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青きスクリューアッパー・ガール
虫垂炎――俗に言う盲腸で手術となった僕が術後あてがわれた一室は、東病棟三階の、女性患者だけで固められた六人部屋だった。
基本的に男女別の大部屋に、例外的にメンズ一人入れられてしまった僕。聞くと、どうやら他に空き部屋がなかったらしい (とは母親の弁であるが、真相は不明である)。当時まだ十一歳だったということもあり、僕は特別にこの女の園への入室を許されたのだ。
僕と隣り合わせのベッドには青井
僕らを繋ぎ合わせたもの
二十世紀最後の十二月二十四日、当時小学生だった僕がクリスマスプレゼントとして両親にねだったもの。それは「RPGツクール4」であった。
RPGツクール4とは平成十二年十二月七日にエンターブレインから発売された、ツクールシリーズの四作目に当たる作品であり、その名のとおりロールプレイングゲームを作ることをコンセプトとした初代プレステ用ソフトである。
ゲーム雑誌 (おそらくファミ通であろう) で
【祝】君と僕の、ときめき大作戦【編集部のおすすめ選出】
今夏、久々に東北の実家へと帰省した僕が、高校卒業まで使っていた四畳半の自室で偶然発見した物。それは、一枚の古びたメモリーカードであった。
名ばかりの勉強机の引き出し。上から三段目。その奥の奥にしまい込まれていたスケルトンブルーのソニー純正メモリーカード。
「うわあ……」
気づけば、内奥から沸々と湧き上がるノスタルジーに感極まっている自分がいた。
間違いない。これは正真正銘、僕の私物