺した。
一生懸命

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その10 心の奥

その10 心の奥

 心の奥深く……そこに霧はもう無く、鮮明に視界が広がっていた。
その表層には、透明な何かが厚く重なっている。
薄くて冷たい、まるで雪片のような記憶と感情でできた層。

(幼かった私に親がした‘’これ‘’や‘’あれ‘’は、躾だったのかな。単なる感情の発散だったのかな……。
あの頃は、自分の思いしか見えていなかった。けれど私自身が子育ての時にそうだったように、彼らもただ精一杯自分を生きていただけなんだ

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