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ナラティブカンパニー

本田哲也氏著『ナラティブカンパニー 〜企業を変革する「物語」の力』。

筆者は、昨今耳にすることが多くなってきた「ナラティブ(Narrative)」という言葉を「物語的な共創構造」と定義しています。

本書は、より多様化し、社会意識が高まった消費者から選ばれる企業には消費者や株主、従業員が共感する「こういう社会だったらいいよね」という理想があり、人はその理想に自分の物語を重ね合わせ、その企業の商品(時にその企業で働くこと、出資すること)を通じて未来を共創するパートナーとなる、ということを幾つもの事例で示しています。

多くの人の共感を集める物語には、創業の想いや背景から連なる時間軸の上での一貫性と、その企業が貢献し得る範囲設定(Do my part)があります。

新たな人材を採用する、新たな事業領域へと進出する、といった場面でリーダーが行なうことは、雇用条件や積極採用中であること、また新事業の売上目標を声高に叫ぶことではなく、人員やユーザーを増やして共に創り上げたい未来を、改めて自社の歴史と持ち場に立ち返り、自社だからこそ貢献することができる物語として紡ぎ上げて語ることなのではないでしょうか。

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