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店舗設計士の日常

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ステキなお店作りのヒントや、コツなどをプロ目線からお伝えします。インテリアデザイナーとして過ごす日々の出来事や趣味の話も。
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#教育

森のようちえん卒園式、娘を4年間通わせてみて

森のようちえん卒園式、娘を4年間通わせてみて

森のようちえん、という活動を知っていますか?

もともとは北欧発祥の、園舎がなく森で過ごす保育をする活動です。

人工的な遊具をあまり使わずに自然の中のもので工夫して遊んだり、雨の日も雪の日も屋外ですごしたり、基本になる思想はあるものの他の幼児教育よりもゆるいのが特徴です。

幼児教育というと、世界三大幼児教育が有名です。モンテッソーリ、シュタイナー、レッジョ・エミリア。都内なら「まちの保育園」さ

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こどもをちゃんと起こすべき?寝かしておくべき?

こどもをちゃんと起こすべき?寝かしておくべき?

娘が生まれて早6年。気づけば今年の春から小学生。

それはつまり、僕も父親6年生なわけで、仕事ならキャリア6年ならもはや新人とは呼べないわけで...

でも、娘の身体的な成長とは裏腹に、父親としての成長はまだまだな感じです。

6年やってもいまだにダメなのが...

・おもちゃの片付け
・登園前の準備
・朝の早起き

この3つが、いまだにできないわが娘。

僕は基本的に「自分にできないことで他人を

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自分で決めさせる育児について

自分で決めさせる育児について

育児って、自分が受けてきたことを自分のこどもにも受けさせがちらしいんですよね。例えば、お母さんが大卒の場合、そのこどもにも大学卒業レベルまでは教育をしたくなるみたいです。

エビデンスなしで語るとあれなんで、ちょっと根拠おいておきますね。国立教育政策研究所の、国のお金を投じて行った調査研究の結果レポートです。

こういうの見るの苦手な人の為にザックリ要約すると、こどもの学歴に対して父親の学歴は影響

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ネタ作りにはコンテンツの畑を作ろう

ネタ作りにはコンテンツの畑を作ろう

スキをつけてくれている人のnoteをたまに見に行って思うのだけれど、note書いても読まれないと悩んでいたり、フォロワー増えないと悩んでいる人には共通点がある。

それは、話があまりおもしろくないのだ。

いや、バッサリ斬りすぎた。ごめんなさい。

つまらなくはないけれど、おもしろくもない。毒にも薬にもならない当たり障りのなさ、一見すると主張があるようでいて、読んでみると主張に根拠や思いが乗ってい

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デジタル時代のウェルビーイングを考える

デジタル時代のウェルビーイングを考える

先日、設計させてもらった三鷹の美容室で髪を切ってもらっているときにdマガジンでWIREDを読んだ。特集は「DIGITAL WELL-BEING」というお題目。

いま人類が必要とする「ウェルビーイング」の意味を問い、その可能性を更新する今号。

その世界観を描写する表紙のロボットは弐瓶勉によるデザイン、そしてCGに白組によるオリジナル。自然を積極的にハックする「WIREDリトリート」からスタートし

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もしも自分の娘が障碍児をみて「怖い、こうなるのは嫌だ。」と言ったら?

もしも自分の娘が障碍児をみて「怖い、こうなるのは嫌だ。」と言ったら?

cakesの有料会員になってもう数年たつのだけれど、入れ替わり立ち代わりの連載の中でも楽しみにしているものがいくつかある。

その中の一つが写真家 幡野さんの連載だ。同年代であり、近い年齢のこどもを持つ父親。そして、僕が父を失った白血病と同じく血液ガンである多発性骨髄腫を患われている。

そんな幡野さんの写真もだけれど文章の切れ味も鋭くて、そして質問の選球眼も毎回唸らされてしまう。今回のは特に色々

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目を養い、手を練れ

目を養い、手を練れ

常々ず〜っと思っていることなのだけれど、デザインのうまさと絵のうまさや表現技術のうまさは比例しない。

絵のうまさとは何か?の定義にもよるけれど、いわゆる細密描写やリアルな絵を描ける再現技術と、そこに個性を付加する表現技術は似ているけれど若干違う。

そこをはき違えると、いつまでたってもパッと見は上手な絵だけど心が動かないコピーを量産するだけになってしまう。

かたちをとれることは重要ではないデッ

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一皮むけろと言うけれど

一皮むけろと言うけれど

幼児を育てているとよく遭遇するのだけれど、彼らは何の前触れもなく突然脱ぎ出す。着ているものを1枚だけ脱ぐのかと思えば、一気に全裸になり走り去っていく。

思い返せばオムツ替えのほんのわずかな隙でハイハイで脱走していたし、今も風呂上がりには着せたと思ったパジャマや新しいオムツがいつの間にか脱ぎ散らかされていたりする。まるで何かの忍術のようだ。

なぜこうも脱ぐのか?暑いのか?暑くて着たくないならわか

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削るとは、尖ること

削るとは、尖ること

日本ではほぼ全員が小学校の頃に義務教育で加減乗除を習います。足し算、引き算、掛け算、割り算。で、最初に習うのは足し算で、次に習うのが引き算。

これは何も数字に限った話ではなくて、文章でも設計でもデザインでも料理でも同じなんです。最初に技術や知識の足し算、それができてからいらない所を見極めて取捨選択して削除する引き算、無駄を省くことが大切。

でもこれって、足し算よりも難しいんです。

文章の足し

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田んぼメシ2019@お米農家やまざきさん

田んぼメシ2019@お米農家やまざきさん

連休も終盤の土曜日、早朝から準備をして茨城県某所にあるお米農家やまざきさんの田植えのお手伝いへ行ってきた。

やまざきさんは通称おこめやまさんと呼ばれる、おそらく日本有数のマルチに活躍する米農家さん。最近NHKにも出ていたりしたその活躍っぷりは公式WEBやInstagramなどを見てもらえればよくわかると思う。

もともとはフードスタイリストの妻のつながり。妻が駆け出しの頃にお世話になっていた料理

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妻という名の怪獣の懐柔方法

妻という名の怪獣の懐柔方法

かれこれ結婚してから6年たとうとしている。6年の間に長女と次女が生まれ、独立してはじめた仕事の売り上げは4倍近くになり、僕の体重も10kg増えた。

6年間、つまり2190日を過ごすあいだに、実にいろいろな事があった。

あれほど美しく可憐で全てが満たされていた女神は、育児と家事の合間に修羅に変身するようになってしまった。

いや、いまでもキレイな人だなぁ・・・と思うし、この人と結婚できて良かった

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こどもは夫妻の負債なのか?

こどもは夫妻の負債なのか?

僕らの住んでいる日本という国が少子高齢化でヤバいというのは、それこそもう20年前くらいから耳にしてきた気がする。

どれくらいヤバイかは総務省あたりの資料を見てもらった方がいいから、知らない人はこちらをどうぞ。

まぁ、要するに人口減&高齢化で国の全産業が沈んでいって、社会保障は吹き飛び、インフラ整備はお金も人手も追いつかず、荒廃した北斗の拳の世紀末ヒャッハー!な未来になる確率が高いらしい。

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上手じゃなければ楽しくない、という呪い

上手じゃなければ楽しくない、という呪い

デザイナーという仕事柄、スケッチを描いたり簡単な絵で説明することが多い。だから周りからすれば絵が上手い人というくくりになるんだけれど、本人は全然そうは思えていない。

専門職という道を選べば、必然的にそこを目指す数多の人たちとの競争になる。どうしたって技術の上手い下手はついてまわってしまう。

僕は運良く入学→卒業→就職→独立と進んできたけれど、じゃあここに来るまでに競い合った他の誰よりも技術的に

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和のデザインと陰翳礼讃

和のデザインと陰翳礼讃

以前、オススメのデザイン本を紹介したnoteを書きました。その中で僕は一番最初に谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」という本を紹介したのですが、本日はなぜそれを紹介したのかをもう少し深掘りします。

陰翳礼讃という文化資本
陰翳礼讃はタイトル通りの暗闇万歳!といった内容なのですが、その根底には鎖国を経て文明開化に至った日本独自の文化の魅力とは何なのか?を綴っています。

日本が誇る文豪、谷崎潤一郎による翳りの

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