ハラボジ…そして黄牛
沖縄本島で観測史上初のみぞれが降った。こういう日こそ寒さが売りの映像に限ると独りうそぶいた。
『牛の鈴音』(イ・チュンニョル監督)は、慶尚北海の奉化郡を舞台に、「大地を耕し、子を養ったすべての牛と父親に捧ぐ」とある。しかし冒頭からハルモニ(イ婆さん)がハラボジ(チェ爺さん)に対し、悪態罵倒、罵詈雑言を浴びせるシーンが延々と続く。
「何の因果でこんな男に嫁いだのか。16歳で100キロの道をやってきたのに」
「あの牛は幸せだ。牛には毎日餌をやるのに、私はほったらかし、。死ぬまで