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コラム

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コラムをまとめました。良くも悪くも適当です。
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#小説

『螺子を巻く』、あと『首』

『螺子を巻く』、あと『首』

 例年と比べてあたたかい秋が続くなぁ……と油断している皆様、さきほど知ったのですが、明日から寒波到来とのことですよ! もし周知の情報であるならば、情弱が過ぎるKH、今日も薄着で美しき四季を想ふ──。

 と、どうでも良い前置きではございますが、この度『文章・創作のサークル様』にお力添えをいただき、電子書籍を発売いたしました。

 短編ではなく一作品として完結させた本作ですが、予めあらすじを言ってし

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鎌倉少女、電子的迷宮で躍動す

鎌倉少女、電子的迷宮で躍動す

 寒い日が続きますが、こんな季節の変わり目こそ踏ん張らねばなりません。そろそろ炬燵を出しても文句は言われないだろうか? 暖房を付けても、電気代を払う月末の僕は許してくれるのだろうか? 新しいコート等を買っても、カード明細を見る月末の僕は許してくれるのだろうか? ……まぁ、今の僕には関係ないや。
 どうも、今を生きる男KHです。お久しぶり。

 この度、note『文章・創作のサークル様』のお力添えを

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KH、素直になる

KH、素直になる

 昼間の曇天から雨を恐れて、結局この連休の最終日、一歩も外に出なかった。悔しかった。祝日という天からの贈り物に対して、僕はただ有意義さをもって応えたかっただけ。というのに、なぜ天は我々に試練を課すのであろうか。
 どうも、濡れない男KHです。雨は嫌いです。

 昔の話、まだ僕がサンタクロース爺の訪問を心待ちにしていた頃である。とはいえ小学三年の時分、いまにして思えば仲の良い友人たちは「サンタ」=「

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コンビニからの物体X

コンビニからの物体X

 あらゆる事象について、たとえそれが致し方ない事故であったとしても、我々は実に様々な感情を抱いてしまいます。──理不尽、後悔、許容に同情。ヒトが人たる証という心情の起伏は、やはり時期、環境を選んではくれません。そう、こんな暑苦しい秋の夜にだって……。
 どうも、ホモ・サピエンスのKHです。

 昨夜、仕事終わりの僕は、疲労を癒すために普段より熱めの湯船を張ったわけです。今週が終われば三連休、果たし

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文芸誌「Sugomori」さん

文芸誌「Sugomori」さん

 とんでもないニュースが入りました。そう、例年よりもかなり早く梅雨が明けるとのこと。去年と比較して約十日ほど早いという情報も。夏への期待が高まる一方で「いやぁ、暑いなかで仕事するのヤダよぉ」といった苦難の表情を浮かべるKHでございます。ごめんあそばせ。

 僕の書いた小説を 文芸誌「Sugomori」さんに掲載頂きました。これは嬉しい……!

 通勤中、寝る前、仕事中(に読む方はいないと思うが)な

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さて、明日から三連休......ん?

さて、明日から三連休......ん?

 なんだけど、特に予定ないよって......あれ?
 明日からの三連休は──我々が待ち望んだ、連休はいったいどこに消えた? 僕は十八日に記事を投稿したあと、そのまま眠りについた。目を覚ましたとき、即ち現在はどのニュース、どの媒体を見ても二十一日の十五時で、まるで時間跳躍に戸惑う「時をかける少女」のような表情を、僕はしているに違いない。多分。

 まて、落ち着こうではないか。冷静になって周囲を見渡せ

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さて、明日から三連休なわけ

さて、明日から三連休なわけ

 なんだけど、特に予定ないよって人、いる?あぁ、それに引け目を感じることなんか全然なくてさ、むしろ解放感を覚えるくらいの心持ちでいた方がいいよね。最近はなにか言うとさ、ほら……人間関係が面倒くさい、みたいなね。もはや何かとかかわることが面倒くさい。口を開くのですら面倒くさい。そうすると、目とかも閉じたまま休日を過ごすか! そこまでいくと問題もあるだろうけど、何事もとことんやる人はさらに先を目指そう

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あらすじを巡る冒険 2

 昨日に引き続き、あらすじを巡る冒険。簡単にあらすじと言っても、おそらくその役割への意図は人それぞれで異なり、また書き手により様々な個性を出すことが出来るのだから、これはもはや一種の「作品」ですよね。

 因みにウィキペディア先生には、膨大な量のあらすじ手引きが存在するのです。

 これはあくまで、ウィキペディアという無料の百科事典に記載をする方のための手引き、という事なので、商業的なあらすじとは

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あらすじを巡る冒険 1

あらすじを巡る冒険 1

 とは言え、ふたたび在宅勤務となった生活において、引きこもる自宅に冒険心がくすぐられる物など存在するわけもなく……。
 ごめんあそばせ。借り暮らしのKHですわ。

 また、在宅勤務となってしまいました。状況が状況なので仕方がないと思う反面「自宅だと仕事に集中出来ないんだよなァ」などと、子供じみた文句を並べたくなるのも事実。しかし、本当にこれは何を言ってもどうしようもない。
 昨日から、良質な自己紹

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評論家のありがたい話

評論家のありがたい話

 つまり僕は、人より垣間見た嫉妬や逞しさ、ときにそれは君が言うような陶酔にも及ぶ人間賛歌となり得ることは知っているのだが、美的感覚をより向上させる使命がある先生においてある場面ではそれは邪魔に過ぎぬ感情なのだと認識する必要が出てくるのだ。

 優美な人情を廃して、本質のみを捉える耽美を追求した先生の歩み......。人を愛しながらも周囲に揺れ動く感情の様は、彼にとって大自然の安直な美しさをより素直

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写真に反して「ステキブンゲイ」

写真に反して「ステキブンゲイ」

 おはようの方も、おやすみの方も、はたまたこんにちはの方も、ご機嫌よう。
 華も恥じらうKHでございますわ。
 でも、この時間に『こんにちは』はないか。

 標題の通り、ステキブンゲイを始めることにしました。やり方が全然分からず、何故かマイページの写真が変更出来ません。雑に検索した白い犬から変更が出来ません。もし著作権とか云々で言われると凄く怖いので、誰か写真設定の仕方を教えて頂けませんでしょうか

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銀河鉄道の夜

銀河鉄道の夜

 これまで幾度となく宇宙を旅した銀河鉄道。ジョバンニの淡い心情、あどけない鉄郎の成長は言うまでもなく、もしかしたら他にも機関車を飛ばした作品があったかもしれない。
 どうも、銀河を駆けるKHであります。

 幼少の頃、僕が初めて触れた「銀河鉄道」はアニメ版「銀河鉄道の夜」でした。勿論、主役は戦士の銃を粋に構える星野鉄郎......ではなく何故か猫っぽい耳を生やしたジョバンニ少年。猫っぽい、と言うよ

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凱旋の遊牧民

凱旋の遊牧民

 首都東京より、新幹線に乗れば約二時間半、飛行機では約一時間半の旅路。我々の環境において希薄となった故郷への想いというものが、何故だかいま、輝きを増して君を投影するのだから不思議な話である。

 遊牧民──。広義においては、定住地をもたずして移動を繰り返す民族を指し、それを我々に当て嵌めるのであれば、定まらぬ思考に囚われた哀れな精神旅行者を指すのかもしれない。考えれば、僕は十代の途中から二十代の半

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海を見にいく

海を見にいく

 よからぬ思考というのは、決まってふいに授かるものである。朝飯を作っているとき、貴方は突然に退職の決心をするかもしれない。又は仕事帰りの揺られる列車内で、数年前に止めたはずのタバコが急に恋しくなるかもしれない。そのようにして、我々は奥深くまで抑え込んだ欲求と、思いも知れぬ再会を果たすのである。例えば、降り頻る春雨の音を聴いているうちに久しく海を見ていない自分に気がついたり......とかね。

 

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