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仕事

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仕事にかんする話です
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#人間関係

駅で休めない馬を案じる

駅で休めない馬を案じる

私にとって弟のようでもあり、兄のようでもある友人がいる。

彼はとても頭の回転がはやく、判断も行動もはやい。

でも、そういう人は上司とか先輩にこき使われやすくもある。「あの馬はよく走る馬だね」みたいな感じで扱われてしまうのだ。

もちろん、それによって周囲から高く評価される。じっさい、私が買い物に迷ったときなんかは、彼がすごくスピーディに、かつ正確に導いてくれる。

🐎

それはそれで嬉しいの

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実在しない理想の顔をもとめて美容整形を繰り返していいものだろうか

実在しない理想の顔をもとめて美容整形を繰り返していいものだろうか

他人と話す場面が多くなってきた。私にとって、それはとっても嬉しいことだ。私は、人と話して、そして心から笑う瞬間がなにより幸せだからだ。

今は複数の学校で英語の授業をしている。生徒とも話すし、とうぜん上司や同僚とも話す。プライベートの時間には、スケボーパークでいろんな人と話す。

そのとき、「正しさ」をどれくらい追求するのがいいのかな?と考えるようになった。

たとえば授業でいうなら、いちおう台本

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風潮にのまれて

最近このブログにお金の話ばかり書いている。

久しぶりに前職の友人と会った。当時の彼は大学生で、今はもうサラリーマンの3年目になる.....いや、4年目か5年目かもしれない。

彼は社内の上司や先輩から、みょうに転職の話題を持ち出されるらしい。なぜ?

彼自身、先週末には心身を病み、仕事を休んだそうだ。

なにより心配なのは、彼が会社から低く評価されているのではないことだ。それなのに転職の話をされ

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努力の前提

努力の前提

努力が実を結ぶためには、まず再現性の高いことにチャレンジしている、という前提が必要だと思う。

私はいろんな職場で「PDCAサイクル」という言葉を聞いてきた。さいしょに聞いたのは、ITパスポートという資格を取るための試験だった。

PDCAサイクルとは、かんたんにいうと「やってみて、観察して、またやってみる」という動きのことだ。

会社でも聞いた。教育実習でも聞いた。今も聞く。
サラリーマンも教師

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集団行動のうまさと優秀さをごっちゃにして測ることに残酷さを感じる

集団行動のうまさと優秀さをごっちゃにして測ることに残酷さを感じる

再テストの採点が終わった。

その結果を科目のリーダーに提出したところ、お互いに空気を読み合うことになった。

再テストを受けた生徒は、限りなく留年に近いギリギリの成績を持っていた。そこで、「授業態度がよかった」という理由によって、なんとか進級できるくらいの成績に調整したのだ。

これがズルなのかそうでないのか、私にはわからない。彼は実際にそこそこいい態度で、積極的に授業を受けていた。テストの点数

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トゲトゲしさは黄色い信号

トゲトゲしさは黄色い信号

みょうにトゲトゲしい人と話すことが増えた。

たぶん年末だから、いろんな人が忙しくなっているのだと思う。

ただ目の前の用事に対して焦っているだけならまだいい。そのうえに、来年やることへの心配がプラスされると、精神的な落ち着きはまるでなくなってしまう。

🧵

必要以上にイラついている人は、たいてい誰かにプレッシャーをかけられている。へたすると、うつ病になる直前みたいな状態だったりもする。

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頭のよさとは自分や人を守る力で、頭の悪さとは自分や人を責める力だと。

頭のよさとは自分や人を守る力で、頭の悪さとは自分や人を責める力だと。

このところ、いろんな大人や少年少女から「私は頭が悪いので」という意味のことを聞く。

それは謙遜というより、ちょっとした諦めのようだ。

今日は、ある学校で授業をした。教室のうち半分の生徒が熱心に私の話を聞き、あとの半分の生徒は談笑するか、眠っていた。

生徒たちは、ちょうど教室の前のほうと後ろのほうでそれらのグループに分かれていた。ほんらいの席順ではないが、私は生徒にとって快適なポジションならべ

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ざっくり言うと「プロになりたいのであって、アマチュアではダメ」ということらしい。

ざっくり言うと「プロになりたいのであって、アマチュアではダメ」ということらしい。

「自己実現したいが、他人がそれを認めてくれないことには実現しない」という内容の悩みを連続で聞いた。

その事実そのものは、悩みの種ではない。ただの事実なのだから。

じゃあなぜ彼らはあんなに悩んでいたかというと、「他人がそれを認めてくれないだろう」と思っているからだった。

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さらによくよく話を聞いてみると、どうやら彼らは特定のジャンルの人たちに、特定の形で認めてもらいたいようだった。

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じゃあ昔ながらの働き方やお金の稼ぎ方はもう通用しなくなったのだろうか。

じゃあ昔ながらの働き方やお金の稼ぎ方はもう通用しなくなったのだろうか。

フリーランスの仕事で、アート思考が大切だよとか、哲学的な思考をもって仕事しましょうみたいな内容の記事をいくつか書いた。

今でも、それらは大切だと思う。

ただ、どうもここ数年、「好きなところで好きなことを好きな分だけやってお金を稼ごう」というメッセージへの要求が増えているような気もする。

それはもちろん、ここ数年で社会のありかたがガラッと変わってしまったからだろう。

🐣

じゃあ昔ながらの

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そういう価値観のもとでは、何もしないことはとても悪いことのように思える。

そういう価値観のもとでは、何もしないことはとても悪いことのように思える。

仕事してないことを「何もしてない」と言うことがある。

ニートの人に対して、「あの人は何もしてない」というふうに使う。

本当はいろんなことをやっていると思う。ただ、たぶん生産的なこととか、社会のためになることをやってないんだよ、みたいな意味で「何もしてない」と言うのだろう。

👞

初対面の人に対して「何やってるんですか」と尋ねたら、それはほとんどの場合、職業が何なのかを質問されてることになる

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彼らはヘタすると、「正社員」という立場のために、倒れるか倒れないかギリギリまで走らされているのではないか。

彼らはヘタすると、「正社員」という立場のために、倒れるか倒れないかギリギリまで走らされているのではないか。

ちかごろの正社員というのは、より少ないお金でどれだけ多く働いてもらうか、ということを追求されているような気がする。

私の友人が、会社内のポジションを変えられたり、いろいろと忙しかったりして、それで精神的にも肉体的にもつぶれそうになってしまった。

それも一人ではない。いろんなところでいろんな友人がそんな状態になっているから、たまらない。

彼らはヘタすると、「正社員」という立場のために、倒れるか

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「ひとりじゃない」の光と影

「ひとりじゃない」の光と影

転職活動もひと段落した。新しい生活を整えるのは、とても疲れる。

でも、忙しいときや疲れたときに、「あの人も頑張ってるんだろうな」と思い出すだけでちょっと元気になれる。

私よりはるかに大変な生活を送っている友人もいるし、私より深い傷を背負っている友人もいる。

彼らが直接「元気を出しなよ」と言ったわけではないけれど。

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私はたいていの試練に一人で立ち向かってきたので、そういった感覚が薄か

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教育実習と"See you"の意味

教育実習と"See you"の意味

20年ぶりに中学校へ通った。教育実習だ。

私は英語を教えた。ベテランの池谷先生が私の世話係についてくれた。

授業は、まず英語で"Good morning, everyone."とあいさつしてから始まる。そして英語で曜日や天気を質問して、生徒に答えてもらう。

授業の最後には教師が"See you"と言う。生徒は"See you"と返事する。

生徒たちは、信じられないくらい英語の能力が高かった

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もう1往復しよう、けんかしないために

もう1往復しよう、けんかしないために

spoonで他の人の配信を聞いて、あることに気がついた。

それは職場で起こるトラブルにも共通していた。

口頭だけでむずかしい会話を進めると、たいていうまくいかないのだ。

私は以前の記事で、話すスピードが速いと会話が荒れるという意味のことを書いた。

でも、それだけじゃなかった。例えばスマホかパソコンを使って文字だけで会話をする場合は、

①言葉を考える
②文字を書く
③書いた文字を見る
④送

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