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なんとなく日記

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日々の生活のなか、ふと思い立ったことを、つらつらと書いていきます。
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2023年11月の記事一覧

風邪をひくと奥歯が痛いよ。

風邪をひくと奥歯が痛いよ。

久方ぶりに風邪をひいた。どちらかといえば体は丈夫なほうで、ここ数年は体の調子を崩したことはない。

それがつい最近、結構ひどめの風邪にかかってしまった。どうやら、北国の冬の洗礼をうけてしまったようだ。秋と冬の境目の天気が不安定な時期の、まるでジェットコースターのような気温の寒暖差に体が耐えられなかった。

16年前に地元を離れて以来、京都・大阪・千葉と、雪がほとんど降らず寒さがそれほど厳しくない地

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名前も知らないどこかの誰かが、

名前も知らないどこかの誰かが、

すっかり夜も更けた午前1時過ぎころ。めざしを肴(さかな)に、日本酒をくいっとあおる。これこそまさに至福のとき。僕ももうすっかり、胸を張って誇れる一人前の「おっさん」になったんだぜ。

基本的には朝型人間の僕だけれど、最近はなぜか宵っ張り(よいっぱり)になりつつある。昨日はなんと、午前4時まで起きてしまったのだ。

撮りためた写真のフォルダをあさる。こうやって写真を見返してみると、たくさんの写真に他

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君もどっかで見てるんかな。

君もどっかで見てるんかな。

長かった電車旅が終盤を迎えた。新庄駅から酒田駅へ移動するため、バスに乗りこむ。なんでも、トンネルの工事に伴い、しばらくはバスでの代行輸送なんだそうだ。

「乗客が少ないので、好きなように座席を使ってもいいですよ」

バスの運転手のアナウンスが車内に響き渡る。荷物が多かったから、めっちゃラッキーだ。隣の座席にザックを、通路にはスーツケースを置く。スーツケースは動かないように横に倒した。

背もたれを

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街並み、つながる、音楽。

街並み、つながる、音楽。

赤信号で止まった。

目の前には、懐かしい街並みが広がる。学生時代によく訪れた商店街だ。

通りには、喫茶店や雑貨屋など、さまざまな種類のお店が軒を連ねている。当時はなかったお店もたくさんあり、すっかり様変わりしたようだ。

この通りは、学生時代によく散歩した。ソニーのウォークマンにつないだ有線イヤホンを耳にはめ、気の向くままにのんびりと。ここを散歩するときは必ず、Rickie-Gのam8:59を

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朝焼けが街を静かに。

朝焼けが街を静かに。

家からほど遠い市街地にある友人の家に泊まったとある日のこと。慣れない環境のためか、いつもより眠りが浅く、早朝に目覚めてしまった。

枕元に無造作に置かれたスマホを手に取り、スリープモードを解除した。その瞬間、光の束が双眸(そうぼう)へ向かって押し寄せる。一気に目が覚めた。これじゃ、二度寝もできなさそうだ。

そこで僕は、コンビニに朝飯を買いに行くがてら、散歩をすることにした。気持ちよさそうに布団の

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限界集落に冬が来た。

限界集落に冬が来た。

「強い寒気が南下する影響により、明日は全国的に冬日となるでしょう。とくに、北日本は積雪や吹雪に十分に注意してください」

いつもは外れがちな天気予報が、久々に的中したような気がする。ふと思い返した気象予報士のお姉さんの顔は、こころなしか自信に満ちているように思えた。

温度計が示す部屋の気温は6.4℃。室内だというのに、吐く息が白い。窓から外を見やると、あたり一面が真っ白に染まっていた。とうとう来

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どこまでも、どこまでも。

どこまでも、どこまでも。

電車で旅をするときは、先頭車両に座ると決めている。だって、線路を眺められるから。

先頭車両の車窓からまっすぐとのびる線路を、何も考えずにただただ眺め続ける。

この線路の先には何があるのだろうか?どこまでも続いているのだろうか?などと考えることもない。

ぼんやり、ぼんやりとした時間が流れる。気づくと30分ほどたっているなんてこともざらにある。

遠くに明かりが見えてきた。駅のホームだ。電車が速

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ハロー、ヘロー、ハロー。

ハロー、ヘロー、ハロー。

起床間際の夢に出てくるのは、ずるい。だって、忘れられないじゃん。

せめて、ぐっすり就寝しているときにでも、出てきてくれればよかった。そうしたら、目覚めたときには、君のことなんて綺麗さっぱり忘れているのに。

それにさ、出てくるだけならまだしも、楽しそうに話しかけてくるんだも
ん。昔僕に見せてくれた、屈託のない笑顔でさ。ほんま、参っちゃうぜ。

あぁ、笑ったときに細くなる目尻、めっちゃ好きやったな

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出目金になりたい。

出目金になりたい。

以前、千葉に住んでいた頃に、東京のとある公園へ遊びに行った。学生時代から仲のよい友人2人と、散歩がてら訪れたんだ。公園の名前や場所は、すっかり忘れてしまった。

その公園は、水生生物の保全活動に力をいれているらしく、園内にはビオトープや観察施設があった。

とくに惹かれたのは、さまざまな金魚を繁殖している施設だった。ピンポンパール・リュウキン・コメット・和金…。いろんな種類の金魚が、小さなプールの

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調子はどうだい、友よ。

調子はどうだい、友よ。

生きていくうえで、力強く勇気づけたり、そっと寄り添って励ましたりしてくれる曲ってあるよね。聞き飽きるとかそういう次元じゃない、いわば人生のバイブル的な曲。

もちろん、僕にもあるよ。それは、Caravanの「TRIPPIN' LIFE」だ。この曲との出会いは、ちょうど今から19年前。高校3年生で、受験期まっただ中の頃だった。

当時の僕は音楽の素晴らしさに目覚めたてで、暇さえあればインターネットで

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散歩中のあられは痛いよ。

散歩中のあられは痛いよ。

つい先日、犬の散歩中にあられが突然降ってきた。それも、尋常じゃない量がドバーッって。

11月に入ってから急激に気温が下がり、すっかり冬めいてきており、いつ降ってもおかしくない状況ではあった。ただ、バケツをひっくり返したように降ってくるとは夢にも思わなんだ。

傘を持っていなかったし、周囲に雨宿りをできそうな場所なんてない。なんてったって、ここは限界集落なんだぜ。視界を埋め尽くすのは山・山・山。そ

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母校が消えちゃうってさ。

母校が消えちゃうってさ。

22年前に卒業した母校が廃校になる。それを知ったのは、つい2年ほど前のことだ。地元の幼馴染(おさななじみ)が教えてくれた。

元々、人口が少ない地域に住んでいたこともあり、僕が通っていた当時から人数が少なかった。僕が卒業した年の全校生徒は、ええと確か、86人だったかな。まあ、そんくらいだ。

だからもちろん、1学年あたりの人数も少なかった。クラス分けなどなく、入学してからの6年間を13人で過ごした

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電車が紡ぐ、それぞれの人生なのだ。

電車が紡ぐ、それぞれの人生なのだ。

とある夕暮れどき。僕は浮き立つ足取りで鈍行電車に乗りこんだ。青春18きっぷを使って、あてのない旅に出るところだ。

ゆらゆらゆら…ゆらゆらゆら…ゆらゆらゆら…。

レールの継ぎ目で電車が規則的に揺れる。ガタンゴトンという音も相まって、とても心地よい。ふと、周囲を見渡してみる。

車窓から差し込む西日に照らされた車内には、数人の乗客がいた。

ドア付近の手すりに寄りかかり、スマホの画面に釘付けになっ

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船酔い、ヤバいよ。

船酔い、ヤバいよ。

先週僕は、新潟県の佐渡島へ訪れた。ワーケーションイベントに参加し、1週間にわたって佐渡島の各所を観光したんだ。

せっかく来たってことで、佐渡島へ来て4日目に船釣りをした。知り合いが手配してくれた小型の船に乗り、約30分かけて沖合へと向かう。

そしてこの船釣りで、僕は船酔いの恐怖を初めて知ることになったのだった……。

ここで船酔いを経験するまで、僕はいわゆる乗り物酔いをしたことがなかった。九十

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