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ピアノのバッハ30:翻訳されるバッハ
前回からの続きです。今回も14000字強。
長いですが、引用が多いので読みやすいはずです。
楽しんでいただけると幸いです。
最後にバッハのデジタル肖像画付き(笑)。
外国語で書かれた音楽を(バロック時代の手法で書かれた音楽を)ピアノの言葉に翻訳する(ピアノというチェンバロとは異質の楽器で演奏する)ことには多くの困難を伴います。
チェンバロとピアノの言葉の違いチェンバロの言葉
チェンバロ
牛肉を愛した偉人たち ⑯・フランツ・シューベルト
手元に『シューベルトの手当て』という一冊の新刊本がある。クレール・オペール著、鳥取絹子訳、アルテスパブリッシング社。著者は1966年パリ生まれ、チェロ奏者、アートセラピスト、作家。本の帯によるとオペールは自閉症の若者、認知症の高齢者、終末期の患者たちに寄り添い、チェロを奏でつづける。音楽がもたらした奇跡の物語。
彼女の演奏によって、患者の痛みは10~50%軽減し、不安解消の効果は90%近く、看
手の中の音楽36〜マレイ・ペライアのJ.S.バッハ「ピアノ協奏曲」
暑ーい夏の午後、BGMに選んだのはバッハのピアノ協奏曲でした。
バッハの時代ですから、元々はハープシコード用に作られた作品、1台用、2台用など何曲か作曲していますが、私が愛聴するのはマレイ・ペライアとアカデミー・セント・マーチン・イン・ザ・フィールズが2000年から01年にかけて録音し、ソニークラシカルからリリースした2枚のアルバムです。
ハープシコードをピアノに替えて、1番から7番までが収録
アーノンクール/CMWによる「若き日の神童モーツァルト」~初期交響曲集
アーノンクールらしいこだわりに満ちた2枚組アルバム―モーツァルト10代の初期交響曲集の第2弾。家族のように最も信頼のおけるウィーン・コンツェントゥス・ムジクス (CMW) との共演で、しかも手紙の朗読付きという点は第1弾と同じコンセプトだが、こちらは名曲「小ト短調」K.183を含むとあって、より注目できるアルバムとなっている。
アーノンクールが早くからモーツァルト演奏に力を注いできたことはよく知
オーケストラ版より「第九」のティンパニの凄さが良くわかる。ベートーヴェン「第九」初演200周年(2024年)
フランツ・リストが、ベートーヴェンの「第九」を2台のピアノで演奏するために編曲したバージョンについて以前書いた。
オーケストラと、4人の声楽ソリストと合唱という大規模な作品を、ピアノ2台のみで表現するという大胆なこの試みについて「リストはうまく再現したものだ」と思っているのだが
それでもまだ何か、もの足らない・・・
と思った人がいたようで、そこで加えられたのが、なんと「ティンパニ」なのである
バッハを聴く フランチェスコ・トリスターノ
フランチェスコ・トリスターノのピアノリサイタルを横浜のフィリアホールに聴きに行ってきました。
フランチェスコ・トリスターノってどんな人?ルクセンブルク出身の異才ピアニスト。ルクセンブルク音楽院、パリ市立音楽院等で研鑽を積んだ後、ジュリアード音楽院にて修士号を取得。
ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァルをはじめ著名な音楽祭に参加するほか、ヨーロッパ、アジア、アメリカで演奏活動を展開し