キャラ立ちによる、信頼性の問題。
筋が通っている人、キャラがわかりやすい人は信頼されやすい。
例えば、就活のエントリーシートや面接でも、
一貫性を持った答えをせよなどとアドバイスされる。
逆に意見が曖昧な人は、あまり信頼されない傾向があるように思う。
筋が通っているというのは、言い換えるなら、「わかりやすい」という
ことだと思う。だから受け手は、その人物に対して自分の
許容範囲の中でやり取りすることができる。
つまり、あまり深く考えなくてもその人と接することができるため、
「この人はこんな人」とカンタンにカテゴライズし、
そこから深く考えなくて済むのだ。
一緒に働く上で、また浅い交友関係を築く上では、
この筋の通った人の方が、楽なのは確か。
そして、ブレない人は見ていて気持ちがいいのも、これまた事実としてある。
ただ、筋が通っている人が肯定されている風潮がある中で、
曖昧な人はダメだと決めつけたり排除したりするのは
違う気がする。
村上春樹のエッセイだったと思う。
街角アンケートで「はい」「いいえ」「わからない」という
回答があったなら、「わからない」と答えた人は、
至極自然であると(多分そんな内容)。
たしかに、急に質問されてその質問事項に対
して深く考えてもいないのに、「はい」「いいえ」と
是非を提示してしまうのは表層的すぎる。
「わからない」と答えた人はとても正直だと思うのだ。
曖昧の中にある、人間のぐらつき、グレーな部分にこそ魅力が詰まっていて、
付き合えば付き合うほど味が出てくる部分ではないだろか。
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