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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書

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ユニバーサルデザインコーディネーター資格/ユニバーサルマナー検定資格/サステナブル検定資格/UXデザイナー/IGUDコンサルタント/多様性理解勉強会を開催しているので参加したい場…
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2023年9月の記事一覧

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書34 だれでもトイレ

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書34 だれでもトイレ

だれでもトイレ

複数の機能があるトイレは「多機能便房」という名称。これだとわかりづらいので
・多機能トイレ
・多目的トイレ
・だれでもトイレ
・みんなのトイレ
など平易な名称が使われ始めた。

こうしたトイレ名称が普及していくにつれ、通常のトイレを使える人が長時間使い、本来必要な人が使えなくなるケースが増えてきた。
・休憩したり
・化粧をしたり
・着替えたり
といった用途で使われてしまう。
(ま

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書33 認知症

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書33 認知症

認知症

1. 発見の経緯
- 認知症は、19世紀初頭にドイツの医師アロイス・アルツハイマーによって初めて詳細に記述されました。彼の名を冠した「アルツハイマー型認知症」は、認知症の一つのタイプとして知られています。

2. 日本における患者数
・2012年462万人 (約7人に1人)
・2025年約700万人 (約5人に1人)
高齢者の約4人に1人が、認知症の人又はその予備群。 高齢化が進み、 認

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書32 点字の過去・現在・未来

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書32 点字の過去・現在・未来

点字の過去・現在・未来

点字は、フランスのルイ・ブライユによって19世紀初頭に開発されました。ルイ・ブライユ自身が視覚障害を持っていたため、情報へのアクセスを向上させるためにこのシステムを考案しました。

日本に点字が導入されたのは、明治時代の初めで、1879年にアメリカから帰国した岩倉使節団の一員である加藤弘之が、アメリカでの点字の知識を日本に持ち帰ったことに始まります。その後、日本独自の仮名

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書31 デイジー

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書31 デイジー

デイジー

デイジー(DAISY: Digital Accessible Information System)とは、視覚や印刷物に対する障害を持つ人々のためのデジタルフォーマットの読書サービスの一つです。このフォーマットは、視覚障害者が情報にアクセスしやすくすることを目的としています。以下、公的機関や教育機関、企業における導入事例を交えてデイジーの役割と重要性を探ります。

**1. 公的機関に

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書30 障害者の工賃水準の低さ

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書30 障害者の工賃水準の低さ

障害者の工賃水準の低さ

ユニバーサルデザインは、全ての人々が等しく快適に利用できるデザインの考え方です。しかし、社会の中で障害者の工賃水準の低さという課題が存在します。以下、ケーススタディを交えてこの課題を詳しく探ることとします。

**1. 障害者雇用の法的枠組み**
多くの国々では障害者の雇用を奨励・義務付ける法律が存在します。しかし、これらの法律で設定されている最低工賃は、非障害者のそれよ

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書29 ゆるスポーツ

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書29 ゆるスポーツ

ゆるスポーツ

ゆるスポーツとは、年齢・性別、運動の得意・不得意、障害の有無に関わらず、誰もが楽しめるスポーツ。「勝ったら嬉しい、負けても楽しい」「老若男女健障様々な人が一緒にできる」「見た目が楽しくフォトジェニック」などの条件を満たしたオリジナルの新スポーツ。

参考:一般社団法人世界ゆるスポーツ協会 https://yurusports.com/

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書28 平等と公平の違い

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書28 平等と公平の違い

平等と公平の違い

「平等」と「公平」は、似ているようで異なる2つの概念です。これらの違いを理解することは、合理的配慮の背景にある考え方を深く把握するために重要です。

1.平等
平等は、すべての人々に同じものや機会を提供することを意味します。事例として、学校ですべての生徒に同じ教材を提供することを考えてみましょう。これは、すべての生徒に等しく教材が配られる状態を示しています。

2.公平

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書27 合理的配慮とセルフアドボカシー

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書27 合理的配慮とセルフアドボカシー

合理的配慮とセルフアドボカシー

ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・体格・国籍・障害の有無を問わず、可能な限り誰にとっても使いやすい機能やデザインを目指す考え方です。

これは社会の多様性を認識し、個々のニーズや状況に応じた配慮を求める現代の要請と深く結びついています。

その中で「合理的配慮」と「セルフアドボカシー」という2つのキーワードに注目します。

「合理的配慮」とは、個人の障害や状況

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書26 デジタルで障害を克服する

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書26 デジタルで障害を克服する

デジタルで障害を克服する

(妄想小説)
未来の都市、クリエイティブ・ユニバース。この都市には、最新のデジタルテクノロジーがユニバーサルデザイン(UD)の魔法と融合し、驚きとアートが街中に溢れていた。

この物語は、視覚障がい者のエミリー、聴覚障がい者のリアム、車いすを使うジェイク、そして健常者のソフィア、4人のデジタルアーティストが、UDを否定しようとする悪魔に立ち向かう壮大な冒険の記録である。

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・(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書25 ディスレクシア

・(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書25 ディスレクシア

ディスレクシア

学習障害のひとつのタイプとされています。全体的な発達に遅れはないものの「文字の読み書きに限定した困難」があり、それが原因で学業不振になったり、学校の不適応などが生じるものです。1896年に英国のMorgan先生が最初に報告しました。

有名人では、俳優のトム・クルーズ、キアヌ・リーヴス、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、アメリカ元大統領のジョージ・W・ブッシュ、また、ノーベル

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書24 外国人と日本人-言語のバリア

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書24 外国人と日本人-言語のバリア

外国人と日本人-言語のバリア

帰国子女でもなく、海外留学経験もなく、外国語習得トレーニングも大してしたことのない私にとって、5年前くらいまでは、かなり外国人との言語バリアを感じていた。今は劇的に改善されていると言ってもいいと思う。

音声翻訳機や、テキスト翻訳アプリを、簡単に入力でき、自力でなくても、テクノロジーが言語の壁を克服してくれる時代。

また、SNS・Youtube動画などの発達で、日

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書23 ある矛盾とその解決

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書23 ある矛盾とその解決

ある矛盾とその解決

ユニバーサルデザインは、可能な限り全ての人々に対して、利用しやすい製品や環境を提供する概念ですが、時折矛盾が生じることがあります。

矛盾1)
異なる利用者の多様性への対応です。例えば、視覚障害者や聴覚障害者、身体障害者など、それぞれの特性に合わせてデザインする必要がありますが、その過程で全ての利用者のニーズを完全に満たすことは難しい場合があります。

矛盾2)
もう一つの矛

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書22 UさんとDさんの恋物語

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書22 UさんとDさんの恋物語

UさんとDさんの恋物語

都会の喧騒が漂う街角で、U(ユニバーサル)さんとD(デザイン)さんは出会った。彼らは普遍性とデザインに心を奪われた人々であり、偶然の一瞬、コーヒーカップがぶつかる音が、新たな物語の幕開けだった。

喫茶店のテーブルで、熱いコーヒーがこぼれた瞬間、彼らの目が交わった。手を差し伸べる優しさ、そして相手の困りごとに共感する心。それがきっかけで、2人は互いの世界に足跡を刻み始めた

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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書21 デジタル出身のUD

(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書21 デジタル出身のUD

デジタル出身のUD

デジタル出身の人は、UD・ユニバーサルデザインという言葉を使わない。
なぜだろう?

UDを、アクセシビリティ・ユーザビリティを包含する、広義な概念として、その大切さに気づく人が、最近やっと現れてきたかなという印象。

これからも、UDの概念は大切にしていきたい。