お前の顔を、殴りたい。
夜10時、セブンイレブンの前。
予備校帰りで疲労が溜まった頭はとにかく栄養分を求めていて、少しの小銭で買える肉まんは受験生の俺達にはありがたい夕飯前のオヤツだった。
「エイジは、模試の結果どうだった?」
「…B判定。」
「そっか。K大だよな。きっと大丈夫だよ、エイジなら。」
「龍之介はN大だっけ。」
「そう。うちはじいちゃんの代からずっとN大だからさ。選ぶ余地もなかったよ。」
龍之介。小学生からの幼なじみ。
昔は俺と龍之介の家は隣同士だったけれど、うちの両親が離婚して俺達が