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母校が消えちゃうってさ。
22年前に卒業した母校が廃校になる。それを知ったのは、つい2年ほど前のことだ。地元の幼馴染(おさななじみ)が教えてくれた。
元々、人口が少ない地域に住んでいたこともあり、僕が通っていた当時から人数が少なかった。僕が卒業した年の全校生徒は、ええと確か、86人だったかな。まあ、そんくらいだ。
だからもちろん、1学年あたりの人数も少なかった。クラス分けなどなく、入学してからの6年間を13人で過ごした。誰も減らず、誰も増えることのないまま、全員で仲良く卒業できたよ。
僕らが小学生だった頃かな、少子化について触れられる機会が増えてきたのは。22年たった今、まさかこんなことになるなんて思いもしなかったよ。
少子化少子化と声高に叫ばれるようになっても、なんだかんだで母校は残るんだろうな、なんて呑気(のんき)に考えていた。
でも、そんなことはなかった。僕たちが住む街の子供たちは、ゆっくりと確実に減っていった。昔は、そこここで子どもたちが遊びまわっている姿が見られたのに、今じゃめっきり見なくなった。恐ろしいくらいに子どもが減っているのを実感しているよ。
ここだけじゃなく、全国レベルで廃校が増えているらしい。そして、廃校を上手に活用できている地域もあれば、そうじゃない地域もあるんだって。
皆と過ごした思い出がたくさん詰まった、思い出深い小学校。幸いにして、母校は取り壊されずに活用されるんだってさ。何に活用されるのかは不明だけれど、壊されないのはとても嬉しいよ。
母校が廃校になるまであと2年。地元に戻ってきた身として、何かできることはないだろうか?母校が有終の美を飾るために、何か力になれることがあるだろうか?
最近は、暇さえあればそればかりを考えている。まだ時間はある、だから、今から自分ができることをコツコツとやっていこう。積極的に種をまいていこう。
そんな心持ちですよ、ぼかぁ。
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