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【読書感想文とたまに日記】 しがないデザ科の大学生。 散歩しながら心に写るよしなしの記…

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【読書感想文とたまに日記】 しがないデザ科の大学生。 散歩しながら心に写るよしなしの記録。 映画と本を見て思ったことを穿った目で綴りますね。 就活が結構おもろかったので体験談も。

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就活生よ、赤潮に飛び込むな!

大学4年生。就職活動に邁進する時期。 かくいう僕も633制から余分に4年飛び出した 学生の縁に立たされた就活生だ。 先に言っとくと僕自身は就活を終えあとは卒制を完成さ…

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2年前
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僕とあなたの輪郭/デザインの輪郭

あらすじ 世界的に活躍する工業デザイナー深澤直人が、デザインについての自身の考え方や今の自分を形作った道のりなどを 40のテーマで語る。 デザイン思考は「わたし…

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「ガクチカ」が強い生き方をするのも悪くない

※直接的に就活の話がしたいわけではありません。ご留意ください。 _____________ はじめに 「ガクチカ」とググってみると検索候補のいくつ目かに必ず 「ガ…

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僕らは皆んなマジョリティでマイノリティ! /アクセシブルデザインの発想

声を集める土壌を作る ・「マイノリティ」は気付けない 「類は友を呼ぶ」と言うように人間には似たもの同士が集まる習性がある。 この事象は心理的側面から見ても本当ら…

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共感できない人との付き合い方

僕は一年ほど前から高校時代からの友人とルームシェアしている。 家族でも恋人でもない関係の人と1つ屋根の下に暮らすルームシェア。 みなさんは「ルームシェア」と聞く…

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Z世代はドクターペッパーの夢を見るのか

突然だが僕は炭酸が飲めない。 嫌いと言うよりも、身体との相性が悪く気持ち悪くなる。 飲んだら気持ち悪くなるという条件反射の嫌悪に近い。 僕にとって清涼飲料はパブロ…

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本物のミニマリズム/人と物7 秋岡芳夫

物の持つストーリーに介在すること 本書のテーマになっている「愛着」「愛用」の度合いはユーザーが物が持つストーリーにどれだけ介在することができるのかによって決まる…

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バイアスと裏付けのお話/イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る

私がこの本を読んだ率直な感想は「時代錯誤で理屈っぽい論調だな」というものだった。コロナ禍によって社会的に大きな変革が起こる前に書かれたものだから現在に対応しにく…

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ブレードランナー1982/フィクションとリアリティ

あらすじ ブレードランナーというと映画マニアにとって切っても切り離せない作品である。ストーリーはあまりにも描かれていない部分が多く初見では本筋を理解することが難…

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GPSと個性の話/自分が納得するための走書

突然だか僕という人間は超がつくほどの方向音痴と左右盲だ。 運転中に助手席に座っている人から「交差点を右折して」と急に言われると高確率で左折してしまうし、目的地まで…

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振幅

平穏だ。昂っても沈んでもいない、真ん中である。 いつからか思い出せないがずっとそう。 幸せかと聞かれればそうではない 不幸かと聞かれればそうではない "平穏な心" …

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時速820円

高校1年の年の瀬、どうしてもお金が欲しかった僕は歩いて5分のところにあるファミマでアルバイトを始めた。 と言うより鬱屈として解像度の低い日常を揉み消すためにだ。 …

ぎんじ
4年前
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就活生よ、赤潮に飛び込むな!

就活生よ、赤潮に飛び込むな!

大学4年生。就職活動に邁進する時期。
かくいう僕も633制から余分に4年飛び出した
学生の縁に立たされた就活生だ。

先に言っとくと僕自身は就活を終えあとは卒制を完成させるのみ。
※各位、多分に心の支援を頂き大感謝しています。

コロナ禍の就活を経験した上で感じた僕なりの就活の掟を後世のためにも残しておこうと思う。

タイトルに据えた「赤潮に飛び込むな!」が僕の中でのナウい就活攻略法だ。

「井の

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僕とあなたの輪郭/デザインの輪郭

僕とあなたの輪郭/デザインの輪郭



あらすじ
世界的に活躍する工業デザイナー深澤直人が、デザインについての自身の考え方や今の自分を形作った道のりなどを
40のテーマで語る。

デザイン思考は「わたし」という人間の輪郭を知ること

「自分自身が何者か」という問いはこれまでの対人関係の中で幾度となく考えてきた。特に自己分析を重ね、他者に自分を売り出す就活においては誰しもが通ってきたことだ。

個物や個人がさまざまな変化や差異に対し

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「ガクチカ」が強い生き方をするのも悪くない

「ガクチカ」が強い生き方をするのも悪くない

※直接的に就活の話がしたいわけではありません。ご留意ください。
_____________

はじめに

「ガクチカ」とググってみると検索候補のいくつ目かに必ず
「ガクチカ_ない」と出る。

僕自身は就活をしていく中であまりガクチカの質問に困った経験はない。
僕自身は興味対してアクティブに行動を起こすタイプでその中で得た知見や身につけたスキルを紹介する自己紹介フェーズだと思っていた。●

これから

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僕らは皆んなマジョリティでマイノリティ! /アクセシブルデザインの発想

僕らは皆んなマジョリティでマイノリティ! /アクセシブルデザインの発想

声を集める土壌を作る

・「マイノリティ」は気付けない

「類は友を呼ぶ」と言うように人間には似たもの同士が集まる習性がある。

この事象は心理的側面から見ても本当らしい。
「類似性の法則」と呼ばれ、自分と共通点が多い人に対して親近感を持つ傾向を指す。

特にハンデを持つ人々はコミュニケーションにおいて共感を大切にするからこそ、似た属性や感じ方をする人と共にする方が、自分を肯定できるため安心する傾

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共感できない人との付き合い方

共感できない人との付き合い方

僕は一年ほど前から高校時代からの友人とルームシェアしている。

家族でも恋人でもない関係の人と1つ屋根の下に暮らすルームシェア。
みなさんは「ルームシェア」と聞くとどんなイメージを持つでしょうか。

「家賃や生活費が半分になり経済的」
「賑やかで楽しそう」
といったポジティブなイメージ。

そして、
「価値観や生活文化の違いで揉めそう」
「プライベートの時間がなくなりそう」
といったネガティブなイ

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Z世代はドクターペッパーの夢を見るのか

Z世代はドクターペッパーの夢を見るのか

突然だが僕は炭酸が飲めない。
嫌いと言うよりも、身体との相性が悪く気持ち悪くなる。
飲んだら気持ち悪くなるという条件反射の嫌悪に近い。
僕にとって清涼飲料はパブロフの犬的な嫌悪感がある。

だけど偶に、半年に1回くらい猛烈にドクターペッパーが飲みたくなる。

そう、それが今なのだ。

先述したように、僕は僕が持つ特性が故に清涼飲料事情に明るくないが、どうやらドクターペッパーは世の炭酸飲料の中でもク

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本物のミニマリズム/人と物7 秋岡芳夫

本物のミニマリズム/人と物7 秋岡芳夫

物の持つストーリーに介在すること
本書のテーマになっている「愛着」「愛用」の度合いはユーザーが物が持つストーリーにどれだけ介在することができるのかによって決まる。つまり愛用するということは自分によってストーリー性のある所有をすることと言える。

消費社会の象徴とも言える使い捨て品は言うなれば「結果としての所有」。つまり目的を果たすために「これでいい」としょうがなく持っている妥協や代替だ。使い捨

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バイアスと裏付けのお話/イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る

私がこの本を読んだ率直な感想は「時代錯誤で理屈っぽい論調だな」というものだった。コロナ禍によって社会的に大きな変革が起こる前に書かれたものだから現在に対応しにくいことは仕方がないが、コンセンサス偏重による経済低迷を打破したサッチャー時代のイギリスをロールモデルにしてアベノミクスと相違する点を並べているため、比較により論理的に解釈を述べているというよりは批判で完結しているという印象だった。

また「

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ブレードランナー1982/フィクションとリアリティ

ブレードランナー1982/フィクションとリアリティ

あらすじ

ブレードランナーというと映画マニアにとって切っても切り離せない作品である。ストーリーはあまりにも描かれていない部分が多く初見では本筋を理解することが難しい。しかしそれでもSFの金字塔と言われているのは綿密に構成された世界観と余白の残るストーリーがたくさんの示唆を産みカルト的な人気を博したからだと言える。

ブレードランナーが持つカルト性

私がこの作品を初めて見たのは中学生の時だった。

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GPSと個性の話/自分が納得するための走書

GPSと個性の話/自分が納得するための走書

突然だか僕という人間は超がつくほどの方向音痴と左右盲だ。

運転中に助手席に座っている人から「交差点を右折して」と急に言われると高確率で左折してしまうし、目的地までの経路を人に尋ねても基本的に理解できない。自分が助手席に乗ってドライバーに道案内なんてもってのほかで「あっち、こっち」しか指示ができない無能アシスタントに成り下がる。「右と左なんて箸を持つ方でわかるだろ」という声が恵方から聞こえてくるが

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振幅

振幅

平穏だ。昂っても沈んでもいない、真ん中である。
いつからか思い出せないがずっとそう。

幸せかと聞かれればそうではない
不幸かと聞かれればそうではない

"平穏な心"
仮にHappy/Unhappyゲージがあるのであればそれは50%では無い。
多分55%くらい。幸と不幸の臨界点より少し上の微々たる往来。

平穏のアベレージから大きく逸脱することなく生きていると
大概のトラブルも心を害すことなく受

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時速820円

時速820円

高校1年の年の瀬、どうしてもお金が欲しかった僕は歩いて5分のところにあるファミマでアルバイトを始めた。
と言うより鬱屈として解像度の低い日常を揉み消すためにだ。

面接とオリエンテーションを済ませ、最初の責務は節分に向けた恵方巻きの五月蝿い朱色の予約用紙を3つ折りにすることだった。

脳機能を1割しか使わず、小学校低学年でもできる作業に研修時給820円が発生するという事実に胸が踊ったことを覚えてい

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