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組織風土、組織開発

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Purpose経営、組織の変革、など関心のあることを徒然なるままに・・・
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#人材

未来の雇用者への手紙

未来の雇用者への手紙

Harvard Business Reviewから『Z世代から未来の雇用者への手紙』。
まさに今ビジネス界にデビューしようというZ世代(1990年代中盤〜2000年代終盤生まれの世代)の目線を通して企業のあるべき姿を論じるエッセイです。

生まれた頃からスマホに接し、SNSを通じて自分の考えを発信し他者と繋がることに長けた彼らは、成熟した、しかし先行きの不透明な世界しか知らない世代と言えます。

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責任と権限の所在

責任と権限の所在

週末の日経MJから『サンリオ「第二の創業」へ 〜32歳社長、本気で変える』。

昨年、創業社長である祖父の辻信太郎氏(現会長)から社長職を継いだ孫の辻朋邦氏(32)が取り組む経営改革。同氏は改革の3つの柱をそれぞれ担う執行役員を外部採用しました。

1960年創業の同社はこれまで、ハローキティに代表されるキャラクターを中心に、物販や映像、テーマパーク運営など多角的なビジネスを展開してきました。

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ミドルマネジメントは、ルーターからリーダーへ

ミドルマネジメントは、ルーターからリーダーへ

ハーバードビジネスレビューから、『中間管理職が組織のつなぎ役を担う時代は終わりつつある』。

コロナ禍による働き方の変化は、ミドルマネジメントに対して"ルーター"ではなく、本来の"リーダー"としての役割を果たすことを求めるようになった、という内容のエッセイです。

 決められた場所、時間帯に集うメンバーを監視し、仕事量を把握する、というスタイルが通用しなくなり、一方で重要な情報や意思決定の共有は電

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ナラティブカンパニー

ナラティブカンパニー

本田哲也氏著『ナラティブカンパニー 〜企業を変革する「物語」の力』。

筆者は、昨今耳にすることが多くなってきた「ナラティブ(Narrative)」という言葉を「物語的な共創構造」と定義しています。

本書は、より多様化し、社会意識が高まった消費者から選ばれる企業には消費者や株主、従業員が共感する「こういう社会だったらいいよね」という理想があり、人はその理想に自分の物語を重ね合わせ、その企業の商品

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毒にも薬にもならない企業理念

毒にも薬にもならない企業理念

日経ビジネスオンラインから「名コピーライターが「言葉」より大事にしているものとは」。

「言葉にできるは武器になる(※①)」(藤吉豊氏)、「文章力が最強の武器である(※②)」(梅田悟司氏)の著者で、“コトバ”を道具に仕事を行なうお二人の対談記事です。

 「言葉」は、アウトプットされて初めて目に見えるものとなり、その良し悪しや巧拙は「文章力」、「表現力」といった観点で評価されてしまいますが、お二人

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リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因

リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因

ハーバードビジネスレビューから、『リーダー自身が組織変革の障壁となる3つの要因』。
多くの企業で変革が成功しない原因が、「変革に必要な仕事の量の過少見積り」と「組織能力の過大評価」であるとし、変革プロジェクトが陥りがちなワナについて具体的な事例をもとに解説しています。

まずリーダーは、変革のための様々な施策を講じる際、変革を実際に起こす従業員が引き続き日常業務もこなしていることを忘れてはなりま

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(新刊)考える経営学

(新刊)考える経営学

有斐閣ストゥディア社の新刊『考える経営学』。

前半で経営学や経営戦略論の基本的なフレームワークを「図」ではなく「ストーリー」で解り易く解説した後、後半ではマネジメントやリーダーシップ、組織変革など、人と組織にフォーカスして、組織心理学、組織行動論、人的資源管理論などのセオリーが簡単な例をもとに記されています。

第9章「よい出会いをどうデザインするか 〜採用と心理的契約」(服部泰宏氏著)

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幸せの量産

幸せの量産

トヨタが掲げる新たなミッションは『幸せの量産』。(PRESIDENT ONLINEから)

同社が昨年発売したFCV(燃料電池車)「MIRAI」は究極のエコカーと呼ばれていますが、価格が高く、水素ステーションの設置が進んでいないことから国内での販売は0.02%にとどまっています。
これに対しトヨタは中核システムである燃料電池システムをトラックやバス、重機のメーカーに外販することで、 量産化を実現し

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“よそ者”דわか者”דバカ者”=イノベーション

“よそ者”דわか者”דバカ者”=イノベーション

昨夜(12/14)は、グローバル人財研究会・人材系スペシャリスト養成講座共催のオンラインイベント『第2回Premium研究会 〜人材系ビジネスと地方創生』を聴講しました。

講師は、数々の地域活性化プロジェクトに携わってこられた岩田佑介先生(立命館大学客員教授)。
岩田先生が携わってこられた様々な事例を通して、地域産業、地方経済の課題について知ることができました。そしてその

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新社長が行なうべきことは?

新社長が行なうべきことは?

今朝(11/14)の日本経済新聞から、『「選択と集中」スピード重視 パナソニック岐路に』。

巨額赤字の元凶だったプラズマテレビ事業からの撤退や、EV向け電池など自動車部品事業への参入などの成果を残した津賀社長からバトンを受け、パナソニック社の社長に就任することになった楠見雄規氏。

コロナ禍があったとはいえ、2021年3月期の純利益見通しが前期比56%減と苦戦する中での社長就任

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日本企業の旧くて新しい課題

日本企業の旧くて新しい課題

 青山学院大学名誉教授で国際経営学をご専門とする林吉郎先生の著書『異文化インターフェイス経営』、1994年に出版されたものです。

 グローバル経営において課題となる異文化間のコミュニケーションギャップが、現地駐在員の異文化コミュニケーションの問題に変わってしまっていることを問題視し、そのギャップを、本社の問題と捉えて異文化インターフェイスをデザインすることで解決を図るべきであることを主張してい

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人材要件の言語化の極意

人材要件の言語化の極意

 グループとしてのデビューを目指す9名のオーディションとレッスンの過程を描いたドキュメンタリー番組「Nizi Project」 。全20話がHuluで放送され、注目を集めているのはプロデューサーのJ.Y. Park氏。都度メンバーたちに伝えられた数々の言葉が示唆に富むもので、「人材育成の教科書」とも言われ、ビジネスパーソンにも注目されています。
ダイヤモンドオンラインの連載記事。今日紹介する記

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人材流出の危機

 本日(9/10)の日本経済新聞から、『企業の21%「人材流出」懸念、KPMG、世界のCEO調査』。世界のCEOの2割が、今後3年間の企業の最大のリスクを「人材の流出」であるとしているとの記事です。

 グラフを見ると、コロナ前には1~2%だったその割合がコロナ後に大幅に高まっていることが判ります。
 テレワークの普及によって、人が仕事や職場を選ぶ際に物理的距離の制約を受けにくくなることで人材獲得

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コントロールからセンスメイクへ

コントロールからセンスメイクへ

8月26日(水)の日本経済新聞から『関係者が働く“意味”を共有』。経営学者である中川功一氏(大阪大学准教授)による連載コラム「不易流行の経営学」の第6回です。

筆者の主張は、厳しい姿勢でメンバーを指揮、管理することで成果を上げる、かつての「コントロール型」から、進むべき先を指し示し、人々(社内外のステークホルダー)の共感、納得を創り出すことで実現を目指す「センスメーキング型」へと

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