ひらおがひろな
長編小説。志州水産高校野球部のお話です。
短編小説集。どこからどの順番で読んでもオッケーです。暇つぶしにどうぞ。寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
エッセイ集です。
自作曲の歌詞です。
夕日を浴びた砂浜で ぼんぼんぼんぼん盆踊り 焚き火の周りをわたしとあなた ぐるぐるまわって無になって わたしの影が長く伸び ちぎれて1人のヒトになり 叫び踊るよとめど…
第2章 栄光への日々 波木義哉は25歳のとき教員採用試験に受かり、晴れて教職の道を歩み始めた。初の赴任先は三重県立安濃津高校というところだった。体育教師となり、…
いつのまにか 電子板の上 すべらす指 無意識の境地 何でも知っていて 何を聞いても いつでも答えてくれる 便利すぎて いつのまにか 頼りすぎていた 情報の波にのまれ…
わたしの名前はさなほ。大和県立大学文学部2回生とは裏の顔、表の顔はアルバイトに勤しみ、好きなバンドのライブに行くことにいのちをかける可憐でキュートな乙女(自らの…
ぼくは今牢屋の中にいる。何も悪いことはしていない。ネパネラの森の中を歩いていたら、1匹の猫のような生き物が倒れていた。近づくと、上から巨大な網が落ちてきて、見…
第1章 海がある町の野球チーム 朝、家の外に出ると潮の香りがする。ここでは当たり前のことだ。ぼくの家のすぐ近くに海があるんだから。海がない町に住んだら、潮の香…
朝日が昇れば一日は始まるけど、わたしは始まらない。今は始めたくない。切り替えなくちゃと思いつつ、昨日の延長を生きている。時の流れに乗らず、置いてけぼりだよ。自…
車を運転し始めて7年が経った。 勤務地に向かうために車が必要になり、 中古のライフをローンを組み購入した。車を運転することは今だに心から好きにはなれない。リス…
道路を渡る毛虫 どこに向かうの毛虫 もしや… 母毛虫が病で倒れ自宅に電話がないから医者毛虫を呼びに行ってるのかも フレーフレー毛虫 道路を渡りきれ 坂道を登る毛虫 …
昔、都があったここは今や草原 人が生き死に栄華を極めたり 悲しみがのさばったり その時も空はあり、すべてを見てた 侍は刀を携え、何のために誰のために切るのか自らに問…
異国の路上で、聞いたことのない言語で歌われた陽気な歌を聞いた。ぼくは1人でこの国を旅する人間だった。その歌が気になって、道端の白髪のおじさんに拙い英語で歌の意味…
わたしは世界の中の1つの本棚 それがこのnoteってことや 読んでくれる人がいてありがたい 何よりいろんな人のnoteを読んで 共感新鮮関心やさしさ驚きなどを感じて みんな…
ぼくが通った中学校が取り壊された 町の子どもが減ったから そこは更地になり消波ブロックが並んでた それでも覚えている 廊下を走って怒られて早足に切り替え 授業中に居…
波にゆられて わたしはガラス 波に当たって 丸み帯びる 波にたゆたう わたしのいのち 波にのってる あなたのいのち 砂浜に漂着したわたしは いつのまにか光っていた …
歯磨きしてるとき今日食べたものを思い返して ニンマリするのがわたしのルール 口内きれいにして眠りたい 裸足でフローリングを歩くとひんやり こんなところに季節を感じ…
投手が全力で投げた白球は外角低めに 猛スピードで向かう 打者はその白球を真芯でとらえる 鋭い金属音が鳴り響く 白球は大きな弧を描き曇り空を舞い 電光掲示板に直撃する …
2024年5月17日 01:44
夕日を浴びた砂浜でぼんぼんぼんぼん盆踊り焚き火の周りをわたしとあなたぐるぐるまわって無になってわたしの影が長く伸びちぎれて1人のヒトになり叫び踊るよとめどなくあなたの影はゆっくりとあなたと別れ歩み出す踊って跳ねて砂舞い散る生きる喜び感じたいなら闇夜に踊るもののけになれ綱で明日を引っ張るように夜明けを祝えいえいおーわたしの影が影を生みあなたの影も影を生みみんな
2024年5月7日 18:58
第2章 栄光への日々 波木義哉は25歳のとき教員採用試験に受かり、晴れて教職の道を歩み始めた。初の赴任先は三重県立安濃津高校というところだった。体育教師となり、希望通り野球部に携わることができるようになった。監督は既にいたので、コーチという立ち場になった。野球部は弱くもなく強くもなく、毎年夏の県大会でベスト16に入るか入らないかという感じだった。 波木には夢があった。選手がのびのびと野球をし
2024年5月6日 07:58
いつのまにか 電子板の上 すべらす指無意識の境地何でも知っていて 何を聞いてもいつでも答えてくれる便利すぎて いつのまにか 頼りすぎていた情報の波にのまれスクロールスクロール ハイ!オワリ誰かの生活を垣間見てスクロールスクロールあの人は生きてる 僕は?もっとうまくつきあいたいもっとうまくつきあえたらいつのまにか 真っ白い紙の上削りたての鉛筆で旅路の果て何も知らない僕
2024年5月2日 14:51
わたしの名前はさなほ。大和県立大学文学部2回生とは裏の顔、表の顔はアルバイトに勤しみ、好きなバンドのライブに行くことにいのちをかける可憐でキュートな乙女(自らのことをそのように定義する人をあまり信用しない方がよいかもしれないが、話す程度なら大丈夫だと思うよ)。 大学の授業を終え、バイト先に向かうときの気持ちは晴れ晴れしてる。シャンブルっていう喫茶店で働いてるんだけど、そこでの時間は不思議と早
2024年5月2日 10:50
ぼくは今牢屋の中にいる。何も悪いことはしていない。ネパネラの森の中を歩いていたら、1匹の猫のような生き物が倒れていた。近づくと、上から巨大な網が落ちてきて、見事に捕獲された。なんと原始的な方法だこと。わけがわからず網をちぎろうとするがちぎれず。叫び声を上げた、上半身裸の人間たちがどこからか出てきた、3人の筋肉隆々な男たちに担がれ、今牢獄にいる。8畳くらいの部屋で、トイレが個室で、なぜかキッチンが
2024年4月30日 08:31
第1章 海がある町の野球チーム 朝、家の外に出ると潮の香りがする。ここでは当たり前のことだ。ぼくの家のすぐ近くに海があるんだから。海がない町に住んだら、潮の香りが恋しくなるんだろうか。 海に近づくに連れ、波の音が大きくなる。足どりが徐々に早くなる。堤防に上り、両手を広げ太陽にあいさつ。おはよう太陽。海を見るとキラキラが広がっている。 砂浜を走り、足腰を鍛えるのがぼくの日課だ。野球のため。ぼ
2024年4月29日 09:42
朝日が昇れば一日は始まるけど、わたしは始まらない。今は始めたくない。切り替えなくちゃと思いつつ、昨日の延長を生きている。時の流れに乗らず、置いてけぼりだよ。自分で選んだんだよ。布団にくるまる、自ら生み出したぬくもりで落ち着き、胎児のような格好で、昨日のことを思い出す。 昨日、わたしは仕事をしていた。わたしは知的障害者入所施設で支援員をしてる。そこで昨日夏祭りがあって利用者・スタッフ・お客さんと
2024年4月26日 09:34
車を運転し始めて7年が経った。 勤務地に向かうために車が必要になり、中古のライフをローンを組み購入した。車を運転することは今だに心から好きにはなれない。リスクを背負っているような気持ちになるし、運転中は油断ならない。そんな中でも楽しいと思う瞬間はある。見晴らしの良い川沿いの道路なんかを走ったら、窓を開けて風を感じたりする。渋滞時に生じた苛立ちを何度音楽やラジオに助けられたか。なにより同乗者と
2024年4月23日 00:36
道路を渡る毛虫どこに向かうの毛虫もしや…母毛虫が病で倒れ自宅に電話がないから医者毛虫を呼びに行ってるのかもフレーフレー毛虫 道路を渡りきれ坂道を登る毛虫やけに急いでる毛虫もしや…第102回日本毛虫マラソン大会で1位を目指すために日夜特訓をしてるんじゃないのかゆけーゆけー毛虫 蟻も密かに応援中毛虫はゆっくりじっくりゆく誰にも止められない大樹を登る毛虫昨夜食べた葉に感動
2024年4月22日 23:58
昔、都があったここは今や草原人が生き死に栄華を極めたり悲しみがのさばったりその時も空はあり、すべてを見てた侍は刀を携え、何のために誰のために切るのか自らに問うと、料理に使うくらいが丁度いいんじゃないかなって微笑む農民の暮らしに踊りは必要だった皆で輪になり踊る 円循環 円循環繰り返して創造破壊創造破壊行動後悔改心行動後悔改心土の上に在る我は肉体を纏った魂である今も昔も変わらない
2024年4月16日 00:43
異国の路上で、聞いたことのない言語で歌われた陽気な歌を聞いた。ぼくは1人でこの国を旅する人間だった。その歌が気になって、道端の白髪のおじさんに拙い英語で歌の意味を聞いた。するとおじさんはめちゃくちゃ早口で話し始めた。早口すぎて英語が聞き取れず、何度もゆっくり話してくれと英語で伝えた。彼の恋人になりたいけど彼はもういない彼の笑顔を思い出して悲しくなる私の気持ちはワンダフルブルー今日の空はワ
2024年4月15日 23:45
わたしは世界の中の1つの本棚それがこのnoteってことや読んでくれる人がいてありがたい何よりいろんな人のnoteを読んで共感新鮮関心やさしさ驚きなどを感じてみんなが生きて記してることに勝手に喜んでるただのロマンチスト且つ楽観悲観で日々生きるわたしはきっと誰かと分かり合いたいどんな境遇の人でも少しでも重なるところがあるはずや誰しも背負った荷物やら誇りやら感情やらと向き合い生き
2024年4月12日 12:38
ぼくが通った中学校が取り壊された町の子どもが減ったからそこは更地になり消波ブロックが並んでたそれでも覚えている廊下を走って怒られて早足に切り替え授業中に居眠り隣のあの子に起こされて職員室で会ったN先生が乱歩読んでて夕陽に染まる校舎 あの日の時計も今はないそれでも忘れない合唱コンクールの日の涙 運動会に来てくれた両親の眼差し黒板に書かれた日付け日直は誰だった?朝日を浴びた
2024年4月10日 01:57
波にゆられて わたしはガラス波に当たって 丸み帯びる波にたゆたう わたしのいのち波にのってる あなたのいのち砂浜に漂着したわたしはいつのまにか光っていた 誰かに拾われたいなんて1度も思わなかったあたたかい太陽光 カモメの群れ波の音が奏でる音楽に包まれ子どもがわたしを拾ったその子の部屋にはクマのぬいぐるみがいてわたしはそのクマにとっての宝石になったクマは3年はここにいるら
2024年4月9日 15:06
歯磨きしてるとき今日食べたものを思い返してニンマリするのがわたしのルール口内きれいにして眠りたい裸足でフローリングを歩くとひんやりこんなところに季節を感じるよ冬なら速攻靴下履くよ明日は仕事で明後日休みみーちゃん今頃何してる? ラインは敢えてしないさびしさに浸る時間も必要なんだ携帯のアラームより目覚まし時計で朝起きる枕元での存在感は半端ないあくびしながらカーテン開ける
2024年4月8日 19:03
投手が全力で投げた白球は外角低めに猛スピードで向かう打者はその白球を真芯でとらえる鋭い金属音が鳴り響く白球は大きな弧を描き曇り空を舞い電光掲示板に直撃する狂喜乱舞する観客たちを横目に打者は表情ひとつ変えずそれぞれの塁を回る投手は空を1度見てたからマウンドの土をはらう完璧なコースに完璧な直球を投げ込んだにも関わらず完璧に打たれたあぁ世界は広いね やつは怪物だ白球にとって勝敗