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発達障害者が弱者にならないためには

発達障害者が増えている。いや発達障害と診断される方が増えていると言ったほうが正確かもしれない。発達障害と診断された児童・生徒の人数は2008年には4万人だったが2020年には15万人程になっている。

出典:東洋経済オンライン

かつては発達障害の傾向があっても、「天然系」「おっちょこちょい」等と呼ばれるぐらいで済んでいたが発達障害の認知が進んだ結果、親御さんが「特性」を心配し受診する機会が増えた事も要因の一つと考えられる。

さて、こうした発達障害と診断された子どもたちも重度の障害で無ければ高校・大学を卒業すれば就職しなければならない。しかし、多くの発達障害者は運良く就活での面接を突破できても、その「特性」によりコミュニケーションが上手く出来なかったり、仕事でミスを連発しするなどして適応障害を発症したり退職を余儀なくされその後引きこもりになる事例もある。

では、このような悲劇を避けるにはどうしたら良いのだろうか。うつ病や適応障害を発症しても元の職場に復職したり「特性」に理解のある企業に転職出来れば最悪の事態(引きこもりなど)になる事はない。

一つめは、クローズド就労で大企業に入社することである。従業員50人以上を雇用している企業には産業医を配置することが労働安全衛生法により義務化されている。適応障害などになっても産業医と面談することができ、医師の判断によっては休職制度を活用できる。

産業医制度の対象外である中小企業では、もし適応障害などになっても産業医の面談が出来ず、またそれによって休職することも出来ないため、そのまま「自己都合退職」になりかねない。そもそも経営的に余裕がない中小企業はそのような「問題のある」従業員を雇い続けることが難しいのだ。

二つめはオープン就労で大企業に入社することである。今では企業や官公庁に一定の割合で障害者を雇用することが義務づけられている。大企業は従業員数も多く、多少障害者が入ってきてもダメージ(生産性の低下)は少なく、ちょっとした事務や雑用を任せられることもできる。大きな組織になれば仕事も細分化されており、発達障害者のキャパシティを超える心配も(中小・零細企業と比べて)少ない。

では、どうすれば大企業に入社することができるのか。身も蓋もないことを言うと勉強をして一つでも偏差値の高い高校・大学に入学することである。良い大学を卒業すればそれだけ大企業に入社できるチャンスも広がる。結局近道は無いのだ。それは健常者も障害者も同じである。

皆さんには障害者のライフハックと努力を組み合わせて幸せになってほしい。


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