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コロナへの恨みを抱く前に、石牟礼道子に学びたい
コロナが猛威を振るう中、「コロナに打ち勝とう!」という言葉をよく耳にする。
人類の敗因は?勝つための方法は?これは戦争だ!
勝ち負けの論理で、世界が動いていくのが、とてもつらく、とても不自然な気がしてしまう。もちろん亡くなった方もいるし、現在苦しんでいる人もいる。ぼくもコロナのせいで、叔父の葬式のために帰省できなかった。
多くの人が、傷つき、悲しみ、向けられない恨みをコロナに向ける。
でも
カルチャーエディターへの道!
2018年10月31日、8年間勤務した会社を退職しました。
これまでいろいろと転職活動をする中で、たくさんの企業の人と自分のやってきた仕事の話をしました。転職そのものというよりも、「いままで自分がやってきたことはなんだろう」という振り返りが目的で、カジュアル面談と称して、人事の人や声をかけてくださる人と話しまくり、いまさらながら、ここ半年ほど「自分探し」的なことをやっていました。
そんな中、あ
インターネットはもう一度つくれるのか? ―レディプレイヤー1とGDPR
映画「レディプレイヤー1」が大人気だ。内容に賛否はあるようだが、VR世界をIMAXで体験することに関しては、とてつもない映像世界を体感できる。
あらすじはこうだ。
2045年、環境汚染や気候変動、政治の機能不全により世界は荒廃していた。その為スラム街で暮らさざるを得ない状況に陥った地球上の人類の多くは「OASIS」と呼ばれる仮想現実の世界に現実逃避し入り浸っていた。
このOASISは、天
いとうせいこう|小説と随筆の境界はどこにあるのか?『小説禁止令に賛同する』
随筆(エッセイ)というのは、フランスの哲学者・モンテーニュが生み出した方法です。小説でなく、詩や歌でもない、型にはまらない形式を「エッセイ」と呼びます。エッセイとは何かは、なかなか定義できないのではないか、と作家の丸谷才一は言っていますし、「定義に挑戦するものだ」という批評家もいます。
それまでは、韻文のルールに則ったり、文学の起承転結などの形式を意識しなければ、文章を書けませんでした。そういう