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エッセイ

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いつものまさかに出会えたら。
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2017年7月の記事一覧

ちょっとしたストレスを抱えながら、今日も

ちょっとしたストレスを抱えながら、今日も

電車のドアがしまって発車するかと思ったら

「一旦ドア開きまーす」というアナウンスがあり、

再度ドアが開くとき。

会社から駅までの道のりで、やたらと信号にひっかかり、

ふだんならギリギリで始業時間に間に合うはずなのに、

2,3分遅刻してしまったとき。

コンビニのコーヒーメーカーの水が不足していて、

店員さんに補充してほしいのに、

店員さんがレジ対応に追われていて、

中々こちらに気づ

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男と女。経年による立場逆転現象の考察

男と女。経年による立場逆転現象の考察

「女には賞味期限があるから」。

結婚や出産に焦るアラサー女子からよく聞く言葉だ。

たしかに女性は出産というものがあり、

それを将来経験する道を選びたいとなれば、

時間は有限であることは曲げられない事実としてある。

そんな女性から同世代の男性に向けて放たれるのは、

「いいよね男は、年とってからも若い子とつきあえるし」とか

「男は30からでしょ!」とか

「仕事をバリバリこなせる30代、

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猫の見ている世界

猫の見ている世界

猫はかわいそうだと思った。

実家の猫はいつも寝てばっかりで、ほとんど家からでない。

そんな猫を見ていて、ふと、かわいそうになった。

こいつは日本はおろか大都会東京も見ることなく、

田舎の片隅の半径1キロ未満の小さな世界しか知らないで死んで行くんだ。

そんなことを、昔付き合っていた彼女に話すと、

彼女は遮るかのように語り出した。

「キミんちの猫ちゃんは、全部知ってるんだって。

東京の

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自己啓発本を読み漁って、気づいたこと

自己啓発本を読み漁って、気づいたこと

大学を卒業してから26、27歳の頃まで。

少しでも早く何者かになりたくて、

成功した人物の本や、自己啓発本を読みあさっていた。

地位や名声を得た人の人生論、仕事観は、やはり刺激を受けるもので、

一冊を読み終えるたびに興奮し、自分も「やってやるぞ!」という

気にさせられたものだ。

しかし、ある時気がついた。

散々、色々な自己啓発本を読んでいるけど、

自分自身はなにひとつ変わっていない

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好きの強さを思い知った。『漫勉』を観て

好きの強さを思い知った。『漫勉』を観て

NHK Eテレの「漫勉」が好きだ。一昨年の秋口から

放送されているこの番組。

漫画家「浦沢直樹」が、第一線で活躍している同業のもとを訪ね、

創作秘話や、漫画を描くときのこだわり、漫画家のバックボーンを

対談形式で引き出していくという趣旨のもの。

登場ゲストは、東村アキコや、浅野いにお、さいとうたかをなど

そうそうたる顔ぶれで、漫画に明るくない自分でも、

彼ら彼女らの創作現場を垣間みら

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僕の記憶力は、悪いのだろうか。

僕の記憶力は、悪いのだろうか。

お笑い芸人のエピソードトークなんかを聞いていると

感心することがある。それは、フリを作って伏線をはって、

そしてオチへともっていく王道の話術はもちろんそうなのだけれど、

それ以上にここにあげるのは、芸人さんの「記憶力」である。

エピソードトークは基本的に過去の事実にもとづいて話されている。

芸人さんが実際に体験したことだ。

僕は「松本人志と高須光聖の放送室」というラジオ番組が

大好き

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やるかやらないか、それだけだ。

やるかやらないか、それだけだ。

友達が、同僚が、飲みに出かける花金に、

ひとりの時間をつくり、考え、書くかどうか。

友達が、同僚が、恋人と映画を、そして外食を楽しむ土曜日に、

ファミレスにこもり、アイデアを練られるか。

友達が、同僚が、日曜日の夜にテレビを観ながら月曜日に備えている間に、

書きかけの小説の続きを少しでも進めることができるか。

友達が、同僚が、平日の帰宅後に晩酌を楽しんでいるときに、

少しでも英単語を

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「写ルンです」で、女子は喜ばない。

「写ルンです」で、女子は喜ばない。

2,3年くらいから流行っている「写ルンです」。

例にもれず僕もはまっている。

日常の風景やちょっと違和感のある物や人を捉えたり、

飲み会での記念撮影に使ったりする。

これまでNikonのデジタル一眼レフを持ち歩いていたが、

重くて持って行くのが面倒臭かった。

設定もわずらわしいし、かといってオート設定だとつまらないしで、

帯に短し襷に長し状態。

そんな中出合ったのが「写ルンです」。

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そのこと、ちゃんと覚えてますよ。

そのこと、ちゃんと覚えてますよ。

人から頼み事をされることって多々あると思う。

今回はお金が絡む話ではなく、ちょっとしたこと。

一応、コピーライターなんて仕事をしてるもんだから、

広告的な相談などもされるんだけど。

「今度○○のことでちょっとご相談させてください」って、

メールや電話が来て、取り込むことが多いから、

内心、ちょっとやっかいだなと思うんだけど、

「忙しい」を理由にして断るのは、なんかスマートではないし、

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人見知りなんて、嘘だ。

人見知りなんて、嘘だ。

「自分、人見知りなんで」と言うひとがたまにいる。

最近では、コミュ障なんていう便利な言葉が一般的に

なってしまったがために、

その言葉に逃げてるだけではないかという気がする。

もちろんこの場合、精神疾患などで苦しんでいる人は例外なんだけど。

人は誰だって、人見知りだ。

初めて会う人には、年齢・性別問わず緊張するものだし、

会話の糸口が見つからず、盛り上がりに欠けることだってある。

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夢は書店員と言った、女の子。

夢は書店員と言った、女の子。

僕は広告業界に身を投じている。今、働き方が問題になっている業界だ。

僕はグラフィック(紙)の畑だけど、ときたま電波の仕事もやることがある。

そんなときは、映像制作会社の人と組んでやるわけだけど、

この「映像」という畑が、紙とは比べ物にならないほど忙しい。

徹夜は当たり前だし、家に一週間帰れないこともざらにある。

よくTVで、ADさんがデスクの椅子を並べて寝ている姿が流れるが

(それを流

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amazonで、思い出すこと。

amazonで、思い出すこと。

amazonで買い物をするとき、

商品をカートに入れてレジに進み、

登録された住所を選択して、

支払いを済ませるという手順を踏むわけだけれど、

ぼくには、登録されている住所がいくつかある。

たぶん、みなさんもそうではないかと思うのだが。

今住んでいるマンションの住所だけではなく、

上京して12年のうちに住んだ2軒の賃貸マンションと

今の会社と、前の会社と、実家の住所。

さらには、

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可能性を捨てると、人は前に進める。

可能性を捨てると、人は前に進める。

人は可能性を取っておきたい生き物だと思う。

例えば、小説が好きで読書量も豊富な人が、

芸人の又吉みたいに、自分も小説を書いて、賞を受賞して、

文壇デビューできる日が、いつか来ると信じているように。

でもその“いつか”は、いつ訪れるのだろうか。

まず、小説を書き上げなければその“いつか”は一生訪れないのだが、

それすらもしない人が多すぎるという事実。

だから、頑張って小説をひとつ書き上

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キャラ立ちによる、信頼性の問題。

筋が通っている人、キャラがわかりやすい人は信頼されやすい。

例えば、就活のエントリーシートや面接でも、

一貫性を持った答えをせよなどとアドバイスされる。

逆に意見が曖昧な人は、あまり信頼されない傾向があるように思う。

筋が通っているというのは、言い換えるなら、「わかりやすい」という

ことだと思う。だから受け手は、その人物に対して自分の

許容範囲の中でやり取りすることができる。

つまり

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