HANABI【短編小説】
※この小説は3分で読めます。
僕は今この世界に生きている。
生きる価値なんてあるのかどうか。
嫌なことがあるといつもこう思う。
まあ、病み期ってやつなのか。
自問自答を繰り返す日々。
何かを得て、何かを捨てる。
そう簡単には何もかも手に入らない。
そうやって切り捨ててきた大事なものは
たくさんある。
上京した時なんて、まさに。
都会に一人暮らしという夢を得て、
大切な友達を地元においてくる。
いちいち憂いていても、誰も助けてはくれない。
赤の他人が同情してくれることなんて