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仲間【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

『あぁ、もうだめだ。 』

中3の肌寒い季節。
公立高校の受験が終わった。

そう言って落ち込んでいる
友人が目の前にいる。

『そんな目で見んなよ』

友人はそう言った。

別に怒っている訳では無い。
ただ、まだ決まったわけではないのに
諦めている姿に嫌気がさしているだけ。

そんな友人に僕は言った。
『そんな下向くなって、決まったわけじゃないやん。 』

そう言うと、友人は頷いた。

友人の努力は知っている。いつも隣の席で
何か問題を解き、自己採点までしている姿を
ずーっと見てきたからだ。

だからこそ、軽い言葉を言いたくない。
だけど、僕らはいつもこう言っていたはず、

『結果より気持ちだろ?』

今日は言いにくい。

だけど、他に上手いことが言えない僕は、
重んじてこの言葉を友人に投げかけた。

すると、友人は少し微笑んで頷いた。

僕も自然に笑顔になり、頷いた。


前回は、SEAMOさんの
マタアイマショウでした!
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