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思想家の休日

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2023年5月の記事一覧

歓喜

歓喜

ころがる死骸や、惑星の破片、偏執と変節の合間に備わる機械的な風、抑止力や、よくある風景のチアノーゼ、星の汗を撫でる凄艶な女性の指、寛容な今朝に相槌を打ち続ける海鳥、強風に巻き込まれ、位置的な何かに苦しむ君の虚勢、はびこるジレンマが、今を拘束して、鮮明なものすら、見え難くさせるような世界の中に溜まる欺瞞や不満足や斡旋、果たすべき意味や、犠牲になるだけの今、たちまちは、いびつな関係性により、今に孤立し

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充電

充電

私自体が愛である。反響する思いを交換する原子や素粒子や、理解や、真似事や錯乱、あらゆる変換を終えた帰り道の緩やかなカーブ、感情を落とした女の子たちが集める枯葉や、何かの切り抜き、レジスタンスや、シンガロングや、眼前を泳ぐ社交性がある魚たち、さんざめく狂気により破壊された実体という器に注ぎ込むべき物質、ああ、物質、たどたどしい言語の隣にも、物ばかりがあふれているし、ふれあうほどに激しい振動、愚鈍な私

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耐性

耐性

救いようもない美しさの最中、自分に落ち度はない、と、妨げる暗雲、朗報です、君を乗り越えることができました、と、語る君の嘘、全体主義的な汗、タントラと秩序、文明は退化し、加算される原理に押しつぶされ、理由を失っていくし、幾許かの可能性すら、圧縮され、権限を失い、今に裁かれる。死とは、何重にも折り畳まれ反復することである、と、カタルシスに至る君たちの焦土、寛容な者にこそ、訪れるジレンマ、愛とは、戦争で

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転換期

転換期

災いばかりを加速させる鳥たちの嗄声、過失ばかりを謳う動機たちや、末端に虚い続ける定めを切り裂く猫の爪、誇大妄想により麻痺した左心房やら、スワヒリ語を話すダチョウに乗って、連綿たる恋情の橋を越え、低気圧に苦しむ偶像崇拝の彼方、過信ばかりの君たちの進化論なんかに参加したくないし、乖離していく物陰に潜む代償なんて、支払いたくもないし、暫くの間、端末を破棄して、セオリーには、決して服従せず、接続され、あた

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警報

警報

愛という物質を摂取し、今を簡単に飛び越え、怠惰な値に締め出れ、惰性で引き延ばした生命も間延びし、意識を止血して、未だに絶望からしか希望は生まれにくいし、輝く未来にすら見捨てられ、水溶性の憎しみや、乖離していく現実、物事の総意に騙されてしまう結末、迎合される真実を崇める消費者たち、永遠性に囚われた欠如を孕んだ悪意が迫り、解消されない痛みや、うやむやにされた原理、整合性すら損なわれ、そこかしこに現れる

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飛翔

飛翔

世界の終わりを望遠鏡で覗いて、知識を耕す君の下腹部に備わる森羅万象、木々たちが促す回答により、倒壊していく意識、つぶさな知識などを破壊して、儀式的な何かにより、祭壇に祭り上げられる隙間から溢れる愛のようなものによる妨げやら定理、定期的な苦しみやら複製や復元、意識的な枷やら、世界を狭める恐ろしい試みを続ける雇用管理、景色から派生する面影を漂う既製品たちの群れ、立場を謳いながら、持ち寄られた罪や意味を

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固執

固執

エネルギーとして、ネットワークをうごめく獣として、数百年は生きて来た孤独な森を降りて来たツァラトゥストラの背中、発信機を壊した後、すべての関わりを振り払い、また、孤独な森に帰るまでのお話を聞かす母親、あてがれた結末に駆逐された春、五月雨により枯渇していく精神の迎合、蝕まれる余韻と、インタラクティブな衝動による焦燥感が食い込む身体、国籍すら不要で、不潔な生業や、馴れ合うほどに離れていく人々の心音、発

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隘路

隘路

走り去る永遠、陰影に悶える君の精神の焦土、自堕落な船に乗り、暗澹とした記憶を過剰摂取した人々の化石、燃料とは、儚い犠牲により、成り立っていたのか、と、加算する原理は、依然として、金儲けだけを考えるから、勘違いして、完治しない苦悩に苦しむのである。不機嫌な挿入歌、意識に嵌められた枷、猛烈な恋の汚穢、刹那に突き刺さる癖、みんなストレスが溜まってるらしく、ルサンチマンが高く売れるらしい、と、井戸端会議し

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回路

回路

水面を走る羽虫の幼虫たちのリビドー、理論上の敗北を許した学者たちが石に変わるまでの原理、理性などは、所詮は死滅したのだ、と、悲しみに暮れる彼女の湿度、逡巡している間に、アイロニーとは加速し、今に枷に変わるらしい、と、複製された真理が謳う合間に輪唱する差異やら神話、煩わしい結末を加工しながら、シナプスに迫る背徳感やら、過食気味の君の緩慢な命、最たる意味もなくなり、ここで摩耗し続けた精神は、今にも形骸

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偽装

偽装

デリカシーもなく入り込む背徳やら、スーパーのお得情報、あらゆる兵器による包囲網を潜り抜けて、アンチテーゼを唱えるディーバたちを、ぼんやりと眺める思春期の機密事項、短絡的な犯罪が理由が加速する第三世界での人混み、モラルなんてものは、強制労働させられるための、強迫的なルールのようなものだ、と、まだ、十歳そこそこの子供が、煤煙で汚れた顔をして、目の奥の深い喪失感をかき消すような仕事の合図のサイレンの音、

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記憶

記憶

曖昧な灯りを消して、空腹を癒す人工甘味料の雨、足跡をかき消す風、狂信者たちがたむろする現時点、衰亡するだけの国家、接続を繰り返す幼稚な闇や悩み、夭折した君たちが天使になって、幾つもの目で縫い付け、軽薄な理論や理想を企て、惰性で引き伸ばした現在、空白を埋め尽くす虚飾や虚栄の残り滓、元凶である憎しみから孵化したヒヨコ、紊乱な衝動を吐き出す記念碑、分断されるほどに、幼稚になっていく政治や、行方不明の感情

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飛翔

飛翔

余計な言葉が枯らす大地、代償なんかを謳うレボリューションの結末、腫れた太陽をぼんやりと眺めながら、ラードが浮かぶ中華スープの表面を鏡にして占う毎日、湿地帯で蠢くワニの背中、背面では、世界は始まることを辞め、ずっと私の背中について来ていて、機械的な過ちを半径に吐き出しながら、絶えず行方不明になる曖昧な幸福を蹴散らし、自らの正解に帰り着き、やさしい言葉だけで透過していく結末、ジリジリと肌を焼く太陽の隣

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不可欠

不可欠

狂ったように散漫な胃袋に詰め込んだ行方不明の希望、遊覧船を撃ち落とす鳥の化け物たちや、憂愁に平伏す夕焼けの馬鹿野郎、水仙に乗る羽虫の超古代文明や、コーヒーメーカーに溜まる黒黒とした感情の住処、過信ばかりで、日照り続きの日常にスパイスを与える云々と語りかけるコマーシャルの悪意、ひとつも、自由意志なんてものは存在せずに、我思うほどに、我なんて無くなってしまい、誰かの意見に染まり、可視化しているものです

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快晴

快晴

あるなしなんて、誰にも決められるものではないし、複雑に乖離した理解がうたう正解に騙されてばかりいるし、気を抜かないように、情報に引き摺られないようにして、浄土へと向かう坊主たちの後ろ姿、がらんどうになった身体につめこまれた、キャラメル味のポップコーン、硬質な現状をやわらかくさせるための母の手、願い事も遠ざかる他人ばかりの家、現前で果てた命に、もう一度息を吹き込む芸術家、さびれた進路を歩き、崩壊した

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