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短編小説集

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あなたは、さっき聞いた曲をどんな気持ちで聞いていましたか?みんな違った感情で聞いているはずです。あなたの世界観を、共有してみてはいかがでしょうか?
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記事一覧

仲間【短編小説】

仲間【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

『あぁ、もうだめだ。 』

中3の肌寒い季節。
公立高校の受験が終わった。

そう言って落ち込んでいる
友人が目の前にいる。

『そんな目で見んなよ』

友人はそう言った。

別に怒っている訳では無い。
ただ、まだ決まったわけではないのに
諦めている姿に嫌気がさしているだけ。

そんな友人に僕は言った。
『そんな下向くなって、決まったわけじゃないやん。 』

そう

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マタアイマショウ【短編小説】

マタアイマショウ【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

『 あぁ、別れたんだ。』
隣にもういない彼女を思い出した。

あの時は何も考えてなかった。
いや、ずっと隣にいるものだと思っていた。

君も同じことを思っているのかな?
『そうであってほしい。 』
なんて言えない。

『マタアイマショウ 』
別れたあの日、最後に言った一言だ。

僕は、君の手をずっと握っていた。
君は今まで見たことない泣き顔をしていた。

そんな顔を

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HANABI【短編小説】

HANABI【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

僕は今この世界に生きている。
生きる価値なんてあるのかどうか。
嫌なことがあるといつもこう思う。
まあ、病み期ってやつなのか。
自問自答を繰り返す日々。

何かを得て、何かを捨てる。
そう簡単には何もかも手に入らない。
そうやって切り捨ててきた大事なものは
たくさんある。
上京した時なんて、まさに。
都会に一人暮らしという夢を得て、
大切な友達を地元においてくる。

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Beautiful【短編小説】

Beautiful【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

喧嘩しても、いつもあなたは、
『ごめんね!はい、これで終わりね!』
と、微笑んだ顔を見せる。

そのたびにいつも思う感情がある。

ありのままの君が1番美しい、と。

喧嘩する理由なんていつもしょうもないこと。
一つだけ忘れないで欲しい。

君が好きだということはずっと変わらない。

普段はお互い仕事で忙しい。
会えない時間の方が僕らは多い。

お互いが忙しいって分

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猫【短編小説】

猫【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

※この小説は3分で読めます。

今日は何だか夕焼けがすごく綺麗でオレンジ色に街が染まっている。
そんな日にあなたと別れた。

明日からは1人か。
不安に嫌気がさす。

いっそのことこの綺麗な夕焼けが
僕を飲み込んでくれればいいのに。

だけど現実そうはいかない。
どれだけ悲しくても明日は来る。

あーあ、なんだか笑っちゃう。
眠たくなってきた。

家に帰ろう。もう一

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夜を駆ける【短編小説】

夜を駆ける【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

とある夜。空の下に
まるで沈むように、溶けてゆくように
2人だけで。

『さよなら。 』と、フェンス越しに一言。
僕はその一言で察した。
君の姿が、まるで日が沈み出した空みたいに
病んでいるように見えた。

あなたと初めてあった日、
なんていう?どこか儚い空気感がある。

あなたは、寂しそうな目で僕を見ていた。
その時、あなたに心を奪われた。

時計はチクタクと、

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いつかのメリークリスマス【短編小説】

いつかのメリークリスマス【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

結婚してから何年たったろう?
けど、1年は長く感じる。そんなこんなで
いつの間にか12月になっていた。

クリスマスのイルミネーションが
1つ灯り始めると、まるで連鎖反応のように
街全体が慌ただしく灯りを灯り始める。

そんな綺麗な街、誰でも好きになる。

あの当時、僕は彼女がいた。
隣町にデートしたある日、
素敵な椅子を見つけた君は、
『サンタさんがくれたらいいの

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アンマー【短編小説】

アンマー【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

あれは初夏の晴れた昼下がりだったらしい。
母から昔教えてもらった、私の生まれた瞬間
父からは、こう聞いた。

『母さんの喜びようときたら大変だったぞ!』

名前の由来も教えてもらった。
とにかく悩んだらしい。

そして、悩み抜いた末に、
"ただ真っ直ぐ信じる道を歩んで欲しい"
と、願いのこもった名前を貰った。

私の家は、あの頃から裕福な方ではなかった。
自慢げに買

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マリーゴールド【短編小説】

マリーゴールド【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

とある夏の日。強い風が吹いた
その時僕の心が揺さぶられた
君を見ていると、だんだん恋しく思えた。

毎日マンネリの日々
悲劇のヒロインぶって
だらだら愚痴なんか言ってみたりした分
君は光って見えた。

僕は幸せ者だと改めて思えた。

麦わら帽子のあなたの後ろ姿が
揺れたマリーゴールドに似ていた。

そういえば、2人恋に落ちたのは
まだ空が青い夏の日だった。

『懐か

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ひまわりの約束【短編小説】

ひまわりの約束【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

君は泣いている。なんでかはよく分からない。
僕が泣くタイミングなのに。
告白して、返事がない。脈ナシか?
僕よりも悲しんでるように見えるから、
つらいのがどっちか分からなくなる。

だって、今までずっと変わりない日々が、
あなたがいることで特別な日々になるから。

あなたの横にいてもいいですか?
あなたのために僕にできることが
あるかは分からないけど。
それでもただ

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オレンジ【短編小説】

オレンジ【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

別れてからしばらく経つけど、
まだ中学生の僕たち。
そんな僕たちもいつかは大人になる。
今日の夕日はとても綺麗だ。
色んな感情が押し寄せ、涙ぐんで
夕日が揺れて見える。
10年後も同じように揺れるのかな?

イタズラのように天気雨が通った。
バスよりも早く通り過ぎた。
夕日越しの雨が街をオレンジ色に染めた。

そう言えば、学校の帰り道、
君を送るために遠回りして
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ドライフラワー【短編小説】

ドライフラワー【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

別れてしばらく経つ。

私はドライな性格だ。

自分ではそう思っている。

お互い忙しくてすれ違うことの方が多く、

喧嘩ばかりしていた日々を思い出した。

基本的に私が悪かったと思う。

『多分私じゃなくてもよかった』

今ではそう思っている。

ある日のこと。

本当は価値観が合わないことも

薄々分かっていた。

ちゃんと話そうと思っていた。

2人きりの部屋

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レモン【短編小説】

レモン【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

あなたとの過去は

夢だったらよかったのに。

またあなたの夢を見た。

さよならした後に

『あ、忘れ物』

と思ってまたあなたの元へ

また会いに行くみたいに

もうだいぶ前にさよならした

懐かしい思い出と戯れている

幸せだった時間は二度と戻ってこないと

あなたと別れた時に初めて感じた。

ぶっちゃけ言いたくない昔話も、

あなただったから初めて打ち明けた

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欲望に満ちた青年団【短編小説】

欲望に満ちた青年団【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

まだペーペーだったあの時。
"いける!!"と思って夢をみた。
その夢はとても非現実的で、
キラキラしていた。

あの日描いた夢は馬鹿みたいだった。
夢のまた夢みたいなことを思っていた。

その描いた夢に対し、
僕たちは足踏み状態だった。
毎日同じ夢を語り合うだけで、
前に進んでいる気になっていた。

それも、今だから笑える。

夢を語り飽きた僕たちは、
ついに夢に向

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