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お前の顔を、殴りたい。
夜10時、セブンイレブンの前。
予備校帰りで疲労が溜まった頭はとにかく栄養分を求めていて、少しの小銭で買える肉まんは受験生の俺達にはありがたい夕飯前のオヤツだった。
「エイジは、模試の結果どうだった?」
「…B判定。」
「そっか。K大だよな。きっと大丈夫だよ、エイジなら。」
「龍之介はN大だっけ。」
「そう。うちはじいちゃんの代からずっとN大だからさ。選ぶ余地もなかったよ。」
龍之介。小学生から
それゆけ野生のバツイチ、野を駆けろ!
都内の至る所、主に飲み屋で「私、野生のバツイチなんですよ!」と、誰かしらに絡み酒している女がいたら、それは 十中八九私である。
野生のバツイチと言うとなんだか周りのウケがよくて 私の口にもよく馴染んだから、飲み屋で一人酒する時に寂しさを誤魔化すための持ちギャグになって久しい。
野生=婚活市場に出回っていない生き物
くらいの感覚でご理解頂きたい。
ついでに言うと、「この婚活戦国時代に、
石とお
グッバイ・ロングヘア
「本当に、いいの?」
付き合いも長くなった美容師のみっちゃんが、私の腰まである髪に櫛を通しながら気遣いがちに尋ねてくる。
これでいいんだ、もう決めたから。
20年近く手入れを重ねてきたこの髪を、
私は今、切ろうとしている。
「今まで長さだけは変えたくないってずっと言ってたのにさ、どうしちゃったのよ。」
「別れ…そうなんだよ。まだ別れてないけど。」
「なにそれ。」
彼氏のケイくんと付き合い初め
わたしの蓋を開けるとき
小さい頃からずっと『何者かになること』を夢見ていたような気がする
沢山勉強して、いい学校に入って、いいところに就職して、誰かと出会って結婚して、子供が産まれて家を買って…
それが勝手に向こうからやってくるものだと、何故か勝手に思い込んでいた。
でも今、私の現実を見るとどうだろう。
転職した先でもイマイチうまくいかないし、そもそもバツイチだし、久しぶりに出来た彼氏には振られたばっかりで、思い描い