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ピンチをアドリブで乗り越える技

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#イギリス

ピンチをアドリブで乗り越える技 96/100(立場)

ピンチをアドリブで乗り越える技 96/100(立場)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日に引き続き、イギリスの演劇学校で行われているエキササイズをもとに、私たちが即興の劇団で、インプロのために独自に開発したものです。

実践するには、2人必要なので難しいとは思いますが、「アドリブで乗り越える」為のヒントが詰まっていると思うので、ご紹介します。

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ピンチをアドリブで乗り越える技 95/100(動作2)

ピンチをアドリブで乗り越える技 95/100(動作2)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか?

これまでも、魅せる、という単語は結構使ってきましたが、一つの動作を強調したり、所作に意識を持っていくには、どうしたらいいのか、考えてみようと思います。

イギリスの演劇学校では「Mundane Task」つまり「い

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ピンチをアドリブで乗り越える技 94/100(動作1)

ピンチをアドリブで乗り越える技 94/100(動作1)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

すっかり夜も更けてしまいましたが、今日は土曜日なので、動作に関するエキササイズをご紹介します。

事前にこうしたことを行なっておくと、ピンチに陥りづらくなりますし、もし陥ってしまったとしても、冷静な対処ができるかと思います。

お時間があれば、ぜひチャレンジしてみ

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ピンチをアドリブで乗り越える技 90/100(スピーチ7 -視線)

ピンチをアドリブで乗り越える技 90/100(スピーチ7 -視線)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日に引き続き、スピーチをする時、観衆の目線をどうコントロールするかという話をします。

観衆の視線というのは、動いているところへ注がれます。

癖で、脚をやたらと組み替えたり、指でペンを回してたりすれば、聴く側の注目はそちらへ向いてしまうでしょう。

これを意図

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ピンチをアドリブで乗り越える技 89/100(スピーチ6 -The Empty Space)

ピンチをアドリブで乗り越える技 89/100(スピーチ6 -The Empty Space)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

先週は、これまでのまとめとして、ケーススタディー的に『スピーチ』に関してお話ししてきました。

今日は、さらに掘り下げて、「目線コントロール」について考えていきたいと思います。

以前、「目線」の話は書いてますが、それは表現する方の立場として、どこに目線を向けるか

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ピンチをアドリブで乗り越える技 87/100(スピーチ4 -バネ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 87/100(スピーチ4 -バネ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

スピーチシリーズも4回目となりました。

昨日、オバマ前大統領が目線を上げるために、アクリル板のテレプロンプターを使い始めたという話をしましたが、後から確認してみると、演台は使っているみたいですね。

演台は、威厳を出すためにも有効ですが、観衆との間に距離を生む、

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ピンチをアドリブで乗り越える技 82/100(非言語)

ピンチをアドリブで乗り越える技 82/100(非言語)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

先日、友人と話していて、私の思う

「演技はセリフでない」

の原点とも思える出来事を思い出したので、ご紹介します。

ピンチ禍においても、「何を言うか」ではなく、どういった表現をしているかに、気を配ることが重要かと思います。

なぜならば、演技に限らず、コミュニ

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ピンチをアドリブで乗り越える技 76/100(具合)

ピンチをアドリブで乗り越える技 76/100(具合)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、撮影の一番最後に、最も精細な演技が求められる自分のアップを、撮らなくてはいけないという事態も生じるというお話をしました。

これって、針穴に糸を通すような、絶妙なさじ加減です。

私は、能舞台に立ち、面(オモテ)という仮面をつけた時の演技が、これに近いと思

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ピンチをアドリブで乗り越える技 75/100(配分)

ピンチをアドリブで乗り越える技 75/100(配分)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、独創性が必要かどうか、さらにはそれを見せつけるような行為への疑問を書きました。

ちょっと、難しいというか、際どいテーマだったと思うのですが、今日も少し攻めます。

全力投球する必要はあるのか?

です。

誠心誠意、全力を尽くせば、
常にベストを目指す姿

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ピンチをアドリブで乗り越える技 74/100(独創)

ピンチをアドリブで乗り越える技 74/100(独創)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

『The Stick』エキササイズのご紹介も、今日で3日目です。

このエキササイズで、前の人たちの真似をするためには、『傾聴』が欠かせないという話をしました。つまり、洞察力と、受け取った情報を処理する解析力、この双方が求められるのです。

正解の棒の持ち上げ方と

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ピンチをアドリブで乗り越える技 73/100(完コピ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 73/100(完コピ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、棒を使ったエキササイズのお話をしました。

イギリスの演劇学校では、それぞれの演技メソッドの名称と、その意義を先生から教わることがなかったのと同じように、このエキササイズの呼称も知らないのですが、私は『The Stick』と呼んでいます。

キレないことの

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ピンチをアドリブで乗り越える技 72/100(キレる)

ピンチをアドリブで乗り越える技 72/100(キレる)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

「ピンチに強い精神力」に関して、もう一つご紹介しておきたいです。

『The Stick』

これは、イギリスの演劇学校で、結構初期に行われる授業なんですが、妙に記憶に焼き付いています。

私たちは輪になって座ります。

そして、一本の長い棒が、一人の前に置かれま

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ピンチをアドリブで乗り越える技 71/100(エヴァ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 71/100(エヴァ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

先週は3回に分けて「忘我の境地」とは何かを考えてきました。

これは思いつきなのですが、役との距離感や、それによって『己』が侵食されていくという感覚が、『新世紀エヴァンゲリオン』を想起させたので、今日はそこを少し探っていってみようと思います。

フィクションの世界

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ピンチをアドリブで乗り越える技 70/100(忘我Ⅱ)

ピンチをアドリブで乗り越える技 70/100(忘我Ⅱ)

自問自答を繰り返しながら、
アドリブと演技の関係を
追求していってみようと思い立ちました。
100回(?!)連載にて、お送りします。

昨日は、私なりに、3種類あると思われる「忘我の境地」について、一つ目の憑依型をご紹介しました。

また、途中までお話ししましたが、二つ目はアメリカ式であると思います。

これはスイッチの切り替えを得意とするイギリスの役者とは違い、本番の前後の時間帯でも、その役に入

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