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コントロールからセンスメイクへ

    8月26日(水)の日本経済新聞から『関係者が働く“意味”を共有』。経営学者である中川功一氏(大阪大学准教授)による連載コラム「不易流行の経営学」の第6回です。

    筆者の主張は、厳しい姿勢でメンバーを指揮、管理することで成果を上げる、かつての「コントロール型」から、進むべき先を指し示し、人々(社内外のステークホルダー)の共感、納得を創り出すことで実現を目指す「センスメーキング型」へとマネジメントを変革せよ、ということです。
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    社会が豊かになるに従って人間の欲求はより高次になっていく、というのは有名なマズローの「欲求の5段階説」ですが、マズロー氏は晩年、更に高い6段階目の欲求「自己超越の欲求」があることに気付いたとされています。

    一定の豊かさがありながらも成長は鈍化し、不透明で不確実な現代、社会や顧客、従業員を惹き付ける企業には明確な「Purpose(パーパス)」があると言われていますが、筆者が言う「センスメーキング」も、まさにそれに通じる“意味(意義)”によるマネジメントであると言えます。
   すなわち、自己実現(第5段階)を超えて社会に対して意義ある仕事をしたいという第6段階の仕事観を満たす環境を作ることこそがマネジメントの役割と言えるのではないでしょうか。

    コロナ禍によって足元の業績が厳しい中、ともすれば厳しい数値管理による「コントロール型」のマネジメントに一層シフトしてしまいがちです。そして、「何としても目標達成しろ」というメッセージが、えてして現場では「売れるものは何でも売ってでも数字を作る」というように曲解されます。

    理想だけでゴハンを食べることはできませんが、こんな時だからこそ自分たちだからできること(自分たちが売るべき商品やサービス)にこだわり、それに意味付け(センスメイク)することで、メンバーのより高次の欲求に火を点けたいものです。

※中川先生の解説動画、大変解り易くためになります。



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