つむじ

何も得られない貴重なこと

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何も得られない貴重なこと

記事一覧

暗闇に浮かぶ顔

気づけば部屋はすっかり暗くなっていて、目の前のモニターだけが光を放っている。 なにかに没頭しているとこんなことが起きる。 学生時代はゲームしている時によくあった…

つむじ
9か月前
4

餃子のタネ

誰が作ったっておいしいものってある。 カレーがそうだ。 誰が作ったって美味しいカレーかめちゃくちゃ美味しいカレーのどちらかが出来上がる(少なくとも僕はまずいカレ…

つむじ
9か月前
4

採点オンチ

自分が面白いと思ったことを、世の中の人はつまらないと思っていたり、 世の中の人が評価しているものが、自分にとってはイマイチだったり。 そんなことが時々ある。 気…

つむじ
9か月前
2

20分の価値

子供の頃、時間の流れのスピードは違った。 小学校の授業の合間の20分休みでサッカーをしていた。 ボールを倉庫から取り出して、チーム分けをして、試合をして、片付けて…

つむじ
9か月前

何はともあれ靴を履く

ここ2ヶ月くらいだろうか、週3回程度のランニングをしている。 走るための身支度をするとき、 ほとんど毎回、今日はランニングなんてしたくないと思う。 しんどいからだ。…

つむじ
9か月前
4

土の匂い

匂いのもたらす効果は思っている以上に大きい。 僕はよく、お寺のような香りのお香を焚く。 焚いた途端に、一気に別の空間になる。思わず目を瞑ってしまう。 なんだか本来…

つむじ
10か月前
6

呪いのスラムダンク

漫画「スラムダンク」には何かしらの不思議な力が宿っているに違いない。 僕の本棚にはスラムダンクが全巻並んでいる。 何度読んだかわからない。 ある日の休日にボケー…

つむじ
10か月前
3

スポーツ観戦の解像度

サッカー日本代表が強い。気が早いけど次のW杯が楽しみだ。 僕はサッカーの試合を見るのが好きだ。 他のスポーツを見ている時とは少し違う感覚がある。 例えば、野球の試…

つむじ
10か月前
4

漫画リベンジャーズ

ここ10年くらいだろうか、マンガを読むということをしていない。 もともとはどちらかというと、よく読んだほうだったと思う。 子供の頃はコロコロコミックを欠かさずに読…

つむじ
10か月前
1

僕が3年生?今日だけ?

僕は普段歩行者や自転車の立場で街を移動している。 そういった立場から見る車はやっぱり存在感がある。 個人的には、道路における主役はやっぱり車だと思う。大きくて速く…

つむじ
10か月前

"毎日"の力

飽き性の僕だが、去年あたりから続いていることがある。 シンクの掃除だ。 引っ越してから毎日掃除するようにしている。 そんなことはみんなやっていることなんだろう。…

つむじ
10か月前
8

イケていない男

僕はイケてない。 イケてるやつっていうのは、季節の微妙な変化に合わせて服装を合わせることができるもんだ。 僕はそれができない。だからイケてない。 このところ、昼…

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10か月前
3

脳内地図を充実させる

僕は基本的に電車で移動することが多い。 けれど、最近は30分くらいで行ける距離なら自転車で移動するようにしている。 自転車で街を移動していると新鮮な気持ちになる。 …

つむじ
10か月前
1

イビツな個性の集団

街中でまわりのグループを見渡してみると、なんだか似たような趣味嗜好の人が集まっているなと感じる。 もちろんパッと見た印象でしかないので実態は違うのかもしれない。…

つむじ
10か月前
3

プリンセスの爪事情

こないだ、ディズニーシーの目玉となっているショーを拝見した。 そのショーはパークの中央にある海のエリアで行われた。 ショーの予定時刻が近づくにつれ、海を取り囲む…

つむじ
10か月前
1

水上と水中

ニュース番組でアーティスティックスイミングのアジア大会の映像が流れていた。 (競技名称がシンクロナイズドスイミングからアーティスティックスイミングに変わっていた…

つむじ
10か月前
暗闇に浮かぶ顔

暗闇に浮かぶ顔

気づけば部屋はすっかり暗くなっていて、目の前のモニターだけが光を放っている。

なにかに没頭しているとこんなことが起きる。

学生時代はゲームしている時によくあった。
朝からゲームを始めて、気づけば夜になっていてハッとする。
そしてなんだか1日を無駄にしたような気持ちになって罪悪感が押し寄せる。
本当にゲームをしたくてやっているのかどうかよくわからなくなっていた。

こういうのが嫌でゲームをやめて

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餃子のタネ

餃子のタネ

誰が作ったっておいしいものってある。

カレーがそうだ。
誰が作ったって美味しいカレーかめちゃくちゃ美味しいカレーのどちらかが出来上がる(少なくとも僕はまずいカレーを食べたことがない)。

料理下手な自分が作ったものでもおいしく感じる。
感動するほど美味しくはないが不味くはない。

そういえば餃子もそうかもしれない。

初めて行く中華料理屋では必ず餃子を頼む。
店によってサイズや具材や焼き加減が結

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採点オンチ

採点オンチ

自分が面白いと思ったことを、世の中の人はつまらないと思っていたり、
世の中の人が評価しているものが、自分にとってはイマイチだったり。

そんなことが時々ある。

気にせず自分が思ったことを大事にすればいいと思うのだけれども、それを実行するのは僕にとっては難しい。

僕は自分の評価が何かとずれていた時、まず自分の方を疑ってしまう。
大抵自分が間違っていると考える。

何か見落としていたのか、勉強不足

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20分の価値

20分の価値

子供の頃、時間の流れのスピードは違った。

小学校の授業の合間の20分休みでサッカーをしていた。
ボールを倉庫から取り出して、チーム分けをして、試合をして、片付けて。

20分の暇でそれだけのことをしてしまう当時のエネルギーは、
今思うと信じられないものだ。

今の僕にポンと20分の休みが与えられたら何をするだろうか。
スマホをいじったりしながらぼーっと過ごすに違いない。少なくともサッカーしに外に

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何はともあれ靴を履く

何はともあれ靴を履く

ここ2ヶ月くらいだろうか、週3回程度のランニングをしている。

走るための身支度をするとき、
ほとんど毎回、今日はランニングなんてしたくないと思う。
しんどいからだ。

今日はもう中止にしようか、と思いながらランニングウェアに着替えて、
外に出たくない、と思いながら靴紐を結ぶ。

そんな気持ちでゆっくりと走り出す。
すると、だんだん気持ちが乗ってくる。
なんだ走るのも悪くないな、と思い始める。

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土の匂い

土の匂い

匂いのもたらす効果は思っている以上に大きい。

僕はよく、お寺のような香りのお香を焚く。
焚いた途端に、一気に別の空間になる。思わず目を瞑ってしまう。
なんだか本来の人間の姿に少し近づいたような、そんな気持ちになる。

土の匂いがするところ。

どこでも好きなところにもし引っ越せるなら、そんな条件をつけたい。
縁側があると尚いい。
雨が降ると匂いが強くなって、雑草が増えると緑の匂いがする。
そんな

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呪いのスラムダンク

呪いのスラムダンク

漫画「スラムダンク」には何かしらの不思議な力が宿っているに違いない。

僕の本棚にはスラムダンクが全巻並んでいる。
何度読んだかわからない。

ある日の休日にボケーっと横になって本棚を眺めていた。
本棚の一角にあるスラムダンクになんとなく目が止まり、適当な巻数を手に取る。

パラパラとページをめくる。
気付けば一巻丸々読み切ってそこで意識が戻ってハッとする。

こんなことが今まで何度もあった。

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スポーツ観戦の解像度

スポーツ観戦の解像度

サッカー日本代表が強い。気が早いけど次のW杯が楽しみだ。

僕はサッカーの試合を見るのが好きだ。
他のスポーツを見ている時とは少し違う感覚がある。

例えば、野球の試合を見ているとき。
これはチャンスだ、とか この状況はやばいぞ、というのはわかる。
けれども、ヘッドスライディングやホームランを打ち込んだときの選手の身体的な感覚まではそこまで具体的に想像ができない。

野球をほとんどやったことがない

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漫画リベンジャーズ

漫画リベンジャーズ

ここ10年くらいだろうか、マンガを読むということをしていない。

もともとはどちらかというと、よく読んだほうだったと思う。
子供の頃はコロコロコミックを欠かさずに読んだし、もう少し大人になると少年ジャンプを毎週買っていた。
特に気に入った作品は全巻集めていたし、気になった話題作はレンタル屋さんで借りてたくさん読んだ。

マンガから遠ざかっていた僕だが、少し時間ができたので久しぶりに何か読もうと思っ

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僕が3年生?今日だけ?

僕が3年生?今日だけ?

僕は普段歩行者や自転車の立場で街を移動している。
そういった立場から見る車はやっぱり存在感がある。
個人的には、道路における主役はやっぱり車だと思う。大きくて速くて、うかつに接触すると吹っ飛ばされるという怖さがある。

歩いたり自転車を漕いだりしている時、車の迷惑にならないようになんとなく気をつけてしまう。車というよりも、くるま様という感覚だ。

そんな僕が最近ではペーパードライバーを卒業するため

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"毎日"の力

"毎日"の力

飽き性の僕だが、去年あたりから続いていることがある。

シンクの掃除だ。
引っ越してから毎日掃除するようにしている。

そんなことはみんなやっていることなんだろう。けれど僕は、今の家に引っ越してくる前はほとんど掃除していなかった。
何も考えずに使い続けて、目も当てられないくらい汚れたら、オエーッといいながら掃除していた。あのヌメっとした感じを掃除するのがどうも苦手だ。
想像しただけでオエッとなって

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イケていない男

イケていない男

僕はイケてない。

イケてるやつっていうのは、季節の微妙な変化に合わせて服装を合わせることができるもんだ。
僕はそれができない。だからイケてない。

このところ、昼は心地よい暖かさで、夜になると風邪をひきそうになるくらい寒い。
いわゆる、寒暖差が激しい、というやつだ。

昨日の夜、僕はやけに寒いなと思いながらとぼとぼ街を歩いていた。

行き交う人を見ると、薄手のニットやら、トレーナーやら、この季節

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脳内地図を充実させる

脳内地図を充実させる

僕は基本的に電車で移動することが多い。
けれど、最近は30分くらいで行ける距離なら自転車で移動するようにしている。

自転車で街を移動していると新鮮な気持ちになる。
ここをこう進むとあの駅につながるのかーとか、ここことあそこは意外と近いんだなーとか、自分の頭の中の地図にいろんな追加情報が書き込まれていく。
電車だと感じづらい距離感も、自分の足の疲労と比例する形で体感できる。

電車に乗っているとき

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イビツな個性の集団

イビツな個性の集団

街中でまわりのグループを見渡してみると、なんだか似たような趣味嗜好の人が集まっているなと感じる。

もちろんパッと見た印象でしかないので実態は違うのかもしれない。それでもやはりグループとして過ごす以上、ある程度は趣味嗜好が似ている方が過ごしやすいのは間違いないはずだ。
わざわざストレスを抱えてまで気の合わない人たちと過ごすのはできれば避けたい。

でもこの間、電車の中であからさまに趣味嗜好が違う人

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プリンセスの爪事情

プリンセスの爪事情

こないだ、ディズニーシーの目玉となっているショーを拝見した。

そのショーはパークの中央にある海のエリアで行われた。
ショーの予定時刻が近づくにつれ、海を取り囲むようにぞろぞろとお客さんが集まり始める。ショーの開始時刻には海を取り囲むように360度お客さんでギッシリと埋まっていた。
僕もその中の一人としてショーの開始を今か今かと待っていた。

そしていよいよ始まった。
海上に浮かぶ船に照明が一斉に

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水上と水中

水上と水中

ニュース番組でアーティスティックスイミングのアジア大会の映像が流れていた。
(競技名称がシンクロナイズドスイミングからアーティスティックスイミングに変わっていたことはこの時知った。)

僕は普通に泳ぐことさえ苦手だ。
なので、アーティスティックスイミングを見ていると、その繊細な動きに驚かされる。

足もつかないプールで自在に上昇したり下降したり旋回したり。それもチームメイトと息ぴったりのタイミング

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