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哲学

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2021年3月の記事一覧

ビジネスで活きる『孫子の兵法』をわかりやすく説明 ≪目安時間8分≫

ビジネスで活きる『孫子の兵法』をわかりやすく説明 ≪目安時間8分≫

 『孫子(孫子の兵法)』は書物は中国の春秋時代(紀元前770年)の武将である孫武と、中国の戦国時代(紀元前403年)の武将で孫武の子孫とされる孫臏が著したとされる兵法書です。

 『孫子』が読まれるようになる以前は、戦争の勝敗は天運に左右されるという考え方が強かったようですが、孫武は戦争の記録を分析・研究し、勝敗は運ではなく人為によることを知りました。そして勝利を得るための指針を理論化して、『孫子

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孔子の『論語』に学ぶ聖人への道 ≪目安時間10分≫

孔子の『論語』に学ぶ聖人への道 ≪目安時間10分≫

聖人…なんと尊い響き…、そして我々一般人とはあまりにもかけ離れた存在…、ああ、しかし、聖人とは一体…?

今回はそんな謎に満ち溢れた聖人についてよく分かる『論語』という書物について説明していく。

『論語』とは春秋時代(紀元前770年)の中国の哲学者である孔子と彼の高弟の言行を孔子の死後、弟子たちが記録した書物である。

『論語』は孔子を始祖とする思考、信仰の体系である儒教の経書の1つに数えられる

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真理に辿り着く方法、デカルトの『方法序説』 ≪目安時間8分≫

真理に辿り着く方法、デカルトの『方法序説』 ≪目安時間8分≫

『方法序説』は1637年に公刊されたフランスの哲学者、ルネ・デカルトの著書です。

 刊行当時の正式名称は「理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話」で、デカルトが方法論の発見・確立に至るまでの経緯が述べられています。

我思う、ゆえに我あり
「我思う、ゆえに我あり」という有名な言葉は、デカルトの『方法序説』で提唱された命題です。

 デカルトは真理の探究にとりかかろうと望んだと

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幸福の本質に関する考察 ≪目安時間4分≫

幸福の本質に関する考察 ≪目安時間4分≫

幸せは求めると離れていく まずは幸せの性質について考察していきます。

 幸せとはその性質上、求めると離れていくものだと思われます。何かを求めることを幸せだとすると、その幸せを得られていない今の自分は幸せではないことになるからです。つまり、求めれば求めるほど、足りていない自分に気づき幸せが遠のいていくということです。

 たとえば、贅沢な生活をすることを幸せとすると、贅沢な生活ができていない今の自

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人間と猿の境界線 《目安時間4分》

人間と猿の境界線 《目安時間4分》

 飼えなくなった犬や猫が動物保健所で殺処分されている現状を知ると胸が痛くなりますが、私たちは心の奥でそれを「しょうがない」ことだとして捉えています。

 もしそれが人間ならどうでしょうか。児童養護施設に預けられている子供が殺処分されているということを知ったら、それを「しょうがない」とは思えないのではないでしょうか。

 多くの人々にとって、人間が特別扱いされるべき資格があるということは、どんな議論

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死とは何か? ≪目安時間5分≫

死とは何か? ≪目安時間5分≫

生きているものは必ず死ぬ

 当たり前のことですが、直視し難い問題です。そして、それはなぜでしょうか。

死とは一体何なのでしょうか?

死ぬことの意味 そもそも地球上に「生と死」が生まれたことは、神の目的のためでもなければ、宇宙人の実験のためでもありません。それは自然の過程として必然的に生まれたものです。

 宇宙ができ、偶然に地球ができました。そして、偶然、自己複製をする遺伝子をもつ細胞が生ま

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真理の探求と、その限界について ≪目安時間5分≫

真理の探求と、その限界について ≪目安時間5分≫

 真理とは何だろうか?

真理を知れば全ての物事の根本を知ることができるのではないだろうか…。早速、真理の探究に取りかかってみましょう。物事の目的を遡っていけば、その終着点に真理があるはずです。

人間はなぜ存在しているのか?

人間はこの世界が存在するから生きている、我々は常に相互依存の関係にある。

この世界はなぜ存在しているのか?

宇宙が始まる以前の無の状態の均衡が崩れ、対立するものが生じ

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幽霊の正体は認知的錯覚

幽霊の正体は認知的錯覚

日本人形をゴミ箱にぽいっと捨てることができないのは、「そんな罰当たりなことしたら日本人形に呪われるかも」と思うからではないでしょうか。はたしてこの心理とは一体何なのか、考察していこう。

無機物にも意思があるように感じる心理物に魂が宿っているかも、と感じてしまうのは、認知的な錯覚によるものである。つまり、生きていない物(無機物)の中にも意図・願望・信念を見てとり、その心理状態を感じずにはいられない

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気功師の嘘と真実

気功師の嘘と真実

気功師というと、怪しい治療法を謳う人や、宗教団体の勧誘方法、テレビのヤラセなど、さまざまな疑惑の的になる職業、というイメージがある。

そもそも気功というのは、中国古来の健康法の一種で、『導引』『行気』『吐納』『定功』『静功』『調息』『静坐』などの健康法をまとめた総称である。

では、それを踏まえた上で気功師とは一体何者なのか。ただの健康な人なのか。

どうすれば気功師になれるの?気功師とは一体何

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